国会質問

質問日:2008年 2月 28日 第169国会 予算委員会

減反ポスター問題、BSE問題 ―分科会

 日本共産党の高橋千鶴子議員は二十八日の衆院予算委員会分科会で、東北農政局が作った「米の作りすぎは、もったいない!」と呼びかけるポスターの問題を取り上げ、「米作りを支えてきた農家の誇りを踏みにじるもの」とポスターの撤回を求めました。若林正俊農水相は「(生産調整に向けた行政の)真剣な姿勢の表れ」などと述べ、容認する姿勢を示したため、高橋氏は厳しく批判しました。

 問題のポスターは、主食用米から麦・大豆などへの転作を呼びかけるもので、「米の過剰作付けは、資源のムダづかいです」などと書かれています。

 若林農水相は、「一部の生産調整に反対している人からの抗議と、誤解に基づく抗議がある」などと答弁したため、高橋氏は、ポスターに抗議した農業団体も強制でない転作は理解していると反論。「資源のムダづかいという呼び方は許されない」と撤回を求めました。

 高橋氏は、このポスターをつくったキャンペーンの背景には強引に生産調整の達成を迫る農水省の意向があると指摘。農水省が作成した「当面の生産調整の進め方」に、過剰作付け県に対するペナルティーが明記されていることをただしました。町田勝弘総合食料局長は「各諸事業、融資について不利な取扱を講じることがあり得る」と認めました。「生産調整に協力すれば米価は上がるのか」との問いに、若林農水相は「このままでは下がる」と答えただけでした。

 高橋氏は、「何十年も(生産調整で)減反に協力してきたが米価は上がらなかったというのが農家の声だ」と述べ、米価の下支えこそ必要だと求めました。

(2008年2月29日(金)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋分科員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、初めて若林農水大臣に質問させていただきます。

 今ほど食の危うさについて話題になるときはないかと思います。一つは、言うまでもなく食の安全の問題です。中国製の冷凍ギョーザ事件、大変な衝撃を受けました。何を食べたらいいのかわからないというのが国民の感情になっているのではないでしょうか。共同通信社の先般の調査で、行政に望むことの一位が、国内の農業を見直し、食料自給率を上げる、これが五五・五%でした。二つは、バイオエタノールや投機マネーの影響などで小麦製品などの値上げが相次ぎ、家計を直撃していることです。そして三つは、地球温暖化による異常気象の影響だと思います。

 農水省の平成十八年度食料自給率レポート、「最近では、ロシアやアルゼンチン等において、自国内の供給量の確保や自国内価格の高騰を抑制するため、小麦やとうもろこし等の輸出規制が行われており、いざという時には、まず自国内への供給が優先される傾向が見受けられます。」このように指摘をし、アメリカ、中国、ベトナム、インドなど、世界地図に諸外国の輸出規制の様子を落として指摘している、そういう状況であります。

 そして、こういう中、日本は食料自給率四割を割りました。お金を出せば、いつでも、何でも買える状況には既にない、言っていられないときだと思うんです。本来ならばつくれるはずの田畑を荒廃させる、あるいは世界一長い距離を高い油をたいて海外から食料を輸入してくる、他国に国民の食料をゆだねているのはもはやおかしいのではないかと思うんです。

 大臣の率直な思いをお聞きしたいと思います。自給率四五%の目標を、今はちょっと実現見込みないという気がいたしますけれども、確実にこれをやり切り、そして向上させる考えがあるのか、伺います。

○若林国務大臣 最近、食をめぐって、委員が御指摘のような不安が広がっている。そのもとには、国内生産、自給率が、今委員がおっしゃられたように四〇%を割ったといったようなことへの将来の不安とお互いに相乗関係を持っておりまして、そのことがさらに大きな将来への不安へと結びついているという認識は、私もそのように持っております。

 自給率につきましては、食料・農業・農村基本法に基づきます基本計画の中におきまして、できれば五〇%は国内で自給するということが期待される中でありますが、実現可能性を考えまして、カロリーベースですけれども、二十七年までに四五%を国内自給するという目標を掲げて、そのために政策を重点的、集中的に行っていくという方針のもとに努力をしているところでございます。

○高橋分科員 ありがとうございます。

 できればとおっしゃった五〇%、さらにそれを超えていくということを、また、目標をやはり掲げた以上、それをしっかり堅持して、そこが農政の基本に据えられるのだということを重ねてお願いしたいと思うんです。

 今、農業者との意見交換会などでも、自給率を本当に上げるつもりがあるのかということが重ねて指摘をされるわけですね。ですから、ここを本当に据えて、そのために何が必要なのかという視点で頑張っていただきたい。やはり国民が今、安全、安心な国内のものを食べたいと思っているのですから、そういう意味では非常にチャンスでもあるという点で、日本の生産者が自信を持って国民の要求にこたえられるような農政にしていただきたいということを重ねて要望したいと思います。

 それで、国民自身が国内の食料の政策を決めるという食料主権の考え方、これは二〇〇四年の国連人権委員会で決議をされて、日本もそれに賛成をしております。ですから、こういう立場をやはりしっかり掲げるということを、アメリカは反対しておりますけれども、世界的には流れになっておりますので、強く要望しておきたいと思います。

 その上で、きょうは具体の話に入りたいと思います。

 初めに、厚労省にもおいでいただいておりますので、BSE問題について若干伺いたいと思います。

 二十カ月齢以下のBSE検査が、三年間の経過措置をとっておりますが、ことし七月にその期限が切れて国庫補助が廃止される、検査が終わるということになっております。昨年の八月に、自治体の対応にばらつきがあっては混乱が生じるのだということで、これを一斉に終了するという通知が出されました。これには、検査を継続するべきだ、あるいは自治体の取り組みには少なくとも口出しをするべきではない、こういう立場で、私ども、九月に国会議員団として申し入れをさせていただいたところであります。

 そこで、まず、検査に対する国庫補助について、継続の意見が上がっている自治体がどのくらいあるのか。同時に、独自に検査を継続しますと言っている自治体がどのくらいあるのか、伺います。

○藤崎政府参考人 お答え申し上げます。

 厚生労働省に対し、地方自治法第九十九条の規定に基づき、平成二十年八月以降の屠畜場における二十カ月齢以下のBSE検査について国庫補助の継続を要請する旨の意見書につきましては、平成十九年六月二十一日から平成二十年二月十二日までに百五十一件収受しているところでございます。

 また、どれだけの自治体が予算措置をしているのかという点につきましては、ちょっと通告いただいておりませんでして、私どもの方も必ずしも十分に把握はできていないということでございます。

○高橋分科員 これは通告をしております、二つ伺いたいということで。

 まず、百五十一件の意見書が出ているということでありました。全頭検査の継続をしている都道府県について、今数字がないとおっしゃったので、私どもの部屋で調査をさせていただきました、各県にちょっと聞き取りをいたしまして。三十三道県が県独自で継続される、そして十三都府県が今検討中であるということでございました。したがって、福井県は牛がいないので除いて、すべての都道府県が継続または検討している。ですから、廃止を予定しているところは一つもないということであります。

 私は、やはりこの数字は非常に重いと思うんですね。意見書がこれほど上がっているということにもあらわれています。今は打ち切るときではない。予算としても、継続するにしてもわずか二億円ではないか。国民の今の食の安全、安心に対する関心からいっても、高いとは言えません。補助の継続を決断するべきと思いますが、いかがでしょうか。

○藤崎政府参考人 お答え申し上げます。

 屠畜場におけるBSE検査の対象につきましては、平成十七年八月に、食品安全委員会による答申を受けまして、全頭検査から、二十一カ月齢以上とする見直しを行っております。すなわち、その時点で、全頭検査という制度自体はもう存在しなくなったということでございます。その際、経過措置として三カ年、自治体が自治事務として自主的に行う二十カ月齢以下の牛のBSE検査についても国庫補助を継続することとしたところでございます。

 厚生労働省といたしましては、経過措置終了までの間に、科学的知見に基づく食品安全委員会の評価結果とそれを踏まえた対応につきまして、関係者の理解を深められるよう、リスクコミュニケーションに努めてまいりたい、このように考えております。

○高橋分科員 全頭検査が打ち切られた、それはもう事実であるとおっしゃいました。それで、三年間の経過措置。これは、打ち切ったと決めた後に各自治体が、やはりこれはまだ国民の不安が払拭されていないんだということで、独自に補助をしますということを手を挙げて、それがどんどんどんどん広がっていった、そこにこたえて、やはり今は国民の不安が強いのだから継続しよう、そういう経過をたどったと思うんです。それが三年間で埋めてこられたのかということが、今の私が紹介した結果だと思うんですよ。ですから、そこにやはりこたえるべきではないか。

 リスコミも確かにやられました。しかし、その中で、やはり継続をすべきではないかという意見もかなりあったと思うんです。今の意見書もまさにそうです。そこにこたえるべきではないか。引き続いて検討する考えはないか、重ねて伺います。

○藤崎政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど御説明申し上げましたように、この件につきましては、食品安全基本法に基づきまして、食品安全委員会に健康影響評価ということで評価をいただいた、その結果を受けて、リスク管理機関として対応をとってきたことでございますので、それに基づく科学的な対応ということに尽きるかと思いますので、私ども、補助の継続をことしの七月で二十月齢以下につきましては打ち切るという考え方に変更はございません。

○高橋分科員 この点については重ねて要望しておきたいと思います。これまでも、七月までにまだ時間があるんだというお話をされてきました。その中で、やはり不安を払拭するだけの努力はされてきたのかということ、そこを十分に検討する必要があるのだということを重ねて指摘したいと思うんです。

 注目すべきは、意見書の中身には、国内対策について今議論をしているんだけれども、やはり米国産牛肉の輸入条件の緩和について反対しているということとあわせて意見書が出ているということが多い。そこに非常に大きなポイントがあると思うんですね。

 例えば、岩手県の意見書を読ませていただきますけれども、「月齢により線引きを行うことについては、多くの県民から心配の声が寄せられている。 さらに、二十カ月齢以下のBSE検査の打ち切りは、現在二十カ月齢以下としている米国からの輸入牛肉の条件緩和につながることも懸念される。米国政府のBSE対策や安全管理は、韓国における輸入米国産牛肉への特定危険部位の混入の問題やBSEの感染防止策として重要な飼料規制も不十分であるとされていることなど問題が多く、現状のまま輸入条件を緩和することは、我が国の食の安全・安心に対する信頼を失うことになりかねない。」こういう指摘をしているのです。

 ですから、皆さんが別の問題だと言っても、しかし、やはりこれをどうしても打ち切るんだと言っていることには、それはいわゆる次の交渉に入れないと思っているからではないのか、地続きなのではないかという不安がやはりあるわけです。そして、米国の対策に対してまだまだ不安が大きい、この間だって違反が随分多かったんじゃないか。そういうことが背景にあるわけですよね。そのことをやはりしっかり受けとめていただきたいと思います。

 大臣に伺いますけれども、新たな輸入条件の緩和、あるいは国内対策の緩和、今どちらも検討する段階にはないと思いますが、いかがでしょうか。

○若林国務大臣 国内におきます今までの全頭検査の検査体制につきましては、今厚生労働省の方からお答えいたしたことと同じ考え方で我々も臨んでいるわけでございまして、二十カ月齢以下のBSE検査については、国としては、これを補助してまで継続をしていく、継続するかどうかは自治体の判断でございますが、国としてこれを助成していくという考えは、当初計画いたしましたように、三年間をもって補助はしないこととする、この考え方は同じ考え方で、厚生省の考えに同調しているわけでございます。

 そしてさらに、米国産牛肉の問題につきましては、そのことについてもお尋ねがあったというふうに受けとめまして申し上げますと、米国産牛肉については、委員も御承知だと思いますけれども、米国側からは、対日輸出条件についてOIEの基準に則した見直し、つまり月齢制限を撤廃するなどの要請が出ているわけでございます。

 このことにつきましては、日米間の技術的な会合において、米国から提供されたデータについて、日米共同でその評価を含めた検討をし、報告書を取りまとめるという作業をいたしているところでございまして、この輸入条件を見直すかどうかについては、その共同の調査結果を踏まえて対応をする方針でおります。したがいまして、現時点で見直しを行うかどうかということにつきましては、政府の方針は決定しているわけではございません。

 いずれにいたしましても、農林省といたしましては、厚生労働省と共通の認識でおりますが、食の安全と消費者の信頼確保を前提にいたしまして、科学的知見に基づいて対応することが必要である、こう考えておりまして、引き続き厚生労働省と連携をして適切に対処するという方針でおります。

○高橋分科員 きょうは、BSEの問題は、ここで指摘にとどめておきたいと思っております。

 食品安全委員会の最終報告を受けて、二十カ月齢以下の要件の緩和、輸入条件の緩和、この際にもさまざまな問題がございました。その際には、いわゆるアメリカが主張しているような月齢制限を取っ払う、こうしたことに根拠となるような議論は一切なかったと思うんです。そういう点では、今検討する段階には一切ないんだということを重ねて指摘をしておきたいというふうに思います。

 次に、米問題について質問させていただきたいと思います。

 大臣はこのポスターをごらんになったと思いますけれども、昨日の朝のニュース番組でも実は大々的に取り上げられました。東北農政局が四十万円かけて三万枚つくりました。「米の作りすぎは、もったいない!」と大きく見出しが躍っております。「米の過剰作付けは、資源のムダづかいです。」と。非常に腹が立ちました。ひど過ぎると思います。日本の米づくりを支えてきた農家の誇りを踏みにじるものであり、断じて許せません。東北農団連がこれについて二十五日に農政局に抗議を申し入れをし、そして記者会見を行ったんですけれども、これが毎日新聞のネット配信などを受けて、一万件以上の書き込みが一晩であった。これくらい関心を集めたということであります。昨日のテレビでは、鳥越俊太郎さんが、農業、農民の根本を否定するものだと厳しく批判し、米は食料自給率の最後の生命線、このようなコメントをしていらっしゃいました。

 大臣は、このポスターをよしとするのでしょうか。即刻回収、撤去するべきではないでしょうか。

○若林国務大臣 大変反響を呼んだということは承知いたしておりますけれども、これは一部、生産調整そのものに反対である、つくるだけ米はつくらせるべきである、そういう考え方に基づく人たちからの抗議と、それから、生産調整、米の需給の状況というのを、我々の説明が浸透していないということもあり、それらが十分理解されていない、誤解に基づく意見と、いろいろさまざまだというふうに思いますが、御質問の点につきましては、私は、このポスターを不当なものあるいは撤回をするという考えは持っておりません。

 これは、今のポスターにありますけれども、過剰な作付が資源の無駄である、つくり過ぎはもったいないんだ、こう言っているわけですね。今の米をめぐります諸情勢の中で一番問題なのは、やはり、年々消費が減ってきておりまして、需要を超えた生産が行われると、十九年産がそうでありましたように、異常な下落を発生させてしまうわけですね。全米作農家の経営に大きな影響を与える。そういうことから、やはり需要に見合った生産をすることによって、米作の経営の持続的な発展が可能になってくる。

 そういう中で、水田を有効に使って、米以外の作物、麦でありますとか大豆でありますとか、あるいは飼料用の作物などにつきまして、これを有効に活用する。そのためには、国がわざわざ助成もして、主食用の米以外の作物の生産を拡大するということに積極的に、重点的に取り組んでいるところでございまして、このポスターは、東北農政局が、そのような過剰の傾向にあります主食用の米の作付については政府の方針に従いましてこれを抑制して、水田という限られた生産資源を、食料自給率の向上の観点から大豆、麦などの生産に有効に活用していくということを呼びかけるものとして作成したものであると思います。

 行政としても、生産調整を積極的に推進していくということについて、真剣な姿勢のあらわれであると私は考えているわけでございまして、農林省として、このような趣旨を農業関係者の方々に十分説明しながら、引き続き、生産調整の推進には全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。

○高橋分科員 本当に驚きました。大臣がまさかそのような答弁をなさるとは、幾ら何でも農林水産大臣が。

 このポスターについては、抗議をした農団連の皆さんは、下の方については賛成できる、趣旨についてはよくわかるとおっしゃっているんです。減反を全くやる気はないとか、絶対転作の努力をしないとか言っているのではありません。「余っている主食用米から不足している麦・大豆等へ転作し、自給率を向上させましょう。」と、協力するし、これまでもしてきたと言っています。しかし、それを資源の無駄遣いという呼び方が許されるのか。そういう誇りが傷つけられたと言っているんです。

 それに対して全くの、これを正当なものだと認めると。このことに対しての農家の皆さんの怒りがどれほどのものかということを指摘したいと思います。絶対に許されません。撤回をしてください。

 こうしたなりふり構わぬキャンペーンの背景には、昨年の政府・与党の一千百十一億円の補正予算の提起に基づいて、生産調整実施者のメリット料として五万円と三万円の緊急一時金、いわゆる踏み切り料、これを導入することと引きかえに、何が何でも生産調整を達成せよということが合意されたこと、これが今実行に移されていることの流れだと私は思っております。

 生産調整目標達成合意書、これが中央レベルでも、そして自治体レベルでも結ばれています。特に福島県などは、過剰生産が全国一であるとして、二月十二日、中央会の会長から県農林水産部長、東北農政局長まで九名連名の合意書を確認、七日には県知事名で県議会議員あて、そして部長名で、職員の皆様へということで御理解と御協力を求めているという徹底ぶりです。また、各県ではチームを組んで戸別訪問が行われ、要するに、リストアップをして戸別訪問が行われているということを聞いております。

 この生産調整目標達成合意書は、ひな形を農水省がつくったのかということを確認したいと思います。また、合意書が既に締結されたのはどのくらいありますか。

○町田政府参考人 お答え申し上げます。

 米の生産調整につきましては、平成十九年産に大幅な過剰作付が発生いたしまして米価が大幅に下落したということで、平成二十年産以降、行政、農協系統などの関係者がそれぞれの役割を果たすとともに、相互に連携しながら根本的な課題である過剰作付を是正し、生産調整の実効性を確保することが必要というふうに考えております。

 このため、昨年十二月二十一日に、農林水産省の農政改革三対策緊急検討本部で決定いたしました当面の生産調整の進め方、この中で、「必要な場合には、生産調整目標達成合意書の締結を行う。」としたところでございます。これを踏まえまして、昨年十二月二十七日には、生産者団体、卸売業者、小売業者の全国団体と当省が、生産調整目標達成のための合意書を締結いたしまして、関係者が気持ちを一つにして生産調整目標の達成に全力を挙げる体制を構築しているところでございます。

 各都道府県段階におきましても、必要がある場合には、この全国段階の合意書を参考に、都道府県内の生産者団体、米穀販売業者などの関係団体と都道府県、地方農政局との間で協議を重ねて合意書を締結しておりまして、昨日までに十六都道府県において締結をされているところでございます。

○高橋分科員 今紹介された当面の生産調整の進め方には、過剰作付県に対するペナルティーもあるということですけれども、そのペナルティーとは何をどのようにするのでしょうか。

○町田政府参考人 ただいま御答弁させていただきましたが、平成二十年産以降の生産調整につきましては、農協系統と行政が適切に連携いたしまして、関係者が一体となって全力を尽くすということで、全都道府県、全地域で生産調整目標を達成いたしまして、ペナルティー措置を講ずる必要がなくなることが望ましいというふうに考えているところでございます。

 しかしながら、ほとんどの県が目標を達成する中で、生産調整目標が達成できない都道府県、地域が生じた場合には、目標達成地域との公平性を確保するためにも、各種補助事業、融資について不利な取り扱い等、何らかのペナルティー措置を講じざるを得ないこともあり得るというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、昨年末に決定いたしました当面の生産調整の進め方を踏まえまして、目標未達成となった都道府県、地域の具体的な取り扱いについては、二十年産の生産調整のステージごとの推進状況、達成状況を見ながら適切なタイミングで決定して、生産調整目標の達成に向けた取り組みを促してまいりたいというふうに考えております。

○高橋分科員 その際、例えばマル適マークというような形で、減反に協力した米を差別化するということも検討されているということが報じられておりますが、その点についてどうなのか、それから、生産調整に協力をすれば米価が上がるという保証があるのか、伺います。

○若林国務大臣 ペナルティーの措置についてはただいま局長が御答弁申し上げたとおりでございまして、そのような状況にならないように、我々も、各生産段階、ステージごとに情報を提供しながら、そのステージごとにどのような点に留意しながらこの調整を実行、完成できるように進めていくか、そういう点を、この合意に基づいてきめ細かに進めていくということにまず取り組んでいくということでございまして、具体的にどのようなペナルティー措置を講ずるかというようなことについてまでは、現時点でなお検討しているわけではございません。

 なお、生産調整を実施すれば米価が上がるかということでございますけれども、まずは、この生産調整に失敗しますと、十九年産に見られるごとく、さらに需要量を超えて生産が拡大をするというようなことになりますれば、予想もできないような形で米価の下落が起こり、米価の下落によって全米生産者の経営に大変な影響を与えるということに相なるわけでございますから、何としても予想需要量に見合った生産をすることによって、需給に基づく適正な米の価格水準が形成されるもの、こういうふうに考えているわけでございます。

○高橋分科員 そういうことで、これまで何十年も減反に協力してきたけれども、米価が上がらなかったということがあるんです。ですから、減反に協力してもいい、しかし、価格がきちんと保証されるというのであればわかるんだ、何年もどうしてここまで続けるんだということに一切お答えになっていない。それでは協力できないし、押しつけ減反で本当にいいのかということが問われていると思うんです。

 昨年の農協概算払いが七千円という報道がされたときに、吹っ切れたというか、つまり、今まで農業を我慢して我慢して続けてきたけれども、もうあきらめたという方が全国で大きくふえたんだと思うんですね。もうこれ以上は我慢できない。そういう中で、今、東北の例えば単一経営農家でも、六十五歳未満の従事者がいない割合が米では八四%にも上っております。ですから、黙っていてもこのままでは自然消滅してしまう、そういう状況なんですね。

 そういうときに、やはり価格の下支えをするんだというメッセージが少しでも出される。下げるから下げるからというだけのメッセージでは、これ以上はもう続けていけるはずがないんです。そこに対して少しでもこたえていくということ、一番最初に自給率ちゃんとやるとおっしゃったんですから、そのくらいのメッセージがあってもいいんじゃないですか。一言言って終わりたいと思います。

○若林国務大臣 基本的な認識が異なっているというふうにまず申し上げざるを得ないと思います。

 自給率との関係でいえば、需要を超えたお米を、主食用の米を幾らつくっても、それによって自給率が上がるということにはなりません。輸入に大きく依存をしております大豆だとか麦だとか、そういうようなものを水田で作付し、水田の有効利用を図ってもらうということが自給率の向上につながっていくものというふうに認識をしているわけでございます。

○高橋分科員 その路線が今完全に破綻したからこそ、たった一年で担い手経営安定対策を見直しをしたのではありませんか。このことを指摘して、次の機会にまた譲りたいと思います。

 終わります。

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