国会質問

質問日:2009年 4月 15日 第171国会 厚生労働委員会

国民年金法改正案

 高橋ちづ子議員は十五日の衆院厚生労働委員会で、二〇一一年から医療機関にレセプト(診療報酬明細書)による医療費請求のオンライン化義務付けについて質問しました。

 高橋氏は、日本医師会の調査で、「オンライン化に対応できないため廃院を考えている」と答えた開業医らが、七十歳代で23・2%、八十歳以上は35%にのぼることを示し、「地域で頼りにされ頑張っている医師が廃院を考えているのは尋常でない」と指摘。政府は、オンライン化にあたっては閣議決定で「地域医療の崩壊を招くことのないよう配慮する」と述べつつも、「原則、例外規定を設けない」とするのは、「矛盾ではないか」と追及。舛添要一厚労相は、「地域医療の崩壊を招くことのないよう、当面困難な医療機関等に配慮する」と答弁しました。高橋氏は、「“当面”といって義務化を延長しても、やめざるを得ない人はでる」と強調しました。

 また、レセプト情報が全国規模でデータベース化されることについて、収集する目的および管理場所を質問。水田邦雄保険局長は、「医療費適正化計画の作成・実施・評価に資するため」と述べ、管理は「民間業者に委託する」と答えました。

 高橋氏は「国家による個人情報管理と医療費抑制が目的」だと批判し、「このままでは、将来に禍根を残す。義務化を撤回し、選択の余地を残すしかない」と強調しました。

(2009年4月20日(月)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、年金記録問題から急速に実現が叫ばれるようになった社会保障カードと、それからレセプトオンライン化の問題について伺いたいと思います。

 診療報酬支払基金が一月に処理するレセプトは七千三百十七万強、そのうち電算処理されているのが五七・六%、うちオンラインに載っているのは二八・六%です。とりわけ診療所は五・三%にとどまっている状況であります。ベッドの規模などに応じて段階的に義務化を図ってまいりましたが、二〇一一年四月から原則完全オンライン化すると言っております。

 日本医師会自身が、八・六%、対応できないため廃業を考えているとアンケートでも答えております。資料の二を先に見ていただきたいんですけれども、これを年齢別に見ますと、レセプトオンライン化に対応できないため廃業を考えている方たち、六十歳から六十九歳が七・七%、七十歳から七十九歳が二三・二%、八十歳以上が三五%となっております。御高齢ではあるけれども、地域で頼りにされ、本当に頑張っていらっしゃるお医者さんが廃院を考えているというのは、本当に尋常ではないと思います。

 資料の三に、そうした声があってだとは思いますけれども、三月三十一日に閣議決定された、規制改革推進のための三カ年計画がございます。

 この中で、「義務化において原則現行以上の例外規定を設けないこと。」また、「義務化の期限以降、オンライン以外の手法による請求に対して診療報酬が支払われないことを、医療機関・薬局に周知徹底する。」と、かなり厳しい指摘がございます。そして、その後に、「その際、地域医療の崩壊を招くことのないよう、自らオンライン請求することが当面困難な医療機関等に対して配慮する。」と。

 ですから、例外がないと言っておきながら、地域医療の崩壊を招くことのないようというのは、ちょっと矛盾することと感じるわけであります。そのことを考えれば、やはりこれは義務化を撤回し、選択の余地を残すしかないと思います。どのように配慮をするのでしょうか、大臣。

○舛添国務大臣 高橋さんの三枚目でしたか、その閣議決定の紙がありますけれども、それは矛盾はしないと思います。

 原則、例外規定は設けないんだけれども、つけ加えたように、やはり現状いろいろな困難な問題がありますから、「地域医療の崩壊を招くことのないよう、自らオンライン請求することが当面困難な医療機関等に対して配慮する。」ということですから、それは両立可能だというふうに思っておりますので、そういう方向で具体的にどうするかを詰めていきたいと思っております。

○高橋委員 つまり、それを解釈すると、「当面」がついているから、延長措置もさらに考えているようでございますけれども、それで両立はするのだ、やめるという人はいなくなるのだという意味でしょうか。

○舛添国務大臣 やめるという人がいなくなるかという意味ではなくて、一番大事なのは、例えばレセプトのオンライン化という施策を行ったときに、それが理由で地域崩壊を起こしてはならない。

 ですから、改革のために必要な合理化、効率化、これはやらないといけない。しかし、あらゆる改革がそうですけれども、それによって、そういう改革の流れについていけない人たちには猶予措置を与えるということは十分考えていいわけですから、しかも、それは地域医療をしっかり守ろうという大きな目標のためにやるわけですから、私は矛盾はないと思っております。

○高橋委員 それが理由で地域崩壊を起こしてはならないと言いながら、例外はないと言っていると、それはやはり矛盾すると思うんです。要するに、当面、二年、三年、あるいは五年という話も聞こえておりますけれども、延長したとしても、自分はできないと言っている人たちが結局やめざるを得ないということをどう見るかということなんです。

 このような問題が、そもそも法律ではなく省令で決められているということに問題があると思います。しかし、一方では、省令であるからこそ改正も可能なはずです。

 根拠となる〇六年四月十日の厚生労働省令百十一号附則第四条三項には、「厚生労働大臣が電気通信回線設備の機能に障害を生じたときその他の事情により、電子情報処理組織の使用による請求を行うことが特に困難であると認める場合には、」、「その他の事情により、」も入っております、困難であると認める場合には書面による請求を行うこと云々ができるということで、書いてあります。

 このことを読めば、さまざまな手当てをしたとしてもやはり無理だという医療機関が撤退しないように例外が認められる、大臣が判断できるということになると思いますが、いかがでしょうか。

○水田政府参考人 お答えいたします。

 今委員が指摘されました省令上の規定、これはあくまでも、転換に当たりましてそういった配慮が必要な場合の一時的な場合であると考えております。

 ただ、全体に、今回この閣議決定で決められましたように、地域医療を守るということは、これは必要条件でありますので、これから中身については今御指摘の点も含めて考えていきたい、検討していきたいということでございます。

○高橋委員 今、一時的とおっしゃいましたが、一時的とは全く読めないのであります。

 先ほど山井委員とのやりとりの中で、「等」の中に八〇%の意味が入っているんだということを大臣はおっしゃっているんですけれども、これはもう「等」とかではなく、「その他の事情」とここまで明確に書いているわけですから、さまざまな個々の事情があるのだろう、さまざまな手当てを尽くしたとしてもやはりやめざるを得ない、しかし今のままであれば続けていけるという人がいた場合、何らかの手当てをする、例外を認めるということがあってもいいということでいいでしょうか、大臣。

○水田政府参考人 繰り返しになりますけれども、地域医療を守るために必要な措置は講じていきたい、しかし、その中身につきましてはこれから検討したいということでございます。

○高橋委員 必要な措置の中に例外もあるのだということを重ねて指摘しておきたいと思います。

 この間、いろいろ答弁をされているのを聞きますと、例えば、自分でオンラインの回線を引くのが困難なところに対して、代行があるんです、それは三師会がやるんですということが言われております。しかし、三師会というのは、もともと、お医者さんは現場に出ているわけですから、事務局の方はほんのわずかで、人手はありません。当然、委託になるのだろう。

 そのときに、では、実際、どこに委託をするのか、その際の委託料がどのくらいか。医師会の試算では一件三百円から五百円ということが出ておりますが、いかがでしょうか。

○水田政府参考人 省令上、代行請求を行う事務代行者につきましては、医師会等三師会を想定しているわけでございます。ただ、御指摘のように、三師会におきましてすべての事務をみずから行う体制が整っていない場合なども考えられますので、適切な第三者に事務を委託することは可能とすべきであると考えております。

 代行請求の手数料についてお尋ねでございましたが、これは基本的に当事者間で決められるものでございますけれども、国におきましても、代行請求を利用する医療機関、薬局における費用負担の軽減等について検討していきたい、このように考えております。

    〔委員長退席、上川委員長代理着席〕

○高橋委員 今、適切な第三者というお話をされましたけれども、検討会の中では、支払基金と国保連に競争させるべきだということもされていますけれども、その点どうなのか。それから、当事者ということは、手数料は地域によって違いがあるということでしょうか。

○水田政府参考人 適切な第三者が具体的にどこであるか、それにつきましては、まだ最終的に決まっておりません。したがいまして、手数料につきましても、具体的に契約が結ばれたということはまだ聞いておりません。

○高橋委員 聞いているのは、個々の契約だということは、個々に違うということですかと言っているんです。

○水田政府参考人 まだ決まっていないわけでありますので、今のところは何ともコメントができないわけであります。

 したがいまして、全体で一律ということも考えられますし、そうでない場合ももしかしたらあるのかもしれません。そこはまだ決まっていないということでございます。

○高橋委員 そうすると、例えば、これまでオンラインの請求に対して、レセコンを入れるだけでも百万から三百万の負担がある、回線料がある、維持費がある、さまざまなことが言われてきて、それができないんだったら代行がございますよと言っているけれども、手数料がどうなるのかも全くわからない。そういう中で、負担は軽減されますよとどうして言えるのかということを改めて指摘しなきゃいけないんです。重ねて、次の質問と一緒に答えてください。

 個人情報が漏れた場合、これは、本当に診療機関のデータというのは非常に大きな個人情報であり、それはいろいろなところでのどから手が出るほど欲しいようなデータである。当然、厚生労働省としても、ガイドラインを定めて、情報管理を徹底するようにということが言われているわけですけれども、一義的には、この個人情報が漏れた場合、医療機関の責任になるということだと思うんですね。〇七年三月の厚労省のガイドラインを読んでも、「オンラインサービス提供事業者や回線提供事業者に生じるのは管理責任の一部のみ」と書いてある。つまり、医療機関そのものに一番責任が来るということになりますか。

○水田政府参考人 お答えいたします。

 仮に情報漏えいが発生した場合の責任はどこにあるのかということでございますが、これはまさに、個々の事例に応じて判断されるべき事柄でございます。

 それより何より、その前に、情報漏えいを防止するために、先ほど御指摘のガイドラインでありますとか、あるいは、一定の条件の場合には個人情報保護法令の適用、これは紙レセプトであれ電子レセプトであれ、法令で律せられますので、関係機関における個人情報の保護につきまして、国としても適切に指導してまいりたいと考えております。

 具体的には、ガイドラインをお示ししておりますし、その遵守をお願いしておりますし、このガイドラインに即したセキュリティーポリシーを医療機関含め関係機関に設けることを要請しているところでございます。

 それから、一番最初に答えるようにとおっしゃったのは手数料でございましたか。手数料につきましては、これはさまざま段階がございます。

 例えば、この四月診療分から、レセコンを入れている薬局が義務化をされるわけでございますけれども、そこにおきましては、まさにこの四月中、五月十日がその請求期限でございますので、それまでに具体的な、今、契約の締結作業というものが進められているもの、このように考えております。

○高橋委員 責任の所在についても明らかじゃなかったと思います。

 先ほど読み上げたとおり、ガイドラインの中には、やはりサービス提供事業者、回線事業者はあくまでも一部の、明らかにそのシステムに問題があった場合は責任を問われるかもしれないけれども、やはり情報そのものが漏れたとか重大な支障があったときには医療機関が責任を問われるのだ。

 しかも、これから先、レセプトオンラインと何をつなぐのかというのが、医療、年金、介護、言われておりますけれども、その先もあるわけですから、そうなったときに、個々の事例とおっしゃいましたけれども、本当にその情報の漏えい先、どのように影響があって、どこから来たのかということを見つけるのはかなり困難になるであろう。そうしたことを第一義的に医療機関に求める、負担も求めるし責任も求めるということが非常に大きな問題であるということを改めて指摘したいと思います。

 次に進みます。

 集めたデータを国が収集する目的は何でしょうか。そして、そのデータをどこに管理しますか。

○水田政府参考人 お答えいたします。

 電子化されたレセプト情報につきましては、匿名化をした上で、今後、国におきまして全国規模のデータベースの構築を進めることとしてございます。

 このデータベースの構築は、一義的には高齢者医療確保法十六条の規定に基づきまして、国が医療費適正化計画の作成、実施及び評価に資するために医療費等について調査、分析を行って、その結果を公表するためのものでございます。

 ただ、これらのデータは公の情報でございますので、公開を求められるということも考えられるわけであります。これにどのように対応するか。その活用につきまして、医療サービスの質の向上等のためのレセプト情報等の活用に関する検討会に検討をお願いしたところでございまして、ここにおきましては、学術研究の発展に資するような研究等、公益性が確保されるのであれば他の目的での利用も考えられる、このようにされているところでございまして、その具体的内容につきましては今後詰めていきたい、このように考えております。

 それからもう一点、このデータをどこで管理するのかということをお尋ねでございます。

 この情報は大変重要な情報でございまして、匿名化されているとはいっても、やはり慎重に扱わなければならないものであると考えております。したがいまして、厳重なセキュリティーが確保され、地震等の自然災害に対しての備えも万全である堅牢な設置場所で管理することが必要であると考えてございます。

 この情報は厚生労働省において管理するものでございますが、省内に条件に合致する設置場所を確保することができないという事情がございますので、今申し上げましたような条件を満たす民間業者に委託することとしております。

 ただ、もちろん当然でございますが、厚生労働省といたしましても適切に受託業者を管理監督していきたい、このように考えております。

○高橋委員 それだけの大きなデータを民間業者に委託するということがまず一つお答えにあったと思います。年金の記録も同じようなことになっておるわけですけれども、そこに対する危惧が一つございます。

 それから、今の、国が医療費適正化のために活用するのである。言ってみれば、特定健診のデータとそして個人の受診のデータが合致をすれば、どういう傾向なのかがよくわかって、今後の指導にも生かされるのだ、そんな理屈なのかなと思います。

 公開も求められるということで、例えば、今までやってきた厚生労働科学研究だとかそうしたものが、このデータを使って、私も使いたい、私も使いたいということが、これありだということも当然ある。あるいは、民間の方も、いわゆる学術研究ではない形で民間の活用ということも、これありですか。

○水田政府参考人 お答えいたします。

 その点につきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、学術研究の発展に資するような研究等、公益性が確保されるのであれば他の目的での利用も考えられる、こういうことでございますので、逆に言いますと、公益性が確保される、あるいは、例えば学術研究の発展に資する、やはりこういうことがこのデータを活用する場合の条件であると考えております。

○高橋委員 このデータの活用が、今回は学術研究。ただ、学術研究といっても大変広い意味がございますので、そこは可能にする条件が整っているということにまた読み込めるのではないかと思います。

 次に進みます。

 レセプトの病名コードは、六割から七割が大体標準化されていると聞いております。今後、標準化そのものが強まって、その他コードがはじかれていくことになりませんか。そのことにより、患者への弊害はないでしょうか。

○水田政府参考人 レセプトにおける傷病名コードにつきましては、蓄積されたデータの質の向上あるいは有効活用の観点ということで、その統一の推進を図ることとしてございます。

 一方で、レセプトの審査についてでございますが、これは、紙レセプト、電子レセプトのいずれであっても、審査委員が診療内容の医学的な妥当性を審査するという仕組みには変わりがございません。したがいまして、御懸念のような、患者が不当な扱いを受けるようなことはないものと考えております。

○高橋委員 例えば、この間の検討会で非常に先進事例として紹介をされている韓国。レセプトオンラインがほぼ一〇〇%やられているのである、審査委員が日本の支払基金などに比べて極めて少ないということで、非常に先進的な事例としてよく言われているわけです。

 しかし、韓国は混合診療が定着をしている。審査基準というものがあらかじめ決められておりますが、その審査基準からはみ出るものは減点である。そして、どんどんそれがはみ出すと、自費診療ということになるわけであります。東京保険医協会の視察、全国保団連とともに行った視察の報告の中でも、その韓国の方たちは、当事者の方たちは、医療の統制という言葉がよく言われてあった。あるいは、オンライン化をした医師の皆さんが、戻れるものなら紙レセプトの時代に戻りたい、こういうことを言っているそうであります。

 日本も、今、骨太の方針などでも混合診療のさらなる拡充、拡大ですとか、いわゆる〇六年の医療制度改革のときに問題になった足切りですとか、いわゆる自費の部分をふやしていく、医療の部分を制限していくということが常に話題になってきたわけです。まさにそうした目的と合致することになっては困る。

 今も、標準病名に統一することを目指していくというお話がありましたけれども、結局、今だって、みんな、お医者さんがたくさんいらっしゃるのでよく御存じだと思いますが、なかなか標準病名では割り切れないものがたくさんある。そこのところがやはりいずれカットされていって、包括というところに向かっていくのかなという懸念を持っていますが、違うなら違うとはっきりおっしゃってください。

○水田政府参考人 これは繰り返しになるわけでありますが、現在でも、紙レセプトにおきましても、審査委員が診療内容の医学的な妥当性を審査しているわけであります。これは、電子レセプトになっても、その仕組み自体に変わりはないということは申し上げたいと思います。

○高橋委員 そもそも、これは患者に何かメリットがありますか。

○水田政府参考人 この目的自体は医療保険事務全体の効率化ということで、これは最終的には国民に裨益をするものだと思っております。

 さらに、先ほど委員仰せのように、過去の保険上のヘルスのデータとレセプトデータを突合することによって効果的な保健事業を保険者が提供できる、これも一つのメリットになると思います。

 それから、診療報酬を適切に、事実に基づいて議論ができる、こういったメリットもあろうかと思います。

 さらに、これにつきましては、社会保障カードの問題がもう一つございます。最終的には、そことつながりますと、そのカードを用いることによりまして、理論的には自分のレセプトを見ることも可能になるわけでありますので、そういったさまざまな意味で発展のあるツールである、このように思っております。

○高橋委員 今お話しされているように、効率化、効率化と言いますけれども、もともと医療費抑制のツールなわけですから、患者にとって何のメリットもない、私は今の説明を聞いていてもそう思います。

 例えば、年金記録の問題から発生したわけですよね。それで、オンラインで自分の年金記録を見ることができるんだ、漏れがないかを見ることができるんだということを言っているわけですけれども、そもそもオンラインに縁のない高齢者はどうするのかという問題がございますし、大臣がさんざん言っているように、その社会保障カードが二〇一一年に始まるころに、まだ、漏れがあるのか、漏れがあるのかとしょっちゅうオンラインを見なきゃいけないような状態にあってはいけないわけです。そういう状態をつくると言っているんですから。だったら、漏れをチェックするなどというメリットはないのだということになるじゃないですか。そうしたら、一体何が残るのかということなんです。

 もう少し聞いていきます。

 資料の一枚目にありますけれども、医療、介護、年金の情報で、社会保障カード、レセプトオンライン等、全部リンクをすることになります。ちょっと順番をあれにしちゃったので、まず先にそのことを言いますけれども、医療保険者A、B、Cという情報が、中継データベースを通して、病院の窓口で社会保障カードを出します。そうすると、「資格情報を画面に表示」とあります。そうすると、あなたは滞納していますので、保険証の期限が切れておりますので医療は受けられませんということに窓口でなるのだということを聞きました。

 そうすると、この間ずっと議論をしてきて、国保の資格証というものは特別な事情のない限り発行しないのだということを大臣は言ってきた。しかし、これは機械ですから、ぱっとその場ではじかれちゃうと、どうなっちゃいますか。

    〔上川委員長代理退席、委員長着席〕

○間杉政府参考人 社会保障カードのお話、それから国保の資格証明書のお話になりましたので、私の方からも少しお答えをさせていただきたいと存じます。

 現在、社会保障カードにつきまして、まだ検討の途上でございます。したがって、余り断定的なことは申し上げられませんが、健康保険証の機能を果たすということが、一つ大事な機能として私どもも理解しているわけでございます。

 現在、保険者や市町村が発行し、医療機関等を受診する際に提示する各種の受給者証等につきましても、保険者、市町村の事務の軽減でございますとか、あるいはカードの利用の利便性ということを考えれば、今ちょっと先生のお話にありましたけれども、可能であれば一枚のカードで、医療機関の窓口でオンラインで資格確認が可能となるというふうなことが理想ではあろうと思っております。

 ただ、それでは機械的にもうすべて受給者証を取り上げてそういうふうな運用をするのかということではございませんけれども、私どもはあくまでも、この社会保障カードという構想は、一枚のカードでできるだけ、受給者証でありますとか、あるいは公費負担医療などもそうでございましょうけれども、医療機関の窓口で同時に一枚のカードでさまざまな資格が確認できる、その方がより便利だろうというふうに思っておりまして、何も国民健康保険の資格証の取り扱いあるいは発行に影響を与えるというふうなことは考えていないわけでございます。

○高橋委員 るるおっしゃいましたけれども、では、具体的にどうするんですか。

○水田政府参考人 国保の資格証明書のお話でございますけれども、社会保障カードが仮に実現しても今のままでも基本的に変わりはないと思います。これは、資格証明書を出すことによって、接触の機会をふやして、相談をする、特別の事情がないかどうかを丁寧に点検するということ自体には、社会保障カードであろうと従来の保険証であろうと、それは何ら変わりはないものと考えております。

○高橋委員 窓口ではじかれて、市役所に行って特別な事情がありますと言わなければまた病院に戻れない、そういうことじゃないですか。ますますぐあいが悪くなるじゃないですか。私はそういうことを言っているんです。

 例えば、さらに重ねて聞きますけれども、年金の法案の審議のときに、年金保険料の滞納者に国保の短期証を発行できることを決めました。私は、年金と国保をリンクさせるのは筋違いであると反対をしました。

 しかし、今回、何度もおっしゃるように、いろいろな情報を重ねるということは、例えば介護と国保、国保と年金というように、一つでもそういう滞納などということがあれば、全部の利用制限にリンクするということが起きるんですか。

○水田政府参考人 制度的なリンケージというものは今設けられていないわけでございますけれども、例えば市町村でありますと、国保それから介護保険の保険者でありますし、地方税の徴収もしている、あるいは給食費でありますとかあるわけでありますので、そういったことをどういうふうに管理していくかということは、これは実は地方自治体にとって大変大きな課題であると思っております。

 というのは、何か問題のある家庭がありますと、そういったところに出てくるわけでありまして、先進的な自治体、国保の例で見てみますと、やはり、国保なら国保を端緒として、その家庭がどういう実態であるのか、多重債務者であればそれはそれなりに救済をしていく、こういった庁内体制をとって対応しているところもあるわけでありまして、望むらくはそういった形での、いい意味での総合的な対応というのをぜひしていただきたい、このように思っております。

○高橋委員 自治体独自の医療費助成、さまざまありますよね。子供医療費ですとか重度心身障害ですとか、そうしたもののリンクはどうなるんでしょうか。これをもしシステムに載せていくとなると、自治体は大変な経費がかかると思います。何にもしないとしても、システム自体はかかると思います。そのための補助とかをどうするのか。面倒くさいから、自治体はもう独自の制度をやめちゃうということになりかねないんです。

 どういうふうに考えていますか。

○間杉政府参考人 実は、カード化の実現ということに向けましては、今省内で検討会をつくりまして、この四月中にもそこでの一つの考え方をお示しいただこう、まだそういう段階でございます。

 それで、お尋ねの、失礼しました、今省内で検討しているという段階でございます。それで、済みません……(発言する者あり)

 大変失礼いたしました。

 費用負担のお話がございました。

 検討会におきましては幾つかの仮定を置きまして議論を行っているところでございますけれども、カードの導入、運営に要する費用につきましては、具体的な制度の仕掛けをどうするかというふうなことが一つございます。それから、電子行政におけるさまざまな他の取り組みというものもございますので、その活用の度合い等により大きく異なってまいります。

 したがいまして、現時点ではまだ具体的な費用の推計を行っておりませんけれども、今後私どもも早急に議論しなければならない大変重要な視点だろう、そういうふうに考えているわけでございます。

 それから、重ねて公費についてのお尋ねがございました。

 今、私どもとしましては、先生の方からも資料の御提出がございましたような、中間のDBというふうなものに市町村の公費の情報を結びつけていただくというふうなことによりまして、一枚で、医療機関に行きましたときに資格確認ができて公費の受給もでき得るというふうなことが可能になるものでございますから、可能であればそういう形を目指したいと考えておりますけれども、なお検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 大変失礼しました。

○高橋委員 きょう、まだという答弁がたくさんございました。これで二〇一一年からスタートするというのはとても無理であろう。もしスタートをすれば、本当に将来に禍根を残すのではないか。責任を医療機関と自治体にだけ押しつけて、国は、とにかく医療費抑制、そして将来は社会保障個人勘定に結んでいくんだろう。そういう条件だけをどんどん進めていくということで、非常に危険なねらいがある。急ぐべきではないと重ねて指摘をして、終わりたいと思います。

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