国会質問

質問日:2007年 5月 23日 第166国会 厚生労働委員会

社会保険庁法案 民間委託問題

 社会保険庁の分割・民営化法案を審議中の衆院厚生労働委員会で二十三日、日本共産党の高橋千鶴子議員は委託先の民間会社から個人情報が流出する事件が発生していることをあげ、社保庁を解体し民間会社に委託する法案で個人情報が守られるのかとただしました。

 柳沢伯夫厚労相は「委員がいう通り、委託の再委託を許容していたのでは大事な個人情報の保護をまっとうできるわけがない。社保庁の外部委託に当たっては絶対に再委託を認めない。委託先の研修も本当に実効性のあるものにしていく」と答えました。

 高橋氏は、全町民や転出入者など五万四千人分の老人保健や口座の情報を含む個人情報がインターネットに流出した愛媛県愛南町の事件を指摘。町がNECを介して委託契約を行った会社がさらに別会社に無断で再委託し、派遣社員らにまかせた結果だとのべました。

 さらに秋田県北秋田市でも同様の業者、原因での情報漏えいがあったと指摘。「社保庁はさまざまな個人情報をオンラインでつなぐ試みと外部委託化をすすめているが、社保庁だけが安全ですと言い切れるのか」と追及。全国の実態を調査すべきだと求めました。

 社保庁の青柳親房運営部長は「どういうふうになっていて、問題が生じているのか把握したい」と答弁しました。

 高橋氏はまた、年金保険料の記録ミスについて絶対にあいまいにせず、年金加入者に不利益にならないよう解決すべきだと強調。本人になんの瑕疵(かし)もないのだから、時効にしないようにと求めました。

 青柳運営部長は、時効の五年を超えても、裁定請求が行われていたのに適正な処理が行われなかったために、九年分の差額を支払った事例があると紹介。納付記録を送付すべきだと求めた高橋氏に対し、記録については本人の申し出があれば見せるとのべるにとどまりました。高橋氏は説明責任を果たすことにならないと批判しました。

(2007年5月24日(木)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 昨日の参考人質疑では、法案に対する強い懸念が各方面から出されたと思います。とりわけ、御自身が払った年金記録が消滅したとして訴えていた谷澤参考人は、多くの当事者たちの実態も紹介しながら、抑え切れない怒りを表明しておりました。

 事実に誤りがあったこと自体が大問題でありますが、さらに、社会保険事務所が誠実な対応をとってこなかったことが次々と露呈し、今日の問題をさらに悪化させていると思います。年金記録の問題は絶対にあいまいにせず、年金加入者に不利益とならないように解決するべきと思います。

 私は、最初に一つ伺いたいと思うんですが、きょうも何度か議論になっておりました時効の問題でありますが、みずから申し出て、誤りがわかったにもかかわらず、時効だと言われて受給できない、これは絶対に納得いくものではありません。本人に何らかの瑕疵がある場合、時効の議論もあり得るかもしれませんが、その逆であれば救済されてしかるべきだと思います。

 一般論でいいのですが、現場では状況判断によって一律に時効としないこともできるし、またその実例もあると聞いております。簡単に教えていただきたいと思います。

○青柳政府参考人 年金の支給において、五年を超えて遡及した差額支給の実例についてのお尋ねと受けとめました。

 年金の支払いを受ける権利は、委員も御承知のように、会計法の三十条、三十一条によりまして、権利の発生から五年を経過することによって、時効によって消滅する、これが大原則でございます。しかしながら、御本人から裁定請求書が提出されていながら、保険者において適正な処理が行われていなかったことによりまして時効の進行が中断していた、その中断の結果、最終的に支払われた、こういう事例がございます。

 具体的には、老齢年金の受給者が亡くなって、その遺族から遺族厚生年金の裁定請求があった、その際に、老齢年金の年金額計算の基礎となっていました被保険者期間の一部がその遺族年金の計算の際に漏れていたということが判明したために、再裁定を行いまして、このときには約九年分の差額をお支払いしたものと承知しております。

○高橋委員 今簡単に一つ事例を紹介していただきましたけれども、こうしたことは現場では行われているということで確認してよろしいかと思うんですね。

 適正な処理を事務所が行っていないということがわかれば、本人に瑕疵がないのだということで時効にはしないということが現実に行われている。私はこのことをしっかり徹底していただきたいと思うんです。時効だから無理なんだということが国会からアナウンスされてしまうと、気づいた人でさえも申し出をあきらめ、大臣がこれまで、申し出があれば丁寧に対応しますと答えてきましたが、それすらも無駄になります。加入者の利益を守る立場でやってもらいたい、このことを強く指摘をしたいと思います。

 それから、先ほど来議論されている、受給されている方の記録の突合ができないという答弁でありますけれども、安倍総理が、やはり年金をきちんと説明するんだ、ねんきん定期便を最高の売りにしている、そういうことからいって、現在の受給者がその権利を剥奪されるということがあってはならない、当然、同じように説明責任が求められると思うんですね。

 六月の振り込み通知の際に納付記録を一緒に送付する、そのくらいは最低やるべきです。多分、発注だとかいろいろな事情があってもう間に合わないということなんだと思うんです。間に合わなければおくれてでもやるべきだ、このことを検討するべきと思いますが、いかがですか。

○青柳政府参考人 被保険者の方と違いまして、受給権者の方々は、本来、年金の裁定に当たりまして、御本人が、その加入履歴なり、あるいは基礎年金番号、あるいは基礎年金番号以外にも年金手帳の記号番号がある場合には、これを記載していただき、申請をしていただく。そして、その申請に基づきまして、社会保険庁の方で管理する年金の加入記録と照合、確認を行って、御本人にも、その場合に、記録提供の申し出があればこれをごらんいただいているというような手続を、受給権者の場合は既にいわば一回経過しているという事情がございます。

 また、かてて加えまして、十七年の十月からは、いわゆる五十八歳通知によりましてまず確認を私どもにしていただき、さらに、受給権が発生する六十歳、基礎年金の場合は六十五歳ですが、その方に対して、裁定請求書に、五十八歳時点で加入した記録に基づいて整理したものをターンアラウンドでお送りいたしまして、これを御確認いただいている、こういう手続も行っておるわけでございます。したがいまして、被保険者の方は、これまでそういうものが、例えばID、パスワードでお求めをいただくとかいう形でしかなかったわけですが、年金受給者の方は、一たんそういうものを経過しているという事情の違いがございます。

 したがいまして、改めて加入記録を送付して確認していただくということ以上に、もしそういう御懸念、御心配があるのであれば、本年の六月に、まずは年金の振込通知書において御案内をさせていただきますので、これをお読みいただいて、御心配の方にはまず記録確認を申し出をいただくということの方が、より優先すべき、かつ効率的な方法ではないかというふうに現時点では考えている次第でございます。

○高橋委員 非常に残念な答弁でありますね。

 私は、本当にこれは最初の一歩だ、当然求められている水準からすれば満足のいくものではないんだと思うんです。ただ、最低でもそのくらいの説明責任を果たすべきだと指摘をしているんです。一度の裁定が、では完全だったと言い切れますか。平成九年に基礎年金番号を統一したことによって、丁寧にやっていた裁定がどうなりましたか。そのこと自体も振り返らなきゃいけないんじゃないですか。これはまたもう一度機会があったら必ず指摘をしたいと思いますけれども、少なくとも、六月に間に合わなくても、おくれてでもやるべきだ、そのことを重ねて指摘をしたい。それは、どうしても今国民の世論がそれを求めているんだということを重ねて指摘をしたいと思います。

 次に進みます。

 私は、前回の委員会で、システム経費や外部委託の問題について質問しました。先ほど川内委員からもお話があったと思いますが。

 そこで、まず確認をしますが、運用業務においてはかなり外部委託はもうやられているということがあったんですけれども、では現実の職場の状態は、正職員と委託先の民間会社の社員が混在して業務を行っている、こういう状況ですね、確認をさせてください。

○青柳政府参考人 社会保険庁におきましては、かなり早い段階から、いわゆる外部委託という形で、職員が必ずしも行わなくてもできるような業務を積極的にアウトソーシングしてまいりました。

 また、近年では、いわゆる市場化テストという施策を内閣全体で推進するという観点から、私どもも積極的にこの市場化テストというものを実施しておるわけでございまして、その結果として、業務の分野によっては、ただいま委員から御指摘のあったような分野も生じておると承知しております。

○高橋委員 そういう状態でいろいろなことが心配されるわけですね。例えば個人情報の流出、委託会社の本来業務に流用されるおそれがないか、この指摘がかねてからございます。

 今回、五月十八日に発覚した愛媛県愛南町での個人情報流出事件は、私は非常に象徴的な事件だと思っております。資料をつけておきました。見ていただきたいと思うんです。

 これは町が出した「ご報告とお詫び」という文書であります。真ん中辺に「住民情報漏えいに係るデータ調書」ということで内訳が書かれてございます。一番上が住基情報で、五町村が合併しておるので、旧町の名前が書いてありますが、トータルで六万八千四百二十六。実は、町民の人口は全部合わせても二万九千人しかおりません。つまり、転出入や死亡者などもみんな含めて、これだけの情報がまだあったということでございます。国民年金の情報も三万五千八百十六件、老人保健情報や口座情報までも含まれておりました。

 報道によれば、町が委託契約を行ったデンケン株式会社が、山口市にある山口電子計算センターに業務を再委託した、これは契約書違反であります。流出したのは、その委託先の女性派遣社員が自宅に持ち出し、さらに福岡の情報システム会社の派遣社員であるその女性の夫が、私物パソコンでウィニー、交換ソフトを使用したために情報が流出してしまった。二重三重に誤りのある深刻な事例だと思います。

 まず、総務省に伺いますが、本来、住基ネットの扱いについては、民間会社のアクセスを禁止するなど厳密な運用が求められているはずなのに、どうしてこのような事件が起きたのでしょうか。全国の実態調査もするべきだと思いますし、再発防止策が求められますが、考えを伺います。

○久保政府参考人 当然のことでございますけれども、地方公共団体は各種の行政サービスを行うということでございまして、そのために多数の個人情報を取り扱っておりまして、当然、これを適切に管理するということはもう言うまでもないことでございます。

 私ども総務省では、これまでも地方公共団体に対しまして、今回愛南町で問題になったようなウィニー、これに関しましても、これについての個人情報保護について適切な対応をとるように要請をいたしてまいりました。

 例えば、委員から配られた資料にも出ておりましたけれども、昨年、平成十八年の七月十八日に通知を出しておりますし、またその後、九月の二十九日付でセキュリティーポリシーのガイドライン、これを全面的に訂正いたしまして、このことについても触れております。そして、ことしになりまして、四月の二十四日付の通知でも、改めて注意を喚起いたしてまいりました。さらに、情報セキュリティー監査でございますとかあるいは研修といった各種の取り組みも実施をしてまいったわけでございます。

 そうした中で、このたび、こういった事案が生じたということはまことに私ども遺憾であると考えております。今回の事案が発生したことを踏まえまして、私どもの菅総務大臣から、再発防止のために実効性のある対策を早急に検討するように指示も私どもに出されておりまして、私どもとして、どういったことがさらに可能なのか、とり得ることがあるかについて、現在鋭意検討している最中でございます。

○高橋委員 けさの地元紙、地元紙といっても愛媛ではありません、秋田です。北秋田市の一部住民の個人データがインターネット上に流出していた問題、十一万件の住民票コードが流出しているという事件が報道をされております。そのうち七百十一人分のデータは、氏名と住所、性別、生年月日の四項目がそろい、個人の特定が可能であると。

 驚くのは、この中身が今回の案件と全く同じですね。山口の電子計算センター、仲介をしているのはNEC、これも同じですね。秋田から山口で、再委託も問題だし、それがさらに山口で処理されているということも問題だし、それで、同じように、同社の元職員がパソコンにデータをバックアップしている。もう業務が終了したのにバックアップしている。そのことによってデータが流出してしまった。しかも、この事件は今ではなくて〇四年の十一月と聞いております。いかがでしょうか。

○久保政府参考人 ただいま委員の御指摘のあった北秋田市の事例、そして、ただいま御指摘のあった愛媛県愛南町、これは全く同一の業者といいますか、すべて同じ原因で生じているということでございます。

 そして、私ども全貌を承知したというわけではございませんけれども、特に北秋田市の場合についてはそうでございますが、原因といいますか問題点、これは明らかでございます。

 まず、業務の委託先事業者が無断で再委託をしているということ、それから、再委託先の従業員がデータを無断で持ち出して、そして自己の、個人用のパソコンにその情報を入れていたということ、そして、御指摘がございましたように、これは、愛南町でいいますと、委託契約は平成十五年の四月から平成十六年の十月、随分前のことでございまして、委託終了後にデータの返還とか廃棄、これが徹底されていなかったということでございます。特に愛南町の場合には、再委託の禁止でありますとか、今申し上げましたデータの返還、廃棄、これにつきましては、愛南町と委託先事業者との契約でそういったことについて規定をされていた。にもかかわらず、当該契約は遵守されていなかったということが原因であるし、問題点であると考えております。

○高橋委員 私は、大手の会社が仲介になって二重三重にこのような誤りを犯すということは絶対にあってはならないということを強く言いたいと思います。改めて、全国の実態調査もして、今後の対策について御報告をいただきたいと思うんです。

 大臣に、きょうはこの点を聞いていただいたと思いますので、感想を伺いたいと思います。

 きょうの午前の質疑なんかでも、個人情報の保護について、罰則のある守秘義務を課すんだとかいろいろ説明をしますけれども、実態はこうなんです。大手の会社が間に入ってこういうことをやられている。外部委託、再委託、さらに派遣社員だと。社員教育を徹底するといっても、そもそも教育を受けるような立場にない人にやらせている。こんなことでは、とてもとても安心して情報を任せられるはずがありません。社会保険庁は、さまざまな情報をオンラインでつなぐ試みと外部委託化を進めていますが、社会保険庁だけが、あるいは年金機構だけが安全ですと言い切れるでしょうか。大臣の感想を伺います。

○柳澤国務大臣 年金の個人情報の保護ということは、我々、最も心して取り組まなければいけないということは、委員もるるおっしゃられることですし、我々としても当然そのように考えております。

 二つありまして、現在のオンラインシステムは、専用回線を使用した独自のものということになっておりまして、他の外部システムと接続することはございません。したがいまして、オンラインによる情報漏えいの問題は発生しないという認識でございます。

 他方、今委員から、いろいろ情報漏えいの事案として御指摘のありましたような問題、つまり、民間の外部委託に当たっては、我々は非常に注意を必要とするというふうに考えております。利用できる情報は業務に必要な範囲のものに限定するということで、自衛的なことも考えなければなりませんし、また、情報の漏えい、不正利用の禁止や安全確保措置を厳重に義務づけていかなければいけない、このように考えております。

 運用面においても、これは、通り一遍のことを答弁書も書いておりますのであえて申しますと、管理能力を有する業者を入札の参加条件にするとか、あるいは事前承認や研修を義務づけるといったようなことが書いてあるんですが、実は、今委員が言うとおり、こんなものを信頼して、委託のまた再委託というようなことを許容しておったのでは、大事な個人情報の保護ということをとても全うできるわけはないと私は思います。

 したがいまして、これから先、社会保険庁の外部委託に当たっては、これは絶対に再委託は認めないということで、それから、委託先の研修等も本当に実効性のあるものにしていく等々、今御指摘のような情報漏えいの事案によく学びまして、重大な決意を持ってこの面については臨んでいかなければならない、このように考えます。

○高橋委員 答弁書を無視して大臣が重大な決意を述べていただきました。それは大変感謝をいたします。

 そこで、青柳部長にお約束をいただきたいのでありますが、既に外部委託はかなりの部分で進んでおります。先ほどの答弁にもございましたね。民間の業者と正職員が混在しているということでございますので、再委託のような状態や、派遣社員が短い期間で入れかわっているとか、そういう実態がどうなっているのか、実際に今現在何もないのか、実態を調査して報告していただきたいと思いますが、いかがですか。

○青柳政府参考人 にわかなお申し出でございますので、私も、ちょっとこの時点で確認を持ったお答えはなかなかできかねるところですけれども、ただ、我々も、正直申し上げまして、一体どういうふうにそこら辺のところがなっていて、あるいは、どういうところに問題が生じているかいないかということは当然に把握をしたいというふうに思いますので、どのような形でそれをお伝えできるかという点については少し研究をさせていただきたいと思いますが、我々としてとにかくどういうことができるかということについては、まずはそういうことを考えてみたいというふうに思います。

○高橋委員 よろしくお願いします。

 次に、収納業務、社会保険の未適用事業所への適用促進業務、年金相談という三つの分野で市場化テストを行ってきましたけれども、今年度から適用と相談は完全に委託事業になると聞いております。

 例えば、平成十七年度、五カ所の収納事業を人材派遣会社と債権回収会社の二つの会社で受託しておりましたが、今年度の入札を見ても、十三カ所中十一カ所でこの二社が落札をしております。窓口業務の外部委託も同じ会社が受託をしていると聞いておりますが、そうでしょうか。まず一つ確認します。

 そして、外出しした業務のかなりの部分を特定の会社が占めるとなれば、新たな利権の温床ともなりかねないと思いますけれども、いかがですか。

○青柳政府参考人 ただいまのお尋ねの中で、窓口業務云々というところだけ、私、にわかにちょっと理解ができなかったわけでございますけれども。

 いずれにいたしましても、私どもが現在市場化テストでやっております案件につきましては、業務の範囲なりあるいは業務のそれぞれの目標設定というものをきちんと区分けして、いわばエリアを分けた形で整理をしまして、その上でそれぞれのいわば分野、エリアを担当していただく業者を一般競争入札で選定しております。

 このような仕事については、当然それぞれの業務分野の中で得手不得手もございましょうし、また、正直申し上げて、ある程度のいわばロットでこういうものを得た方が、より有利な形でいわば先行投資的なものが生かせるというものも働きましょうから、結果的にそれがある程度幾つかのところに集まってくるということはございましょうが、私どもとしては、あくまでもより効率的なやり方をするにはどうしたらいいかという観点から、一般競争入札のメリットを生かすという形で業務委託をさせていただいているということでございます。

○高橋委員 窓口業務というのは、社会保険事務所の窓口も同じ「もしもし」という会社がやっているというお話を聞いていたので、確認をさせていただきました。

 ちょっと時間がなくなりましたので、少し飛ばしまして、今回、職員の分限処分が明記されるに当たって、私は、職員やあるいは今謝金職員と言われている方たちがリストラをされて、委託先で低賃金で働くということもあり得るのではないか、このように思っております。これはちょっと前に質問する予定でしたが、時間がないので、そういうことが実際に起こっております。

 それで、例えば〇四年の十一月に市場化テストに参入を希望して提案書を出したリーガルマインドの中身を見ますと、一部的な業務委託ではコスト増になるから一括で委託させてほしい、こういう提案をしているんですね。徴収なんかでも、コストがかかるから、強制徴収、差し押さえなどもやらせてほしいという提案もしております。その中で、「現在社会保険事務所にて現業分野などを担当しておられる職員の方々は、ご本人のご希望があれば、原則として、そのまま当社受託後も継続して就業していただく」、こんなことまで書いてあります。委託会社というのは期限が区切られているのに、こういうことまで書くんだなと思いましたら、政府の説明書の中に分限処分の回避努力とあって、委託先への派遣も検討に含まれております。

 長官に伺いたいと思いますが、委託先というのは長くて三年から五年と聞いています。身分の不安定な委託先まで、職員のあっせんを分限回避の努力としてやろうということでありますか。

    〔吉野委員長代理退席、委員長着席〕

○村瀬政府参考人 まず、先ほど副大臣の話として出ましたように、職員の分限という問題は、任命権者の長官として職員に対してさまざまなことを行った上で行うという、そのさまざまな中身だろうと思います。

 一つは、当然のことながら、今は公務員でございますので、同じ厚生労働省本省内で仕事があるのかないのか。それから、本省を経由しまして、国家公務員全体の中で仕事があるのかないのか。また、その間に御退職をされる方がおみえになるのか。またまた、先ほどもお話がありましたように、ほかで仕事ということで、これは透明性というものをしっかり確保しなきゃだめでしょうけれども、委託先というところに対してお話し申し上げて快く受けていただけるのかどうか、さまざまなことをやはりやっていくんだろうというふうに思っております。

 したがいまして、すべての選択肢を視野に入れながら動いていきたい、このように考えております。

○高橋委員 すべての選択肢ということでお認めになったと思います。

 残念ながら時間が来ましたので、まだまだ審議は尽くされていないということを重ねて申し述べて、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

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