国会質問

質問日:2020年 2月 27日 第198国会 予算委員会

日本共産党の国会質問/陸上イージス/住民反対、配備やめよ

高橋議員が中止要求/衆院予算委分科会

 高橋千鶴子議員は27日の衆院予算委員会分科会で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備について、地元の強い反対や朝鮮半島の平和の激動を挙げて、中止を求めました。
 高橋氏は、配備候補地の一つ、秋田市の陸上自衛隊新屋演習場のある勝平地区は5400世帯1万3千人の住宅密集地であり、数百㍍内に高校や小学校もあると指摘。同地区全16町内会が反対決議をしており、住民合意もなく、配備は許されないと追及。「地元の理解を最大限得る」「何をもって地元の理解とするかは一概に言えない」との岩屋毅防衛相の答弁に対し、高橋氏は「配備ありきの懸念はぬぐえない」と批判しました。
 高橋氏は、日本が米軍基地へのミサイル攻撃に対する〝盾〟として「巨大イージス艦」にされるとの懸念を紹介。北朝鮮のミサイルがハワイ、グアムの米軍基地をめざしたときに真下となる秋田、山口両県を候補にしたのかとただすと、岩屋氏は「米国防護を意図した選定ではない」としました。
 高橋氏は、住民が不安を抱くレーダーの電磁波の影響や確保すべき保安距離について、防衛省が機密を理由に答えないことを批判。自衛隊法112条で自衛隊のレーダー施設は電波法除外となり、何によって住民が安心と思えるかとただしました。同省は「3月1日から行う陸自レーダーの実測調査を踏まえ、保安距離は示していきたい」と答えました。
( しんぶん赤旗 2019年02月28日付より) 

ー議事録ー

○高橋(千)分科員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 岩屋大臣に初めて質問させていただきます。
 本日は、イージス・アショアの問題について伺いたいと思います。
 先週、候補地となっている秋田市の新屋演習場、中には入れてもらえなかったんですが、周辺を見てまいりました。もう何度もごらんになったかもしれませんが、資料の一枚目にこの配置図をつけてあります。鉄条網から数百メートルのところに秋田商業高校があり、向かい側には勝平小学校があります。学校の裏山が基地という距離感、余りの近さに驚きました。
 現在の演習場は、松林や砂地、原野に近い状態になっていて、いわゆる駐屯地というイメージ、防衛装備品が多数配置されていたりとか、射撃訓練などが日常的にやられている、そういうのではないので、住民はむしろそんなに演習場を意識することはなかったわけです。そこに突然持ち上がった話でありました。
 勝平地区は、五千四百世帯、一万三千名が住む住宅密集地です。保育園、幼稚園、福祉施設、もちろんあります。地域の人々に代々語り継がれているのが、先人、栗田定之丞の話です。二百二十年以上も前に老中松平定信からロシア船の見張りを命じられた栗田は、飛ぶ砂が田畑や家までも埋め尽くす本当にひどい状況だということに気づいて、砂どめのための植林を始めました。一本一本植林するところから今こうした地域がつくられたんだ、それがわかっているのかと大臣に聞いてくれと現地の人から託されてまいりました。
 まず伺いますが、住民の理解を得るために努力をするとおっしゃっています。こうした先人の努力の上に築かれた町であること、子供たちが演習場の真ん前に暮らし、学んでいます。勝平全十六町内会が反対決議を上げているのを御存じでしょうか。住民合意のない立地はないということでよろしいでしょうか。

○岩屋国務大臣 イージス・アショアの配備に関しましては、地元の御理解を得るための努力を最大限行っていきたいというふうに考えております。
 そのためにも、現在実施している各種調査の結果と、それを踏まえました防衛省の検討結果につきまして丁寧に御説明をしたいというふうに考えております。
 そして、私どもとしては、こうした説明の機会において、今先生から御指摘あった勝平地区の十六町内会の皆様を始め、関係自治体の首長や議会、住民の皆さんにもしっかりと説明をし、イージス・アショアを安全に配備、運用できるかという点についてしっかりと説明したいと思っておりますし、また御意見を頂戴して適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

○高橋(千)分科員 どの時点で判断かとか、何をもって住民の理解かということに対して、説明会でも明確に答えていらっしゃらないんですね。岩屋大臣も前任者の小野寺大臣も、繰り返しの質疑の中で、住民の理解は必須であるということをお認めになっております。やはりそこを答えていただかないと、いろいろ説明するけれども、結局、反対があっても進めるんだということなのかという懸念が拭えないわけです。もう一言、お願いします。

○岩屋国務大臣 何をもって地元の皆様の御理解を得たとするかということについては、その時々の状況において、お地元の自治体等からの御意見あるいは住民の皆様の声も踏まえつつ判断していくものでありまして、一概にお答えできるようなものではないと思いますけれども、私どもとしては、先ほど申し上げたように、関係自治体の首長さんや議会あるいは住民の皆様に御理解をいただけるように、調査結果も踏まえて丁寧に説明を行ってまいりたいというふうに考えております。

○高橋(千)分科員 幾ら丁寧にといっても、それはやはり配備ありきではないか、そのことに対してやはり懸念を拭えないと言わざるを得ません。
 具体の話に入っていきたいと思います。
 昨年の八月に、秋田県男鹿市に住む元秋田大准教授の福留高明さんが、みずからのフェイスブックに、イージス艦の真の狙いはと題して投稿したことが大変大きくシェアをされて、話題を呼んでいます。資料の二枚目であります。福留氏は地政学などを専門にされている方なんですけれども、世界地図作成ソフトを用いて、北朝鮮のミサイル基地のある舞水端里からICBMの最短コースを直線で結ぶと、秋田の先がハワイの基地、萩の先がグアム基地に届く、発射点が西海岸の東倉里に移ったとしてもほとんど条件は同じだといいます。
 多くの識者が同様の指摘をしておりますが、改めて伺いたいと思います。イージス・アショアの候補地は、なぜ秋田と山口なのか。北朝鮮からハワイとグアムを攻撃対象とした場合の位置関係を考慮したと言われているが、そうなんでしょうか。

○岩屋国務大臣 決してそのようなことではございません。たまたま線を引くと、先生の資料はそういうふうに見えなくもないわけでございますが、米国を防護するということを意図した候補地の選定ではございませんで、候補地については、まずバランスよく我が国全域を防護できるかどうか、それから遮蔽がない平たんな敷地を確保できるかどうか、そして、当然電力を使いますので、それらのインフラの確保が見込めるかどうかという条件を満たす場所としてさまざまに検討した結果、秋田県の新屋演習場、山口県のむつみ演習場の二カ所を選定したものであって、この二カ所であればほぼ我が国の全空域をカバーできるということで候補地として定めて、今、地元の皆さんに説明を行っているところでございますので、米国防護ではなくて、あくまでも我が国の安全確保のためにあの候補地を選んだということでございます。

○高橋(千)分科員 昨年の十一月二十七日の参議院の外交防衛委員会で白眞勲議員が、逆に、ハワイやグアムに弾道ミサイルが発射された場合に、日本のどこの上を通過するかという質問をされています。防衛省の深澤官房審議官は、およそグアムについては中国地方の上空、ハワイについては東北地方の上空という答え方をしておりまして、中国地方には山口が含まれること、東北地方には秋田が含まれること、そういうことを事実上お認めになっています。
 たまたまだと大臣はおっしゃるかもしれませんけれども、それは当然、そういう位置関係にあるということがまず、それは否定できないことだと思うんですね。
 そこで次に伺いますけれども、アメリカ海軍は、二〇一六年の五月にルーマニアで一基目のイージス・アショアを運用開始、二〇二〇年には二基目をポーランドに配備を予定しています。実験施設は、二〇一四年五月にハワイ・カウアイ島に配置をされています。イージス艦を陸に配置したものと簡単に説明されることもあるんですけれども、そもそも陸自にはそのノウハウがなく、運用には米軍が参加し、米軍共用の軍事基地になるのではないかという危惧がされておりますが、そのようなことはないんでしょうか。

○岩屋国務大臣 イージス・アショアにつきましては、陸上に迎撃用の装備品を固定的に設置するため、平素の施設警備について高い能力を持っているということが必要でございます。したがいまして、陸上自衛隊が運用を担当するということにいたしました。
 今後は、長年イージス艦を運用してきた海上自衛隊の経験、知見というものを生かしながら、陸自の要員をしっかり養成をした上で、実際の運用に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
 したがいまして、イージス・アショアは陸上自衛隊が我が国の指揮のもとに運用するということになるわけでありまして、米軍と共同で運用するという御指摘は当たらないというふうに考えております。

○高橋(千)分科員 これまでも答弁されているんですけれども、あくまでも我が国が運用するということであったと思います。
 ただ、全く経験がないということは、アショアの運用についての経験がないということはそのとおりなわけですから、米軍の施設で研修をするというふうなことを伺いましたが、それは間違いないですかね。

○岩屋国務大臣 どこで訓練するかということも含めてこれから検討してまいりたいと思いますが、今申し上げましたように、長年、海上自衛隊がイージス艦、イージスシステムを運用してきておりますので、まずはその経験、知見を生かしてしっかり訓練、養成を行っていきたいというふうに考えております。

○高橋(千)分科員 我が国のみがということを強調されました。
 それで、ちょっと資料が飛んでしまうんですけれども、資料の五番、いつも皆さんが使っている、よく見る図でありますが、我が国の弾道ミサイル防衛体制についての図であります。
 この図にあるように、これまでの体制というのは、まず米軍の早期警戒衛星が真っ先に熱源を探知するんだ、そして国内のレーダーによる情報を共有した上で、イージス艦、そしてそれを逃した場合も含めてパトリオットという二段階の体制だったと思います。
 これは、Xバンドレーダーの配置のときの図も、レーダーの中にXバンドがあった、こういうふうな図を見てきたわけでありますが、イージス・アショアによってこれがどのように変わるのか。レーダーがアショアになるだけで、アショアが攻撃もできるわけですけれども、どうなるのか。まずそこを確認したいと思います。

○岩屋国務大臣 今までのイージス艦とPAC3による対応に加えて、ここにイージス・アショアが加わってくるということになりますと、まさに指揮統制をどうするかということが大きな課題になってくるわけでございますけれども、この三つの要素というものが最大限に効率よくその能力を発揮することができるように総合ミサイル防衛体制をつくって、最適迎撃ができるような体制を構築していくということになろうかというふうに思います。

○高橋(千)分科員 全然わからないです、それだと。
 まず、米軍とレーダーを共有する、この点は一緒ですか。

○岩屋国務大臣 まず、早期警戒衛星による第一報というのは米軍に依存をしているわけでございますけれども、我が国のミサイル防衛システムというものも自己完結できるような仕組みになっているわけでございます。
 もちろんあってはならないことですが、有事というような場合に立ち至れば、米軍とさまざま連携協力をしていかなきゃいけないと思いますけれども、我が国のミサイル防衛体制としては、それは完結できる仕組みができ上がっているというふうに考えております。

○高橋(千)分科員 完結できる仕組みということは、今ある早期警戒衛星の、米軍がまず、情報が最初に出るということ、ここの点は体制が変わっていくということでよろしいのか。
 それから、通告してありますが、じゃ、誰がどの段階で迎撃を判断するのか、これについてもお答えください。

○岩屋国務大臣 早期警戒衛星の情報については、私ども独自に今開発する予定はございませんので、今後ともそこは米軍に依拠していくということになろうかと思います。
 それから、我が国の弾道ミサイル防衛は、海上自衛隊のイージス艦による上層での迎撃、それから航空自衛隊のPAC3による下層での迎撃を組み合わせた多層防衛体制をとっておるわけでございます。
 その上で、自衛隊法第八十二条の第三項に基づきまして、弾道ミサイル等への対処が必要となる場合には、一般に航空総隊司令官を指揮官とするBMD統合任務部隊を組織し、その一元的な指揮のもとに対処することとなっております。

○高橋(千)分科員 自衛隊法八十二条第三項を用いてお答えになったと思います。ただ、それは、明らかに日本が、攻撃、的とされたというか、目標となった場合の話だと思うんですね。仮に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとしても、軌道によって日本を目標にしているんじゃないのはわかるはず、そういう場合でも同じかということなんです。
 二〇一八年十一月二十七日の参議院の外交防衛委員会で、白眞勲議員の質問に対して、ハワイやグアムに落ちるであろうミサイルに対して破壊措置命令は出せるのかというのに対して、防衛省はできないと答えております。では、存立危機事態を前もって閣議決定しておくことが可能かというのに対して、岩屋大臣御自身が、前もってすることはできないんだと思います、こう答えているわけですね。
 その前年には、八月十日、衆議院の安保委員会、後藤祐一議員が、SM3ブロック2A、これはアショアの話が出る前ではあるんですけれども、イージス艦に既に配備という話があっているわけですので、これが配備された場合に、グアムに向かうミサイルを日本は撃ち落とすことができるか、法的に可能か、集団的自衛に当たるかという問いに対して、小野寺防衛大臣は、「日本の安全保障にとって米側の抑止力が、打撃力が欠如するということは、これは日本の存立の危機に当たる可能性がないとは言えない。」つまり、当たる可能性がないとは言えない、撃ち落とすことができるという趣旨でおっしゃったと思うんですが、ただ、これは、できませんと答えた政府答弁の方が新しいわけです。
 正解はどっちでしょうか。

○岩屋国務大臣 まず、先ほどの答弁で、自衛隊法第八十二条の三の第三項と申し上げましたが、八十三条の二の第三項の間違いでございますので、訂正をさせていただきたいと思います。
 それから、存立危機事態というのは、我が国と密接な関係にある国に対する、まず武力攻撃が発生をしていなければ事態認定には至らないわけでございます。しかも、その攻撃が発生したことが、我が国がその武力攻撃を受けるに等しい、大変な被害をもたらすおそれがあるというときに初めて認定されるものですから、あらかじめそれを認定することはできないというのは、当時の小野寺大臣も同じお考えで答弁をされたものというふうに思います。
 その上で、もし存立危機事態というものが認定された際には、米国へ向かうミサイルを迎撃することもあり得るということだと思います。

○高橋(千)分科員 存立危機事態を前もってできないと答弁されたのは岩屋大臣ですので、やはりそこが大事だと思うんですよ。小野寺大臣は、何かやりにくいんですが、大臣が隣にいてちょっとやりにくいんですけれども、この当時繰り返していたのは、そもそもアメリカに打撃力があるんですから、日本は専守防衛である、そこは分けるんですということを繰り返し答弁をされていたわけですよね。
 結果として、さっきの図に戻っちゃうわけですけれども、日本が前にいるわけですから、その位置関係で、はなからもう存立危機事態を予測する事態になっちゃうじゃないか、そういうことを言わなきゃいけないと思うんですね。
 実は、この答弁のときに、小野寺大臣は、一般的に言えば、日本とアメリカの役割分担というのがあって、日本は防衛に関しては盾の役割だ、これはしっかり、来たものに対して守り、防ぐんだ。逆に、その攻撃する相手に対しては、しっかりとした打撃力を持って抑止力を高めるのが、これは米側の役割だと述べているんですね。
 アメリカは矛だと言ってしまうと、これ、矛と盾になっちゃって、言えないから、そういう表現をしたのかなというふうに思うんですけれども、資料の3に戻っていただきたいと思うんです。これ、秋田魁新報の一月八日付なんですね。「あれ、アメリカです 日本が「巨大イージス艦」に」、この見出し、大変衝撃を受けました。出だしのところ、この表現は、実は九月十九日の県議会の本会議で佐竹知事が答弁したときに出た言葉だということなんですね。
 二段目のところで、アメリカの民間シンクタンク、CSISが、昨年の五月に、日本の地上イージス導入に関して、「米国本土を脅かすミサイルに対し、前方に配備されたレーダーの役割を果たしうる」と書いたわけです。そのタイトルが「太平洋の盾 巨大なイージス艦としての日本」。ですから、先ほどの地図をつくった福留さんも、このCSISのリポートを読んだからこそ、秋田と山口の位置に意味を持たせることができたんです。
 この記事の最後に書いていますけれども、佐竹知事も、「アメリカでは出ている話を無視するというのはおかしい。だからストンと落ちない」と述べたと。当然の発言だと思うんですね。言ってみれば、日本全体が、この二カ所に、ちょうど北と西にイージス・アショアが配置されることによって、日本全体が巨大イージス艦になるんだと。この例え、当たらずとも遠からず、的を射ていると私は思いますけれども、それでもやはり国民の命、財産を守るための配備だとおっしゃるんでしょうか。

○岩屋国務大臣 いろいろな論評というのはあるんでしょうけれども、私どもがイージス・アショアの導入を決めたのは、あくまでも我が国の防衛のためでございます。
 ちなみに、米国のミサイル防衛政策の基本指針でありますMDR、ミサイル防衛見直しにおきましては、同盟国及びパートナー国との協力の重要性について記述がございまして、そのうち、インド太平洋地域に関する項におきまして、その一例として、日本のイージス・アショア導入について記述があるというふうに承知をしております。
 しかしながら、先ほど申し上げたとおり、我が国のBMD、ミサイル防衛システムの性能、能力及び配置等については、あくまでも我が国を防護する観点から決定をしたものでございます。
 今回の二カ所の候補地につきましても、先ほど申し上げたように、我が国の全空域をカバーできるという条件を満たす場所であることから選定をしたところでございまして、我が国のミサイル防衛システムは、あくまでも我が国の領域に飛来する弾道ミサイルに対処し得るように整備してきているものでございまして、そうでない他国の領域に、我が国の領域に飛来しないミサイルを迎撃することを想定して整備をしているものではございません。

○高橋(千)分科員 きょうはこのことはこれ以上言いませんけれども、今おっしゃった、同盟国の中で、これだけみずからがお金を出してこれだけの態勢をとっている、いわゆる今回のイージス・アショアというのは、初めてのこれだけの態勢なわけですから、そういう意味でも、同じではないというふうに指摘をしておきたいなと思います。
 それで、イージス・アショアに搭載されるレーダー、もう皆さん御存じのように、アメリカ、ロッキード・マーチン社製の最新鋭レーダー、LMSSRを使うわけですけれども、電磁波の影響がないのかとか、最低どのくらいの保安距離を確保する必要があるのか。これは、住民の不安に対して、防衛省は機密を理由に答えてきませんでした。改めて聞きたいと思います。
 また、三月一日から、千葉県にある陸自高射学校から、対空レーダー、中SAMを使って、四日間の実測調査を行うと言います。当然ながら、今回のレーダーは、実際にイージス・アショアで使われるものとは違うわけであって、一体それが何倍くらい、四桁なのか五桁なのかすらもわからないわけですが、違いがあるのか。また、この実測調査で何を得ようとしているのか、伺います。

○鈴木政府参考人 今回実測調査で使用いたしますのは、陸上自衛隊の対空レーダー、具体的には中SAMの対空レーダーでございますが、これとイージス・アショアのレーダーでは、その具体的な出力の値、これがどの程度違うかにつきましては、やはり能力に係ることでございますのでお答えを差し控えますが、こちらの中SAMの対空レーダーの出力はイージス・アショアのレーダーに比べて小さいということでございます。
 ただ、この実測調査の背景、理由でございますけれども、昨年十月から電波環境調査を実施しております。そこの中で、地元の皆様から、人体への影響について、机上検討、机の上だけの検討だけで大丈夫なのかといった御意見をいただいておりました。こうしたことを踏まえまして、実測調査ということを実施することにしたものでございます。
 この実測調査の実施によりまして、中SAMの対空レーダーを用いて電波を実測した値と、その当該レーダーの諸元から机上計算した値とを比較して、その妥当性というものを実証することで、イージス・アショアの電波環境調査で行いますところの机上検討が手法として妥当なものだということを御理解いただくための一助になるものというふうに考えておるものでございます。

○高橋(千)分科員 住民の不安が大きいからレーダーを持ってきて調査をしましたよと言っても、それは実際のレーダーよりは小さいということ以外の情報はないわけでありまして、シミュレーションの、机上の数値が正しいかどうかという話を幾らされても到底納得できるものではないと思うわけです。
 総務省の電波防護指針の範囲内だから大丈夫だと、繰り返し防衛省はそういうふうに説明しています。でも、そもそも、自衛隊法百十二条により、自衛隊のレーダー施設は電波法の除外対象となっています。電波防護指針そのものについても、日弁連なども意見を出していますが、それは別としても、幾ら基準値内だし安全だということを言っても、では、一体どのようにしてそれを住民が把握できるのか。総務省でさえ、それはどのくらいになっているかわからないと言っているんです。どうでしょうか。

○鈴木政府参考人 御指摘いただきましたところは、先ほども委員から御言及ございましたいわゆる保安距離といったようなものだと思いますけれども、こちらのイージス・アショアのレーダー、こうしたものの最大出力、この値をもとにした机上計算をした結果導き出されますところのレーダーの保安距離、いわゆる保安距離でございますが、こうしたものについてはしかるべきタイミングで地元の皆様に御説明させていただく予定でございます。
 防衛省といたしましては、地元の皆様の御不安や御懸念を払拭して御理解が得られるよう、各種の調査の結果を含めまして、具体的でわかりやすい説明により一層努めさせていただきたいと思っております。

○高橋(千)分科員 保安距離だけは、今、お答えになるということがわかりました。
 イージス艦の場合は、電磁波から乗組員の安全確保のためにどのような取決めをしていますかという問いをする予定でしたが、時間がないので私の方から言ってしまいますけれども、やはり強力な電磁波が出るので、乗組員がそのときは艦内にいるようにと、甲板に出てはならない、甲板の上には赤線が引いてあるということですし、米海軍司令部の技術マニュアルの中には、明確に、保安距離が百六十四メートルであることとか、こうした情報は、別に公開されている、ホームページで公開されているものなんですよね。最低でもそうしたことはできるはずだ、そういうことは強く、米軍ができるものを何で日本はできないのかということは重ねて指摘をしたいと思うんです。
 きょう、問いをたくさん残して残念だったんですけれども、一番最後に、魁新報が昨年の七月十六日に書いた、「兵器で未来は守れるか」というこの社説をぜひ大臣に後で読んでいただきたいと思います。社長名で出しておりますので、社運をかけたこうした論説に対して、本当に私たちは真摯に応えなければならないと思います。
 きょうは二回目の米朝会談の日であります。やはり世界の流れは、力に対して力ではなくて、対話の外交ということが大きく流れとなっている。そういう中で、今、イージス・アショアの配備というのは違う、やめるべきだということを指摘をして、終わりたいと思います。

○岩屋国務大臣 済みません、一点だけ。先ほど、正確には、自衛隊法八十二条の三の第三項でございましたので。
 それから、先生の御指摘も踏まえて、住民の皆さんにはしっかり丁寧に説明を行ってまいりたいと思います。

○高橋(千)分科員 終わります。済みません。ありがとうございました。

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