国会質問

質問日:2010年 4月 2日 第174国会 厚生労働委員会

JAL客室乗務員退職強要、B型肝炎

日航 客室乗務員また削減、大阪・福岡の560人

 「国民の信頼を取り戻すため最前線で頑張っている客室乗務員を大切にできないで、何が『日航再生』か」―日本共産党の高橋ちづ子議員は2日、衆院厚生労働委員会で、会社更生法で「再生」をめざしている日本航空(JAL)の乱暴なリストラ計画を批判、国として指導・監督するよう強く求めました。

 計画は、全国4空港にある客室乗務員の勤務拠点のうち大阪(伊丹)、福岡を6月末に閉鎖して、羽田、成田に集約するというもの。3月9日に発表され、日本航空インターナショナルの客室乗務員に、今月9日までに転勤か早期退職かを決定するよう迫っています。大阪勤務の客室乗務員は約500人。福岡勤務は約60人です。

 高橋氏は、「子育てや親の介護を抱えているのにどうしたらいいのかという悲鳴が起こっている」と指摘。少なくとも、4月9日の回答期限の延長を国土交通省として指導するよう求めました。

 長安豊政務官が「労資協議で決まること。国交省としては意見を差し控える」と答弁したのに対し、高橋氏は「JALの会社更生法をリードした国交省が、労資の問題として済ますのはおかしい」と迫りました。長安政務官は「国土交通省としても注意深く見守る」とのべました。

 高橋氏は、転勤が困難な女性を狙い撃ちにした事実上の整理解雇だと批判。会社更生中でも、労働法令、育児・介護休業法が有効であることを政府に認めさせた上で、乱暴なリストラを許さないため国が役割を果たすよう重ねて求めました。

 質問を20人近い客室乗務員が傍聴しました。「狭心症の父のそばにいようと12年前に希望して大阪に勤務しました。両親に心配をかけられないので、リストラ計画を話せないでいます。客室乗務員だけを対象にし、狙い撃ちにした計画をやめさせたい」「労働現場の声を代弁しきちっと言ってくれた質問だ」と話していました。

B型肝炎訴訟和解急げ

 日本共産党の高橋ちづ子議員は2日、衆院厚生労働委員会で、札幌地裁に続き3月26日には福岡地裁でも和解勧告が出された集団予防接種によるB型肝炎訴訟の和解を急ぐように求めました。

 高橋氏は、政府の訴訟団との対応窓口が、長妻昭厚生労働相でなく仙谷由人国家戦略担当相になっていることを指摘し、過大な数字が一人歩きし、財政の枠組みだけで考えているのかとただしました。長妻厚労相は「(先に)財政の枠組みありきではない」と述べました。さらに高橋氏が、被害の実態調査を求めたのに対し、山井和則政務官は「何らかの推計はいると思っている」と答えました。

 また、山井政務官が、原告らの要望で今月から肝機能障害にも身体障害者手帳が交付されるようになったことについて対象は3万~5万人の見込みと答弁。高橋氏は医療や障害での助成でもすべての肝炎患者救済にはほど遠いと指摘。訴訟も段階論にせず、一日も早く和解協議のテーブルにつくように求めました。

(2010年4月3日(土)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、二十五分で三つのテーマを、ちょっと欲張りましたので、何とぞ、答弁の御協力をお願いいたします。

 初めに、B型肝炎訴訟の問題であります。

 先月二十六日には、札幌に続き、福岡地裁でも和解勧告が出されました。この二年間に、九州で四名、全国で九名の原告が亡くなっております。病状重篤な方も多く、これ以上時間稼ぎをするべきではありません。

 なぜ、仙谷大臣が窓口なのでしょうか。二十四日の本委員会で、大村委員の質問に対して大臣は「政府全体で、財源の問題も大きくかかわる話でございますので、」と答えております。これを聞きますと、まさか補償は財政の枠組みありきなのかと思えなくもありません。これは明確に否定をしていただきたいと思います。

 国の責任については、既に〇六年の最高裁で確定し、昨年の肝炎対策基本法でも明記をされました。原告団は既にテーブルに着いております。大臣の決意を伺いたいと思います。

○長妻国務大臣 この問題は、これはもう本当に政府全体で取り組む重大な問題であるというのは、私も総理も理解をしているということでありまして、この前も、総理、そして官房長官、財務大臣、仙谷大臣、法務大臣、私と打ち合わせをして、これは政府一体となってきちっと取り組んでいこうということを議論いたしました。その中で、総合調整として仙谷大臣ということになったわけでございまして、我々も、今鋭意検討をしているところでございます。

 期日までに、その対応を決定していくということであります。

○高橋(千)委員 大臣、財政の枠組みありきではないと、一言否定していただけますか。

○長妻国務大臣 もちろん、財政の枠組みありきではありません。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。

 少なくとも二〇〇六年の最高裁の時点から、被害を五名の原告のみにして、その後も実態調査も何もやってこなかったことが今日まで解決をおくらせたのではないでしょうか。だからこそ、ちまたでは二兆円もかかるなどと過大な数字だけがひとり歩きをして、足踏みをさせてきたのではなかったのかと思います。

 山井政務官に、実態調査をすべきではないか、まずこれが一点です。

 次に、もう一つ重ねて伺います。

 四月一日から、身体障害者福祉法に基づく障害者手帳が肝機能障害にも交付されることになりました。日肝協が長い間求めてきたものであり、ようやくここまで来たという感じでありますが、どの程度の肝炎患者が対象になるでしょうか。周知徹底もあわせて、お答えをお願いします。

○山井大臣政務官 高橋委員、御質問ありがとうございます。

 二番目の質問からお答えをさせていただきます。

 肝臓機能障害の方への身体障害者手帳の交付については、薬害肝炎の原告団、弁護団の要望を踏まえ、肝臓の専門家等による検討会で議論をしていただき、基準を定め、四月からスタートいたしました。

 この基準に関しては、さまざまなものを参考として、肝機能障害が重症化し、治療による症状の改善が見込めない状態が一定期間継続している方について、一級より四級までの障害と認定をしておりますが、お尋ねの手帳の対象となる方については、三万人から五万人程度を見込んでおります。

 周知については、これまで、自治体に対してパンフレットの見本をお示しして周知をお願いしておりますし、厚生労働省のホームページにおいても、四月一日から広報をしているところであります。

 そして、高橋委員お尋ねのB型肝炎についてでありますが、これもかねてからこの委員会でも議論になっておりますが、最高裁で判決を得た五人だけが感染者であるというふうには当然考えておりません。それ以外にも、多くの予防接種による感染者の方々がおられるのではないかと思っております。

 その意味では、高橋委員御指摘のように、その感染者がどれぐらいおられるのか、これはなかなか、最高裁の際には五人の方に関してかなり厳密な認定をされたわけなんですけれども、その認定基準がどういうふうな形で参考になるのかわかりませんが、当然、今後のB型肝炎訴訟について検討していく上で、どれぐらい感染者がいるのかということに関しては、私たちも何らかの推計ができないのかということは考えていかねばならないと思っております。

○高橋(千)委員 今、最後の、何らかの推計をということで、これは明確にさせていただきたいと思うんですね。

 やはり、根拠のない数字だけがひとり歩きをして、むやみにお金がかかるんだというふうなことはあってはならないわけでありまして、そういう意味でも、原告の皆さんはテーブルに着く用意があるのだということをしっかりと踏まえていただきたいと思うんです。

 今、手帳の話を私は質問しましたが、三万人から五万人程度ということでございました。ということは、まだまだ少な過ぎます。日肝協に言わせれば、本当に、申しわけないが、死期が迫っている重症患者でなければ対象にならないほどの厳しい基準であるということをおっしゃっているわけです。

 そうすると、やはり私たちは、山井政務官も野党時代、薬害の救済法でも救えない方たちがいらっしゃる、B型肝炎の方たちもいらっしゃる、すべての肝炎患者を救うためにということで、基本法、医療費助成、そして身体障害者手帳というふうなことで総合的な対策を進めてきました。しかし、そうはいっても、それでも全面的な対策にはまだまだ遠いし、救える人はほんの一握りなわけです。ですから、やはりこの問題は、福祉の問題にこの訴訟のことを吸収するわけにはいかないわけですね。

 なぜこれを言うかというと、二十四日の質問の中で、山井政務官は、段階的にということをおっしゃいました。つまり、基本法、医療費助成、そして訴訟と。段階的にするのではないのだ、これはやはり訴訟の解決がきちんとされなければならないのだということを明確にしたいと思うのであります。

 国として謝罪し償うことを原告は求めています。重ねて伺いたいと思います。政務官。

○山井大臣政務官 高橋委員にお答えを申し上げます。

 私が段階的にと言ったことがちょっと誤解を招いたかもしれませんが、政権交代以降、特にこのB型肝炎の和解の問題は非常に重要な問題だということを、私たち厚生労働省のみならず、政権全体として認識しております。

 だからこそ、非常に大きな、重要な、かつ、最初の訴訟からもう二十二年ぐらいたっている本当に重要な問題であるからこそ、肝炎対策基本法、そして、抗ウイルス剤、核酸アナログ製剤のB型肝炎の薬への医療費助成というものを、今まで手順で進めてまいりました。

 そして、高橋委員も御存じのように、この肝炎対策基本法の中では、最高裁が、B型肝炎の、予防接種に対して国の責任を認めたということも明記をされております。このことは非常に、超党派でこういう法律が成立したということは、今回の訴訟に関しても重要な一つの第一歩ではないかと考えております。

○高橋(千)委員 確認ができましたので、五月十四日などと言わずに、一日も早く和解協議のテーブルに着くことを重ねて要望したいと思います。

 二つ目に、きょうは、ハンセン病基本法と決議の実行について伺いたいと思います。

 昨年の七月九日、解散直前の衆議院本会議で、資料の2に載せてありますけれども、国立ハンセン病療養所における療養体制の充実に関する決議が全会派一致で採択をされました。また、それに先立つ一昨年は、ハンセン病基本法を成立させました。

 この趣旨は、入所者の皆さんが最後まで住みなれた療養所の中で暮らしたい、その思いを尊重し、これを保障するための医療、介護などの療養体制を整えること、そしてそのためには、国の定員削減計画をハンセン病療養所には適用しないという、入所者、支援する人たち、そして二つの議員懇談会がありましたけれども、この決意が込められていたのではなかったかと思います。

 確認をしたいのですが、この決議の趣旨への大臣の認識を伺いたいと思います。

 そして、実は、そういう思いがあったにもかかわらず、ことしも定員削減の対象になりました。資料の1に書いてあります。五十五名の削減は、政府全体がマイナス二%のシーリングに対して一・八五%、ほんのちょっと削減幅を緩めたにすぎません。

 改めて、定員削減の枠から外すべきではないか、このことを伺いたいと思います。

○長妻国務大臣 今の御質問でございますけれども、これは、ハンセン病の療養所も国の行政機関であることから、定員管理に係る閣議決定に沿った対応が必要だということとなりましたけれども、今御指摘いただいたように、入所者の高齢化等の現状もございますし、我々としては、前年度よりも削減数を低く抑えていくということで、平成二十一年度八十七人の削減であったところを、平成二十二年度においては五十五人と削減数を低く抑えたということと、言語聴覚士は十一人増員して、看護師は二十五人増員をするということで、リハビリあるいは看護体制の充実のための定員は確保しております。

 今後とも、衆議院でなされた決議を踏まえて、体制の充実に努めていきたいと思います。

○高橋(千)委員 一定増員になった部分を今紹介されましたけれども、結局、定員の枠から外れないのだ、この趣旨がやはり生かされていないのだということを改めて実感せざるを得ません。本当に再度、参議院の方ではまだ決議が上がっておりませんので、こうしたことも含めて、皆さんの御協力をいただきたいと思うんです。

 介護の分野での体制の確保ということが本当に大きな要望だったわけです。目の見えない元患者の方、つまり入所者の皆さんが、食事の時間が一番苦痛だと言っている。こういう声にどうこたえるのかということが問われているのではないでしょうか。

 長浜副大臣には、昨年十二月に、我が党のハンセン病問題の申し入れを受けていただきました。私は、これと前後して、宮城の東北新生園また青森の松丘保養園を訪問してまいりましたが、どこでも人手の問題が出されております。また同時に、将来構想に大変不安を抱えておりました。最後の一人まで国は支援をすると約束をしてきたわけでありますけれども、平均年齢も上がり、あと十年存続できるだろうか、そういう心細い声を聞いているわけです。基本法は、そういう中で、地域に療養所を開放することで、最後の一人まで地域の中で皆さんが尊厳を持って暮らせる、そういう思いを込めてつくられたものであります。

 しかし、課題は多く、制度の縛りを解きながら将来構想を実現していくためには、入所者の希望やイメージだけでは進みません。モデルケースを一緒に取り組むなど、国はもっとイニシアを発揮する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○長浜副大臣 日本共産党国会議員団ハンセン問題プロジェクトチームの高橋会長でありますから、大変この問題には御精通をされていること、よく存じているところでございます。

 先ほど大臣からも御答弁を申し上げましたように、確かに、総務省からの五年間の合理化計画、厚生労働省ベースにしても七百十二人、二・一七%の削減、こういう状況があるわけでありますが、今まさにおっしゃられましたとおり、高橋会長におかれましては、十二月十六日、私のところにお訪ねをいただきまして、まさに予算の最後の詰めの折衝のまだ決まる前の大変なときでありましたけれども、この意向を尊重しながら、年末の調整に向けて、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、看護師の方あるいは言語聴覚士の増員、言語聴覚士は、会長御存じのように十三園ありますから、その十三園すべてに今回の予算で配置することができるようになったわけでございます。

 また、今の御質問の将来構想。将来構想は、各入所者、自治会が中心になって施設ごとに策定をするというふうに伺っています。そういった中において、入所者の減少及び高齢化が進んでいるということも述べられたとおりでございます。

 私どもとしましては、国立ハンセン病療養所の今後のあり方については、あくまでも入所者の方々の意見を十分に尊重し、そしてまた全国十三カ所にあるそれぞれの施設が、歴史と経緯とそれぞれの地域性を考慮する必要があるのではないかなということを痛感しております。

 イニシアチブをとってしっかりやれという御指摘でもあるものですから、施設管理者を中心によく話し合って、こういった問題について解決を図っていきたいと思っております。

○高橋(千)委員 大変御丁寧な答弁をありがとうございました。

 イニシアをとってほしいというのが入所者の希望でありますので、ぜひそこを踏まえていただきたいと思います。

 最後の問題を伺います。

 JALの会社更生法適用と雇用問題について。資料の3に昨日の朝日新聞の記事をつけておきました。ここにあるように、今全国に四カ所ある、これは基地と呼ぶそうでありますが、勤務拠点を羽田と成田に集約をし、六月末で大阪と福岡を閉鎖することが三月九日に発表されました。大阪約五百人、福岡六十人の客室乗務員が、同日、四月九日までに、異動か、さもなくば早期退職勧告に応じることを迫られたのであります。

 突然の発表と、しかも一カ月で決断せよという発表に職場は大混乱、小さな子供を育てながら勤務をしている方、介護が必要な家族を抱えている方など、転勤は難しい、しかし、働かなければみずから家族を支えているのにどうするのか、そういうせっぱ詰まった悲鳴が上がっております。

 ことし一月十九日、向こう三年間で企業再生支援機構と日本政策投資銀行による約六千億円の資金枠による支援が決定されました。同日、前原国土交通大臣名で、機構に対して、「本件支援対象事業者は、」いわゆるJALは「我が国の成長基盤である航空ネットワークの形成に重要な役割を果たしている。 このため、引き続き安全かつ安定的な運航を確保するとともに、会社更生計画の策定過程を通じて、航空行政を所管する国土交通大臣の意見を十分聴取されたい。」と述べております。

 いろいろ批判もあったけれども、JALの重要な役割を認識して、再生への道のりを国がリードしたという意味だと思うんです。その点で、今後も国に責任があります。

 再生に当たって、三年間で一万五千人のリストラ計画を挙げておりますが、会社更生法なら生首を切ることはやむを得ないと思っておるのか。人があっての安全であり信頼だと思います。まして、客室乗務員はその最前線であります。国交省の認識を伺います。そして、少なくとも四月九日の期限は延長してほしい、このことはいかがでしょうか。

○長安大臣政務官 高橋委員の御質問にお答え申し上げます。

 この間の日本航空の窮状というのは、もう委員よく御理解されているとおりでございます。やはり、人員が余剰であった、さらには硬直的な組織体制であった、さらには大型機材の不効率な運航等、さまざまな問題があったわけであります。そういう中で、今回、会社更生法を申請し、JALの再生を今行っているところでございます。

 稲盛会長自身も、できるだけ現場を回り、ひざを接し、何を考えているか直接聞き、また私の思いも伝え、彼らが再建させたいと思うような企業風土を築きたい、社員とベクトルを合わせ、これまで以上に心温まる接客と明るいサービスを提供したいと述べられております。稲盛会長のリーダーシップのもと、社員一人一人が安全、安定的な運航に万全を期して、再建に向けて尽力していただくことが必要と認識しております。

 一方で、今委員御指摘のございました、三月九日に、客室乗務員の基地の集約ということでございます。これに関しましては、今申し上げましたように、現在、人員が余剰状況にあるという現実もございます。日航の経営改善策の一環として私ども認識しておるわけでございますが、この早期退職の募集期間の問題につきましては、あくまでも労使の話し合いで解決すべきものでございまして、国土交通省の立場としては、コメントすることは差し控えさせていただきたいと考えております。

○高橋(千)委員 最後が、まさか意外な答弁でございました。最初にあえて私が読み上げましたように、「国土交通大臣の意見を十分聴取されたい。」この問題は、やはり国土交通省がリードをしてやってきたことなわけですよね。ですから、言ってみれば、リストラありき、そうじゃなければ再生しないんだとまで言ったのではないか。

 そして、今お話があったように、人員が余剰であると、はなからJALの言い分を国土交通省が丸々言っている。本当にそういうことが実証されているんですか。一万五千人の合理化計画でありますが、そのうち二千七百人が初年度でありますよね。だけれども、では、いわゆる退職者不補充による自然退職が幾らなのか、その数字がまず出てこないわけであります。

 そのことと、ダウンサイジング、効率化は当然だと思います。機種を大き過ぎるのを小さくしましょうとか、そういう中でやってくるけれども、しかし、それに合わせて人員の配置が逆に配置基準までも見直しをされて、安全を揺るがすようなことにならないのか。つまり、根拠ある数字にはなっていないわけなんですよ。この点、どうなのか。

 また、基地の閉鎖は、厳密には閉鎖ではありません。今回は客室乗務員だけがねらい撃ちをされたわけです。残りの皆さんは、地上スタッフ、パイロットも今までどおり残るわけですね。そうすると、本来ならば、十分基地を保ちながら、それも別に立派な基地じゃなくていいんだと言っているんです。電話一本でも、これまでやってきた経験があると。そういう中で、とにかくここにいながら、福岡、大阪にいながらやっていきたいと言っていることに対して、はなから労使間の問題ですよと言うのはおかしいのではないか。国の責任は全くない。もう一言お願いします。

○長安大臣政務官 今回の基地集約に関しましては、あくまでも会社側の提案ということでございますけれども、先ほど答弁させていただきましたように、私ども国土交通省としては、安全、安定的な運航をしていただくことをやはりしっかりと注目してまいらないといけないと考えております。

 今回の基地集約に関しましては、そういう意味では、あくまでも、先ほど労使の問題で解決していただくことと申し上げましたけれども、国土交通省としても注意深く見守ってまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 注意深くということでありますが、ここにもう少し明確な意思を乗せていただきたいなと思います。

 もともと、この間の報道によってJALに対する風当たりが非常に強まる中、客室乗務員はいわば国民との窓口になるわけです。批判をまともに受ける立場になって、そういう批判に耐えながらも、自社の置かれた立場を理解して、金銭的には協力する、そういう覚悟を持っております。それでも、道の真ん中を歩くな、どぶの中をはって歩け、そういうふうに上司に罵倒された方もいらっしゃいます。

 会社が傾いたのは客室乗務員たちのせいではないはずです。いつ決めるのか、二百人の船に千人は乗れないのよと会うたびに迫られるなど、パワハラも強まり、メンタルに陥る人も出てきております。お客様の前では笑顔でサービスをやっているけれども、いざ、シートベルト着用の時間になると、この先どうなるかで頭がいっぱいになっている、介護が必要な親にまだ打ち明けることもできない、そういう状況に追い込まれているわけです。これは、まさに転勤が困難な女性たちをねらい撃ちにした事実上の解雇、退職の強要であり、会社更生法を盾に、組合の交渉力が奪われているという問題なのであります。

 そこで、ちょっと厚生労働省に伺いますが、会社更生法の適用であっても、雇用の確保や労使協議など労働法令の遵守は当然確保されるものだと思いますが、確認をいただきます。

○長妻国務大臣 一般論としてのお答えになりますけれども、会社更生手続であるか否かにかかわらず、企業が人員や労働条件の見直し等を行おうとする場合には、労働組合と誠実に交渉を行うことが求められているということであります。

○高橋(千)委員 確認ができました。

 もう一つですが、中には育児休業中の方もいらっしゃいます。休んでいる最中に、情報もろくに入らないまま、いる場が奪われる大変な事態になっているわけですね。

 育児・介護休業法の第二十六条には、事業主は、労働者を転勤させようとするときは、育児や介護を行うことが困難となる労働者について、その育児または介護の状況に配慮しなければならない。これも、今お話があったように、会社更生法だからといって、育児・介護休業法を守らなくてよい、考慮しなくてよいとはならないはずだ。確認をしたいと思います。

○山井大臣政務官 高橋委員にお答え申し上げます。

 育児・介護休業法の第二十六条は、一般論として申し上げれば、会社更生中の企業であっても、本規定の適用が除外されるものではございません。

○高橋(千)委員 今、二つのことが確認をされました。会社は、交渉の際に絶えず、会社更生中なんだからやむを得ないんだということを言うわけですね。しかし、そうではないのだ、会社更生とは、もともと会社を再生させるための手続なわけでありますから、その中において、雇用の確保は当然であるし、労働法制の遵守は当然なのだということが確認をされたと思うんです。それに照らしてどうなのかということを本当に見ていただきたいと思います。

 大臣も、日本航空再生に当たっての閣僚会議のメンバーだったと思います。年金のことばかりが報道されまして、そればかり相談をされたということがあったと思うんですが、雇用の担当大臣であるということも忘れてはならないと思います。JALへの国民の信頼を取り戻すべく、最前線で頑張っている客室乗務員を本当に守れないで、大切にできないで、何が再生なのか、このことをしっかりと見ていただいて、長妻大臣、そして国土交通省にもしっかりと対応していただきたいということを要望して、終わります。

▲ このページの先頭にもどる

高橋ちづ子のムービーチャンネルへ
街宣予定
お便り紹介
お問い合わせ
旧ウェブサイト
日本共産党中央委員会
しんぶん赤旗
© 2003 - 2020 CHIDUKO TAKAHASHI