国会質問

質問日:2010年 7月 28日 第174国会 災害対策特別委員会

梅雨前線豪雨災害 ―閉会中審査

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は29日、衆院災害対策特別委員会で、豪雨被害を受けた山口県山陽小野田市と九州地方の被害状況を示し対策を求めました。

 高橋氏は冒頭、この間の豪雨被害の犠牲者、被災者へのお悔やみとお見舞いを述べ、26、27の両日、山陽小野田市と北九州市に入り現地を視察したことを紹介。災害救助法適用となった山陽小野田市について「被災者生活再建支援法の適用もあるのか」と質問しました。
 中井洽防災担当相は「その通りだ」と答えました。

 高橋氏は被災者生活再建支援法が適用されない場合でも独自に支援を行った自治体に対し、特別交付税で支援した実績を質問。この3年間で中国・九州北部豪雨で山口県の一件だけでした。

 高橋氏は内陸地震の岩手など、22都道府県が独自支援をしているのに、たった一件では少なすぎると指摘。小川淳也総務大臣政務官は「質問の趣旨についてはごもっとも。十分に受け止めなければならない」と述べました。

 高橋議員は山陽小野田市の、壁が崩れ、床も抜けた住居の写真パネルを示し、「これだけ甚大な被害でも実際には『半壊』がやっと。もっと踏み込んで支援すべきではないか」と迫りました。
 中井担当相は「『半壊』だって実際にはこれ以上住めない」と述べ、「八件の『半壊』があると聞いているが、一生懸命お手伝いできるようにがんばります」と答えました。

(2010年7月30日(金)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 このたびの梅雨前線等によりお亡くなりになられた方々、また被災された皆さんに、心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。

 昨日の鹿児島県霧島市、また南大隅町の視察に、私も参加をさせていただきました。また、その前二日間は、党議員団として、山口県山陽小野田市、北九州市小倉の調査も行ってまいりました。

 時間が限られておりますので、端的に質問させていただきます。

 まず最初に、厚労省にお願いします。

 昨日の南大隅町では避難所で被災者と短い懇談をしましたが、いわゆる深層崩壊と言われる大きな土砂災害だったために、町長さんは、半年以上避難生活が免れないのではないかとおっしゃっておりました。広島県世羅町や呉市、庄原市などと近いケースに思われますが、なぜこの町が災害救助法の適用になっていないのでしょうか。

○清水政府参考人 災害救助法の適用の有無につきましては都道府県知事が判断することということになってございまして、その要件といたしましては、一つとして、市町村における住家被害が一定程度に達したもの、もう一つは、多数の方が生命または身体に危害を受け、または受けるおそれが生じた場合ということになっておるわけでございます。

 今般の南大隅町につきましては、七月四日から五日にかけまして被害が発生いたしました後、厚生労働省と鹿児島県庁との間で繰り返し連絡を行って、災害救助法の適用の有無について論議をしたわけでございますが、最終的に、七月二十日夕刻に至りまして、鹿児島県といたしましては適用に至らないという判断だという連絡をいただいたわけでございます。

 私どもといたしましては、個別の件につきましては県の御判断を尊重いたしまして、今後とも、災害救助法の適用が適切に行われますよう、制度の周知、連絡に遺漏なきよう努めてまいりたいと考えてございます。

○高橋(千)委員 今の話で皆さんも気がつかれたと思うんですけれども、適用要件は満たしていると思うんですね。それを、県の判断でございますので、それが最終的にはならなかったと。私は、この場で、国会ですので、県を責めるつもりはないんです、きのう、実は質問したかったんですが、時間がなくてできなくて。

 ただ、やはり現場は、町としては、本当に厳しい条件の中で避難所で頑張っていらっしゃる方を支えていらっしゃるわけですよね。しかも、災害救助法が適用になれば、これから長引く避難生活を一定でも和らげるためのさまざまな支援、また、住宅の応急修理ですとか、今後の再建に向ける大事なヒントなどというものがあるわけですね。

 そうしたことも含めて、ぜひ活用していただきたいなと私は思っていますし、今の答弁の中にもそういう気持ちが込められていたのかなと思いますので、ぜひあきらめずに、こういう対応があるという周知と援助をしていただきたいということ、これは要望ですので、とどめたいと思っております。

 二つ目に、一方、山口県の山陽小野田市は災害救助法の適用となりました。床上浸水は三戸で一戸分、人口六万を超える同市では六百戸の床上浸水は二百戸の住家滅失に当たる。つまり、三戸で一戸分というふうな計算の仕方がございますので、災害救助法施行令第一条第一項第一号が適用されたわけであります。

 これは確認です。当然、被災者生活再建支援法を適用できると思いますが、冒頭の方は、大臣は庄原市しか対象になっていないということをおっしゃいまして、たった今、山口ということをおっしゃいましたけれども、これは山口の山陽小野田市が対象になるということで確認をさせていただきたい。

○中井国務大臣 そのとおりでございます。前半、失礼いたしました。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。確認ができました。

 そこで、先ほど来大臣が力を込めておっしゃっていた、そうはいってもまだまだ対象にならない自治体がたくさんあるんだ、被害は全国で起こっていて、程度も大きいんだけれども、やはり戸数ですとかさまざまな条件があるんだというふうなお話があったと思います。

 そこで、総務省に先に伺いたいんですけれども、支援法が適用にならなくても、自治体が単独でそれに準じた支援、例えば、支援法の適用になった県なんだけれども、そこから外れた市町村とかそういうところに支援を行った場合に、特別交付税で支援をすることができると思います。最近の実績を伺いたいと思います。また、今後ぜひこれを活用していただきたいと思いますが、あわせて伺います。

○小川大臣政務官 お尋ねの件でございますが、例えば直近三年間で調べましたところ、〇七年、〇八年は実績はございません。二〇〇九年度に、七月でございますが、中国・九州北部豪雨がございまして、山口県内において大変大きな被害がございました。このうち、山口市、防府市におきましては被災者生活再建支援法の適用があったわけでございますが、周南、宇部、下松におきましては対象外になったということでございます。

 結果として、これら対象外に対して山口県が独自に行った支援を、半額、特別交付税措置をさせていただいた。合計では二百万円の費用のうち百万円という実績がございます。

○中井国務大臣 そういう話は私は承知をいたしておりますし、今までもしたことがあると聞いております。しかし、特交で後から面倒を見るというのは、地方の全壊したおうちがおわかりになるでしょうか、また、時期的に間に合うでしょうかということで、今議論をいたしているところでございます。

○高橋(千)委員 大変前向きな御答弁をいただいてありがとうございます。

 同時に、特交があるといいながら、実はたった一件であったということを非常に残念に思っているわけなんです。

 昨年十二月三十一日現在の内閣府の資料では、二十二の都道府県で何らかの独自の支援策をやっております。例えば、岩手・宮城内陸地震があって、岩手県では、災害救助法の適用はあったんですけれども、戸数が足りなくて支援法にはならなかった。それで独自の、支援法と同じ支援をやりまして、ただ対象になったのは一戸だったんですけれども。ただ、そういうことを自治体はこの間もずっとやってきたわけなんですね。ですから、もっとそういう支援があっていいのではないか、なぜ三年間で一県だけなんだろうなという思いがいたしました。

 ですので、もちろん後からではない方がいいに決まっていますが、しかし、後からも、しっかり総務省としてもう少し頑張っていただければいいなと思いますが、もう一言いただけるでしょうか。

○小川大臣政務官 御質問の御趣旨はごもっともと思いながら、お聞きをしておりました。

 特別交付税措置で算定しております費目は、全部で五百項目近いものがございます。この中には、当然、最近発生いたしました口蹄疫対策も追加する必要がございますし、あるいは最近の豪雨被害も含めてでございますが、いずれにしても、こういうものに対して、財源に限りがございますし、他の自治体からも十分な理解をいただかなければなりませんが、御質問の御趣旨については十分受けとめなければならないと考えております。

○高橋(千)委員 ぜひこれを前向きに、もちろん口蹄疫の問題も含めて、十分な措置をしていただきたいということを重ねて要望しておきたいと思います。

 そこで、次に国交省に一言だけ伺いたいと思うんです。

 北九州の小倉にも行ってきたんですけれども、これも、昨年七月二十四日に水害がありまして、ことしは七月十四日ということで、続いているわけですね。それで、住民の皆さん、先ほど来避難勧告の話が出ておりますよね、やはり住民の知恵をかりるべきだというお話がされて、本当にもっともな話がされていると思うんです。

 ここでは、同じように、被害が出る前に、住民の方から直接市に土のうを積んでほしいという要望が出されたわけなんです。ところが、市の方では、これは県管理の河川であるので、自分たちにはできない、市がもし水防としてやるべきであれば、浸水が一定のところを超えてからじゃないと出せないんだと。そうすると、未然に防ぐことがわかっていてできるのに、あえてできなくする、被害を拡大する。こんなちぐはぐな対応をしなくたっていいのになと。住民にしてみれば、県だとか市だとかということは全然関係ないわけですよね。これによって被害を拡大するということがあってはならないと思うので、ここを何かすっきりと整理ができないでしょうか、国交省の考えを伺いたいと思います。

○佐藤政府参考人 水害被害軽減のためには二つの大きな柱がございます。河川管理者が河川法に基づいて河川管理の責務、そして水防管理者が水防法に関する第一義的な責務。今、先生御指摘の事案、現在確認中でございますが、河川管理者と水防管理者の連携が一番必要だろう、このように考えておりますので、私どもとしては、その連携強化に引き続き努めてまいりたい、このように考えております。

○高橋(千)委員 よろしくお願いします。

 同時に要望しておきますけれども、一本の河川で国管理、県管理、市の管理、そしてその上にJRの橋がまたがっているということで、復旧するにしても本当にちぐはぐな状態になってしまうわけですね。国の直轄のところは、もう真っ先に立派な復旧ができる、立派な堤防ができる。だけれども、流域の住民には県だ市だという差がないわけですから、そこの点で、復旧においてもやはりちぐはぐな対応がないようにということを、ぜひ連携してもらいたい。ここは要望にとどめておきたいと思います。

 さて、今回、大臣に考えてもらいたい二つの大きな問題があるんですけれども、水害の認定の問題なんであります。

 パネルを用意いたしましたが、これは同じおうちなんですけれども、これは外壁です。こちらが中ですね。これは山陽小野田市、三年寝太郎などという伝説がありますけれども、あの有名な寝太郎堰がある厚狭川の上流付近のお宅なんです。残念ながらハザードマップから外れておりまして、避難勧告が出されなかったんですけれども、老齢の御夫婦が自主避難をして無事でございました。これはまずよかったなと思っているんですけれども、市長さんも本当によく市内を回って実態を把握されております。

 ただ、支援法の適用、この評価についても今検討されているんですけれども、実は大臣、これはどう思いますか、全壊ではないし、半壊でしかない。そうすると、何の対応にもならない。今のところですよ、今のところは全壊ゼロで上がってきております。これでは、やはりどうして住めるんですかということになるわけです。

 昨年の六月に、資料にありますように、住宅の被害認定の運用見直しということで、課題であった水害の認定、一定見直しをやってまいりました。ただ、実際にはまだまだ、一%、二%上乗せされても、半壊までいくのがやっとかなという程度なんですよ。どう思われますか、もっと踏み込まなきゃいけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○中井国務大臣 阪神・淡路の大震災以来、私ども民主党は、当時の野党の皆さん方と一緒に、全壊と半壊のうちでなぜ金額が出たり出なかったりするんだという猛烈な議論をして、制度改革をなし遂げて、半壊のおうちの皆さんにも少し支援の手を差し伸べられるようになったと聞いております。

 今、この交渉をしている中で、全壊や半壊も含めて何か方法はないのかと。半壊だって住めないんですから、それは一緒じゃないかということは申し上げているところでございます。

 山陽小野田市におかれましては八軒の半壊があったと承知をいたしております。一生懸命お手伝いできるように頑張ります。

○高橋(千)委員 ありがとうございました。

 時間が来ましたので、あとは要望にさせていただきたいと思います。

 今回の水害で大きな特徴が、二度来た、それも去年と続けて来たというところが非常に多かったわけで、先ほどの質問の中にもあったと思うんですね。

 例えば、昨年床上浸水で何百万もかけて直した、これは小倉のお宅だったんですけれども、お見舞金が三人で一万五千円しかもらえなかった。それでまたことしも床上に近い浸水だったわけであります。

 あるいは、先ほど来お話があった小野田の新聞販売店。折り込み機が、やっとリース料の支払いが終わった途端に、これからは維持費だけで済むと思ったら、二年連続の水害で、また一から、四百万円、七十二回のリースを組まなければならない。しかも、車三台もなったということであります。

 そうすると、過去には、中越地震と中越沖地震と、二度被災した方々の住宅ローンの問題ということもかつてございました。やはり、こういうことも今後は検討しなければならないかもしれないんですね。同じところに被害が出て、せっかく自力で復旧したところが、またなっていく。そういう方を、何か手当てができないのかということを、ぜひいろいろな省庁と力を合わせて検討いただきたい。

 残念ですが要望にして、次の宿題ということで終わりたいと思います。ありがとうございました。

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