国会質問

質問日:2008年 6月 4日 第169国会 厚生労働委員会

原爆症認定問題

 日本共産党の高橋千鶴子議員は四日、衆院厚生労働委員会で、仙台、大阪両高裁で原爆症の認定を求める原告全員勝訴判決が出たことについて、「国は上告せず、他の訴訟も含め一括解決を」と求めました。

 また、両判決が、厚労省の新認定基準を超えた疾病を原爆症と認めたことを挙げ、基準の見直しを要求しました。

 舛添要一厚労相は、「二つの判決は極めて重い」「政府全体としてこの問題に対応していきたい」と述べました。

 高橋氏は、「被爆したときに多くの仲間を救えなかった。二度と一緒にたたかっている仲間の線引きはできない」という被爆者の訴えを紹介。なくなる原告も増えていると述べ、「いたずらに時間を延ばさず、政治決断すべきだ」と重ねて求めました。

 舛添厚労相は、「時間とのたたかいでやりたい」と表明しました。

(2008年6月5日(木)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 初めに一問、大臣に伺いたいと思うんですが、先ほど郡委員も取り上げておられて、答弁も伺っておりましたが、改めて原爆症認定問題について伺いたいと思います。

 ちょうど今の時間、原告、被団協の皆さん、弁護団、支援者の皆さんが、折りヅルパレードということで、衆参の議員面会所を埋め尽くしているというこの瞬間に、今質問させていただきます。

 二十八日の仙台高裁、三十日の大阪高裁の画期的勝利を受けて、国の控訴断念、新基準の見直し、そして全国の集団訴訟の一括解決を迫っています。とりわけ大阪高裁は、四月から始まった新基準でも対象とならない五名の原告について放射線起因性を認め、要医療性を認めた仙台判決と並んで、政府に根本的な見直しを迫るものだと思います。

 昨日、自民党の原爆被爆者対策に関する小委員会も決議を上げておられるようで、大変心強く思っております。

 上告はやめ、一括解決の道を目指すべきだと考えます。また、判決の趣旨に沿い、新基準についても再度の見直しをすべきと考えますが、伺います。

○舛添国務大臣 今、二つの判決文について精査をし、法務省、財務省初め関係省庁と協議をしております。そして、総理は外遊中でございますので、政府全体としてこの問題に対応していきたいというふうに思っております。

 先ほど申し上げましたように、大変皆さん御高齢になっておられる。そして、この二つの判決の重みは極めて重いというふうに思っています。要医療性それから認定基準の問題も御指摘のとおりございます。そういう中で、例えば認定基準を新たにしなくても個々の判断で救えることができないのか、そういうことを含めて、これは総理がお帰りになりました後、政府全体としての方針を決めたいと思います。

 基本は、こういう方々、救える方々は積極的に救っていく。そして、そのときに、国民の皆さんの御支援がなければこれはかないませんですから、きちんと国民の皆さんの御賛同もいただけるように私の方から説明をしていく。そういう真摯な態度で臨んでまいりたいと思っております。

○高橋委員 極めて重いと言ってくださったことと、総理が帰ってきたら判断をするというお話だったんですけれども、最後にお話しされた、個々の判断で救えないのかということに非常にひっかかりがあるわけです。

 原告団の皆さんも、総合的に判断をするということはもともと決まっていたはずなんだけれども、やはりDS86などの基本があってその上で個々にといったときに、今言ったように、裁判で勝訴をしている人でさえもはじかれるんだと。そこをちゃんと書き込んでいかないと、やはり個々に漏れる人が出るということなんですね。

 私、先日お部屋にいらした被爆者の皆さんが、被爆した時点で多くの仲間たちを自分たちは見捨ててきたと同じというか、やはりそういう思いがあるから、もう二度と一緒に闘っている仲間の線引きはできないんだ、そうおっしゃっていることを本当に受けとめてほしいと思います。

 大阪では九名全員勝訴しましたが、残念ながら、そのうち三名は一審の後に亡くなっています。三百五名の原告団全体でも四十九名が亡くなっています。文字どおり、時間との闘いです。いたずらに時間を延ばさず、きっぱりと政治決断をするべきだと思います。

 大臣、せっかく手を挙げているので、もう一言お願いします。

○舛添国務大臣 私は、新しい認定基準を、これを頭からつくらないとかいうことを、そういう気持ちで言っているのではなくて、まさに時間との闘いですから、私が大臣になってからずっとこれはもう専門の委員会が開かれて、認定基準が決まるまでに何カ月もかかりました。こういうことを避けてより迅速な決断を下すとすると今の枠組みの中で何ができるか、そういうむしろ前向きな形での取り組みだというふうに御理解いただければと思いますが、委員の問題の指摘は十分受けとめて、長期的な問題についても考えたいと思います。

 ただ、時間がございません。時間との闘いでやりたいと思っております。

○高橋委員 よろしくお願いをしたいと思います。

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