国会質問

質問日:2018年 3月 28日 第196国会 厚生労働委員会

駐留軍法案

 

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 初めに、先月二十日に、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が、離陸後すぐにエンジンが発火して、東北町小川原湖に燃料タンクを二本投下した事件がありました。この点について防衛省に伺います。
 資料の一枚目は、地元紙のデーリー東北です。三月二十一日付。右側を見ていただくと、「国が安全宣言」と書いてあります。「シジミ漁あす再開」、東北防衛局、国交省高瀬川河川事務所、また米軍関係者らが、湖面に油がないことを目視、水質調査を行った結果も踏まえ、左の写真にあるように、シラウオやシジミ汁を試食して、水質問題なしと宣言し、漁協は禁漁を解除する、漁を再開する、このように発表したという報道であります。
 私は、ちょうど事件のあった日は予算委員会がありまして、安倍総理に質問をし、また、先月二十六日の予算委員会分科会でも質問いたしました。このタンクの回収や、油による、原状回復の問題について、海自大湊部隊に出動要請が出され、原因者である米軍は、燃料タンクの回収もしないのに、訓練だけは翌日から再開していると強く抗議した経過がございます。
 その後、一月たって、米軍はどのようにかかわってきたのでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 先月二十日に発生いたしました本件事故を受けまして、防衛省としましては、翌二十一日から、地元漁業関係者や青森県等の御協力を得まして、国土交通省東北地方整備局及び米空軍三沢基地と連携し、小川原湖の水質、湖底土、それから生物調査といったものを実施してきたところでございます。
 その結果、航空機燃料による特段の異常は認められず、水質及び生物の安全性に問題がないことが確認されました。この結果につきましては、先ほど委員御指摘のとおり、三月二十日に関係自治体等に情報提供するとともに、安全宣言をいたしたところでございます。小川原湖漁業協同組合におきましては、この安全宣言を受けまして、三月二十二日から漁を再開されたというふうに承知をいたしております。
 それで、委員御指摘の米軍の対応でございますけれども、米軍におきましては、本件事故発生以降、現地に人員を派遣し、現場確認や情報収集を行うとともに、湖水の水質調査等を実施いたすと同時に、災害派遣されました自衛隊の部隊と共同して燃料タンクの残骸等を回収し、自衛隊が撤収した後は回収作業を引き継ぐとともに、湖面の砕氷作業を実施したほか、最終的な目視による湖の状況確認、それから食味検査、いわゆる試食でございますけれども、食味検査に参加したというふうに承知をしておるところでございます。
○高橋(千)委員 今、たくさんやったようにお話をされましたけれども、県から毎日のように取組の報告がされておりましたので、主要な部分はやはり海自と防衛省東北防衛局と国交省がかかわっておりまして、時々、今言ったような氷割りですとか水質検査にかかわっている。実際は、記事にもあるように、回収は九五%まで終了したんだとなっているんですけれども、米軍がそこにかかわったのは一%にすぎないという指摘もあるんです。これはしっかりと受けとめていただきたい、このように思います。
 記事の左側に「「今までと同じ値付くか」不安も」という見出しがありますよね。これが、再開を喜ぶのと同時に不安であるというのが率直な漁師さんたちの気持ちだと思うんです。
 資料の二枚目に、「小川原湖 尽きない不安」ということで、同じ日の赤旗新聞をつけておきました。「ワカサギ釣りや旬のシジミを楽しみにする観光客が減り、町は損失。漁師さんへの補償だけでも早く進めてほしい」という町民の声を紹介したり、小川原湖産大和しじみとして国の地理的表示保護制度、GIに登録し、PRに力を入れ始めたやさきの事故だったんですね。シジミの最盛期でもあり、ワカサギ、シラウオとともに全国ではトップクラスの同町では、やはり観光や飲食店など地域経済にも大きく影響があること、二カ月間の休業に追い込まれた漁師は、最低でも月二百万円あった売上げが奪われたと報じております。消費税、燃料代、人件費、そもそも水揚げにどれだけ値がつくかという不安の声もあります。ちょうど子供たちの進級、進学の時期でもあり、収入が途絶えることは本当に大きな痛手であるということなんですね。
 速やかな補償が待たれています。ぜひ前向きな答弁をいただきたいと思います。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 本件事故により漁業関係者の皆様に大変な御迷惑をおかけしたことを大変重く受けとめております。
 今月二十日に防衛省が行った安全宣言を受けまして、二十二日から漁を再開されたというふうには承知しておりますけれども、漁業関係者の皆様がこうむった被害の補償につきましては、被害の実態について調査等を行う必要があることから、これを実施しているところでございます。
 防衛省といたしましては、速やかに補償の支払いというものに向けまして、現在、漁業関係者の皆様方と具体的な調整を進めているところでございます。
 防衛省といたしまして、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 この問題については、重ねて、漁協や町の意見を尊重しながら、納得のいく補償をお願いしたい、しかも、なるべく速やかにお願いしたいと思います。
 なお、これは言い切りにしますけれども、日本共産党の赤嶺議員の事務所の調査では、三沢基地だけでも、二〇一二年二回、二〇一三年二回、二〇一四年二回、二〇一五年一回、訓練などによる事故、今のようなタンクの投下や、パネルを遺失したり、部品を遺失したり、そういう事故や住民への被害などがあるわけですね。いずれも機体の不良によるものであると。
 今回のエンジン発火も、当該機固有のものだからということで米軍の説明を理解して、もう翌日から普通に訓練が再開されているという状態なんですね。やはりそのことに対しても物を言っていく必要があるんじゃないかと思います。
 また、損害賠償するときも、これは後の法案にも関係あるわけですけれども、地位協定によって日本政府が分担することになっている。これも本当に不条理ではないかということで強く指摘をして質問を進めたい、このように思います。
 それでは、法案に入ります。
 駐留軍等労働者は、一九四八年から五二年まで国家公務員として位置づけられていました。それ以降は、民間であり、国に雇用されるものという立場にあります。
 資料の三枚目は、主要施設別駐留軍等労働者数であります。これを見ると、最も多いのは横須賀の五千二百三十五名、トータルで二万五千八百八十四名。基本労務契約というのは、事務員、技術要員、運転手、警備員などがこれに当たり、諸機関労使協約とは、施設内の食堂や売店などの従業員を指すと説明を受けています。
 同法は、米軍基地再編などに伴い離職を余儀なくされた労働者に対して離職前職業訓練及び特別給付金などを行うものでありますけれども、五年前にも延長する法案が出たときに、私はその質疑で、駐留軍関係の離職者の再就職の状況等における離職者対策の促進のための基礎資料として駐留軍関係離職者帰すう状況調査を一九五八年からやってきたけれども、二〇〇九年で終了しているということを指摘しました。
 当時、田村大臣は、大変対象者に負担であるなどということをおっしゃって、これを終了して簡易なアンケート調査を行っているというようなことをお答えになっているんですけれども、ただ、それで、やはり帰すう調査にかわるようなものがないのか検討したいというお答えもいただいているんです。でも、きょうの加藤大臣も、やはり検討したいみたいなことをおっしゃっていて、もう大分時間がたっているんですよね。
 先ほど来、効果がないんじゃないかとか、いろいろ指摘されているんです。実際検討されたのか、どのようにして離職者の状況を把握して効果を評価しているのか、伺いたいと思います。
○加藤国務大臣 平成二十五年の改正法案の審議の際の委員の御指摘を踏まえて、厚生労働省においては、従前から四半期ごとに都道府県労働局に駐留軍関係離職者の再就職、自立等状況報告というのを求めているわけでありますけれども、平成二十五年度の第三・四半期からは、これまでは件数といったもの中心でやりましたけれども、再就職先の業種や職種についても把握するよう努めさせていただいているところでございます。
 しかしながら、先ほどからも御議論がありましたけれども、駐留軍関係離職者については、再就職する方の数が少ないというのが今の状況だと思っております。
 引き続き、これらの方の早期再就職を積極的に図っていく必要があると思っておりますので、離職前の支援においては防衛省においてやっていただいておりますから、そうした防衛省とも連携しつつ、駐留軍関係離職者の方々の、今一体どういう実態にあるのかといったことの把握あるいは分析、こうしたことを行って、個々の駐留軍関係離職者の年齢、職業経験といった特性や希望に応じた、よりきめ細やかな就職指導、また職業訓練の適正な受講あっせん、こういったことにつなげていきたいと考えております。
○高橋(千)委員 この点については防衛省にも一言伺いたいと思うんですね。
 資料の四枚目に、先ほど言った帰すう調査にかわる意識調査結果、アンケート、A4一枚になった調査でありますけれども、これの結果があるんですね。やはり回収率が、ここの一番最初の二のところを見ていただくとわかるように、五割を切っているんですね。
 そうすると、負担だと言っていたんだけれども、同じなんです。帰すう調査も五割だったわけで、負担がどうのという議論では本当はなかったのではないかなと思っております。なので、実態をもっと知る上でも、この検討項目について再度検討する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 防衛省といたしましても、引き続き、本人の御希望ですとか、あるいはハローワークの求人等を確認の上、柔軟に対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。いろいろ勉強はさせていただきたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 次に、資料の五枚目に、駐留軍等労働者の身分及び雇用についてということでフローがあります。
 前回のときも、私、これは間接雇用になっている、国が雇用をして、しかし指揮命令は米軍にあるということなんですけれども、それを指摘をしたときに、防衛省が雇用契約の締結、賃金の支払いなどを行って、在日米軍が採用や配置転換の決定、指揮命令などを持つ、形態としては労働者供給業に該当する、こういう答弁があったわけで、労働者供給業に該当するという表現に私はちょっと驚いたわけですけれども。
 こういう点で、こういう形態の中で、やはり労働者にとって、組合の皆さんなどにとっても、直接米軍に対する交渉権がないということを強く不満に思っていることがあるわけですけれども、実際に、では、労基法や労働安全衛生法あるいは労働契約法など労働にかかわる法制が、国内法が適用されていると言えるのか、伺います。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 駐留軍等労働者には日本の国内法令が適用されているというふうに認識しておるところでございますが、一方、その就労形態は、雇用主は日本政府、使用者は在日米軍といった極めて特殊なものでございまして、労働者の権利保護に係る実効性を確保するため、具体的な労働条件は、日米間で締結する労務提供契約において規定しているところでございます。
 また、駐留軍労働者の労働条件を変更する場合には、労務提供契約の改正が必要でございまして、これまでも米側と協議を行い、逐次改善を図ってきたところでございますが、現在、駐留軍等労働者の労働条件が我が国の労働法令に合致していないという項目も散見されますので、こういった点につきましては、今後とも、米側の理解を得ながら、労務提供契約の改正ができるよう努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 今のお答えは、原則は国内法なんだけれども、労務提供契約を結ぶに当たって米側の意見と合致しない部分が散見されるという答弁でありました。
 先ほど池田委員も指摘をされているわけですけれども、いわゆる労基法の三六協定の締結及び届出、あるいは労基法八十九条による就業規則変更の届出とか、あるいは労働安全衛生法第十七、十八、十九条に基づく安全衛生委員会の設置、この三つの未合意事項というのは、二〇一〇年の駐留軍等労働者の労務管理に関する検討会の報告書で指摘をされているわけなんですけれども、八年たった今もまだ残っているということで、法改正がさまざま今もされている中で、非常にこれは重大な問題ではないかと思うんです。
 やはり届出がなければ、それに基づいて長時間労働の実態を見るということがなかなか難しくなるわけですし、労基署が、では基地の中への立入りとか指導監督というのも、やはり一旦入るのに対してさまざまな手続をしなくちゃいけないというのでやりにくいということもあるわけですよね。
 この点についてどのようにお考えか。
○山越政府参考人 御指摘をいただきました駐留軍等の労働者に係ります労働条件の問題につきましては、政府全体として対応すべき問題であるというふうに考えております。この改善を図るためには、実際の使用者でございますアメリカ側が我が国の法令を遵守しますよう、粘り強く協議を続けていくことが必要であるというふうに考えております。
 このために、日米地位協定の実施に関する協議機関でございます日米合同委員会の下部組織として設置をされました労務分科委員会におきまして、政府として米側と協議を進めているところでございます。御指摘のございました三六協定の締結及び届出、就業規則の届出、安全衛生委員会の設置については、そういう状況でございますけれども、未合意事項となっているところでございます。
 それから、米軍基地への監督指導についての御質問がございましたけれども、駐留軍等の労働者につきまして、労働基準法とか労働安全衛生法は適用されるところでございます。したがいまして、法令違反の疑いが認められた場合には、監督指導を行うといった対処をしているところでございます。
 他方で、先ほど申し上げました未合意事項につきましては、これは、実際の使用者でございますアメリカ側が日本の法令を遵守するよう協議を進めてきたところでございますけれども、厚生労働省といたしましては、今後とも、防衛省とも連携を図りまして、こういった協議を進めることなどによりましてこの問題の改善に努めてまいりたいというふうに思います。
○高橋(千)委員 最後におっしゃった防衛省との連携というのは、やはり非常に大事だと思っております。アメリカのルールなんだという考え方もないとは言えないわけでありますので、やはりこれは国内法が原則であるということで理解を求めていくということを徹底して行っていただきたいと思います。
 それで、基地再編に伴って今後大きな動きがあるかと思うんですけれども、やはりできるだけ雇用が維持されることが望ましい。その上で、本人の意向が尊重されるのか、まず一言お願いします。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 米軍再編に伴いまして仮に人員整理が生じた場合、対象者の選定に当たりましては、退職を希望する駐留軍等労働者を優先的に対象とするというふうにされております。
 また、雇用の継続を希望する労働者につきましては、可能な限り、他の施設への配置転換等により雇用の継続を図ることというふうにされておるところでございます。
 いずれにいたしましても、駐留軍等労働者の雇用の安定を図ることは極めて重要であるというふうに認識しておりますので、引き続き、米側と連携の上、雇用が継続されるよう万全を期してまいる所存でございます。
○高橋(千)委員 まず確認をしました。雇用の継続が、本人が望む限り、可能な限り行っていくということでありました。
 そこに関係することで続けていきたいと思うんですが、まず、有期雇用契約労働者の割合がどのくらいなのか、うち、労契法十八条に基づく無期転換の対象者が、もうすぐ四月ですけれども、どのくらい発生するのか。ルールの周知と、無期転換権は生かされるべきだと思いますけれども、確認をさせてください。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 平成三十年一月末日現在、二千八百九名の有期雇用契約の駐留軍等労働者が雇用されておりまして、駐留軍等労働者全体の二万五千八百八十四名に占める割合は約一〇・九%となっているところでございます。
 このうち、平成三十年四月以降、雇用が更新されることにより、通算した雇用期間が五年を超え、労働契約法第十八条に基づく無期転換の申込権を得ることが予定されている者が百五十八名いるものというふうに承知しておるところでございます。
 このため、これら無期転換の申込権を得た駐留軍等労働者から無期雇用契約への転換申込みがあった場合、当該雇用期間の満了後に転換が実施できるよう米側と鋭意協議を行った結果、先般、二月六日でございますけれども、合意に至ったところでございます。
 現在、駐留軍労働者への周知を含めまして、制度適用に向けた手続を行っているところでございます。
○高橋(千)委員 百五十八名が該当するけれども、無期転換権をしっかりと認めていくということで合意があったと貴重な答弁があったと思います。ありがとうございます。
 前段の臨時の雇用については、二千八百九名で一〇・九%というお答えでした。で、資料の最後のところに、五年前と、更に十年前という形で比較した表をつけておきましたけれども、平成二十年のときは臨時従業員が千三百九十六名ということでは、十年前からは倍増しているということでは、非常に構成が変わってきているのかなと思っております。
 やはり、特殊な仕事だから離職者支援をしなくちゃいけないんだと議論をしてきたときに、当然常用であろうと思ってきたら、だんだんその比率が高まってきているということは、非常に大きな影響があるのではないかと思うんですね。
 それで、もう一つ。米軍は、直雇用あるいは派遣契約などによる人員の調達というのがあると聞いております。それがどの程度あるのか把握しているでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 防衛省といたしましては、日本国政府を雇用主とする駐留軍等労働者を所管しているところでございまして、米軍が直接契約している米軍の直接雇用及び派遣契約による従業員につきましては把握をしていないところでございます。
○高橋(千)委員 把握をしていないという答弁でありました。
 ただ、五年前の質疑で、私は、やはり在日米軍基地の労働者は間接雇用であるということを問題にして、外国の基地ではどうかと聞いたのに対して、韓国やドイツでは直雇用になっているという答弁がありました。もちろん公表資料ということでありますけれども。
 じゃ、日本がどうして米軍に、それがどのくらいいるのかということが聞けないんだろうかと私はすごく疑問に思うんです。これは、雇用の安定確保との関係でも大きな意味があるんですね。やはりそれぞれ部隊の考え方があって、さっき言ったように、雇用はなるべく維持しますよ、希望があれば配転もありますよ、たとえここが移動したとしても、本人の希望があれば、そういうことをおっしゃってくれました。だけれども、行く先では直雇用しているんだとかそういう形で、わからない中で、やはり雇用の継続が果たせないということもあるわけですよね。
 ですから、ここはしっかりと聞けばいいんではないでしょうか、どの程度あるのかということを。いかがでしょうか。
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、駐留軍等労働者の雇用の安定に向けまして鋭意努力を続けてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○高橋(千)委員 ちょっと最後が残念なんですよね、ここ。
 それがどれだけいるのかということによって、かなり、今一生懸命、米軍関係離職者の雇用を守ろう、あるいは再就職を図っていこうということで議論をしているのに、米軍の都合でどうなっているのかということはわからないということについては、やはりおかしいんじゃないかと思いますので、重ねて、検討していただきたいということをお願いしたいと思います。
 やはりこういういろいろ壁があるということで、大臣に伺いたいんですけれども、米軍との直接交渉権がないという中で、国内法を守っていただきたいけれども、まだ少しずつであるという、いろいろな課題があります。そういう点で、でも同じ労働者であるわけですから、労働者保護のあり方や雇用の維持について、大臣の認識を伺いたいと思います。
○加藤国務大臣 今まで委員御指摘もありましたように、この駐留軍関係労働者に関しては、先ほど表もございました、雇用主が日本国政府、使用者が米国側といった点で一般の雇用形態とは異なる就労形態になっているわけでありますし、またその労働条件は、米軍との間で締結している労務提供契約に沿って定められている、そういう制約のもとにあります。
 しかし一方で、こうした雇用関係も当然、労働法令の範囲の中にあるわけでありますから、米側の理解を得ることは必要でありますし、また、これまでもいろいろ努力は積み重ねてきたわけでありますが、なお委員指摘のような点も残っているわけでありますので、駐留軍関係労働者の労働条件が国内法令に照らして問題がない内容になるように、更に努力をしていただくことが必要だというふうに考えております。
 また、米軍の再編等があった場合も、まずは、防衛省において可能な限り雇用維持に努めていただくということが望ましいと思います。そして、その上でなおかつ離職が余儀ない場合においては、私どもにおいても、この法律等に基づき、離職された方が早期に再就職に結びつくよう、またしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○高橋(千)委員 あとは言い切りにします。
 二〇一六年度から五年間の新特別協定を合意するに当たって、財政審の建議で、在日米軍駐留経費負担について聖域化することなく見直しを行い、その縮減を図るとされたわけです。
 我々、よく思いやり予算について問題にするわけですけれども、労務費のところだけが縮減の標的にされる、これはやはりおかしいわけですよね。一方で、米側は、外交、安保の軸足を中東からアジアへ移すリバランス政策のもとで、オスプレイやグローバルホーク、ステルス戦闘機F35、揚陸艦グリーン・ベイなど最新鋭の装備の配備やイージス艦など、一層の負担増を日本側に求める厳しい協議になったと聞いております。
 まして、その後の、トランプ大統領が就任した以降のあからさまな要求というものがあるわけなんですね。
 ですから、在日米軍の強化と日本政府によるその分担には目をつむりながら、その穴埋めを、労務費負担を削ろうという考え方はやはりくみできないなと。労組の強い反発があって、おおむね現状維持になったものの、今後も一層この傾向は強まると思うんです。
 最初のF16と三沢基地の問題でも、事故があった翌月には、グアムでの日米豪のコープノースの共同訓練に参加をしている。役割が強化されている中でのいろいろなトラブルが起きているんだということであって、駐留軍等労働者自身も、こうした中で、後方支援という形で危険な任務に従事させられることがあるのではないか、そういう危惧さえもあるわけであります。
 この点についても、一方ではとにかく強化だ、でも一方では、削るところといったら雇用の部分、それはやはり違うんじゃないかということできっちりと指摘をしていきたいということを述べまして、ちょうど時間になりましたので、終わりたいと思います。

 

――資料――

2018年3月28日衆院厚生労働委員会提出資料

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