国会質問

質問日:2018年 3月 30日 第196国会 本会議

生活困窮者法等改定案(政府提出)、生活保護法等改正案(6野党共同提出)

子どもの生活 底上げ法案
6野党共同提出 審議入り 衆院本会議
高橋氏が質問、宮本氏答弁

 日本共産党など6野党が共同提出した子どもの生活底上げ法案(生活保護法等改正案)と政府提出の生活困窮者法改定案が30日の衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の高橋千鶴子議員が質問に立ち、野党提出法案の提出者の一人として宮本徹議員が答弁。立憲民主党の池田真紀議員が野党提出法案の趣旨説明で、「貧困家庭や貧困な子どもたちを苦しめる政治を黙って許すわけにはいかない」と賛同を呼びかけました。
 安倍政権は、生活保護の生活扶助基準を「一般低所得世帯」に合わせるとして最大5%引き下げようとしています。高橋氏は、生活保護が憲法25条で保障された権利であることを指摘。国民生活全体に影響を及ぼす生活保護の基準の引き下げについて、「生存権を脅かすもので絶対に認められない」と主張しました。
 高橋氏は、生活保護利用者から、食費や水光熱費も削り「これ以上何を削れというのか」「死ねということか」との声も上がっている実態を指摘。野党提出法案は、生活保護の基準引き下げに歯止めをかけるために、どのような効果があるのかを質問しました。
 宮本氏は、同法案では法公布後1年以内に生活保護基準の改定方法等のあり方を見直すこととし、その措置が講じられるまで基準を不利な内容にしてはならないとしていることをあげ、「生活保護基準の引き下げはできないことになる」と答えました。
 さらに、高橋氏は被保護世帯の子どもが大学等に進学した際、「世帯分離」が行われ、生活保護費の支給額が下がってしまうため、進学の妨げになっている実態を指摘。「貧困の連鎖を解消することは与野党共通の思いではないか」として、「世帯分離そのものを見直すべきだ」と主張しました。
(しんぶん赤旗2018年3月31日付より)

 

――議事録――

○高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表し、生活困窮者法改正案並びに野党提出法案について、総理及び提出者に質問します。(拍手)
 生活保護法第一条は、「この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。」と定めています。第二条、「国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる。」とあるように、誰でも必要なときは保護を受ける権利があると思います。総理に確認いたします。
 生活保護は、二〇〇四年から老齢加算の段階的廃止、前回、二〇一三年からは、平均六・五%、最大一〇%の引下げが行われました。同時に、年末一時扶助、冬季加算、住宅扶助の削減も行われました。これまでの削減が被保護者の生活にどう影響を与えたのか、伺います。
 基準は、憲法が保障する健康で文化的な生活とはこの程度と国が示すことになります。だからこそ、引下げは、被保護者はもちろん、国民生活全体に影響します。住民税の非課税限度額、就学援助、最低賃金、国保、介護の負担減免、公営住宅の家賃減免などが考えられますが、前回の基準改定による他制度への影響をどれだけつかんでいるか、お答えください。
 三年間で最大五%の引下げであり、七割近い世帯が引下げの対象となります。生存権を脅かすもので、絶対に認めることはできません。
 前回の見直しの影響については、基準部会でも評価するまでには至らなかったといいます。なぜ引下げができるのですか。当事者の声を聞いたのですか。
 食費や水光熱費も削り、これ以上何を削れというのか、死ねということかと声が上がっています。二〇一三年の引下げに対し、二十九都道府県でおよそ千人にも上る被保護者が憲法違反だと提訴しました。これだけ多くの人が裁判に訴えている状況を総理はどう認識していますか。
 司法の判断もまだ出ていない中で、今回の引下げは行うべきではありません。
 野党提出法案は、基準の引下げについてどのように考え、法案がどのような効果を生むのか、提出者にお伺いします。
 基準は、前回と同様、世帯収入十分位の下位一〇%と比較する水準均衡方式をそのまま当てはめたものです。しかし、その前までは、一般国民の消費水準の六割を下回らない格差縮小方式が基準の要件の一つでした。
 高齢者世帯の見直し後は、基準額では五割台になってしまうことが見込まれることに留意が必要と基準部会の報告は指摘しています。これまで一般国民の消費水準の六割としていた理由と、なぜ今回五割台になるほどの削減をするのか、明確にお答えください。
 二月五日の衆議院予算委員会で、我が党の志位和夫委員長は、相対的貧困率の貧困ラインが下がり続けていると指摘しました。総理は高齢者世帯がふえているからだと答弁しましたが、その高齢者世帯の五割台という基準では、健康で文化的な最低限度の生活とは言えないことは明らかではありませんか。
 母子加算の平均五千円の引下げ、また、三歳未満の児童養育加算が一万円に引き下げられます。そもそも児童養育加算は、児童手当が創設された際に同額の加算が設けられ、児童手当に連動して加算されてきたのではありませんか。なぜ今回切り離して引き下げるのですか。
 貧困の連鎖を解消することは与野党共通の思いではないでしょうか。被保護世帯の子供の大学進学率が他の世帯と比べても低いのは、世帯分離が迫られるからです。そのため、生活扶助、住宅扶助が減らされ、被保護世帯の生活をますます苦しめてきました。今回は、被保護世帯の子供が大学等に進学した際は一時金を支給し、住宅扶助は減額しないとしました。しかし、世帯分離は同じ扱いのため、生活扶助は減額され、効果は限定的です。世帯分離そのものを見直すべきです。お答えください。
 今回、被保護者は原則ジェネリックとすることが生活保護法に明記されます。治療のために必要なときは先発薬の使用を認めるのに、なぜ被保護者に限ってジェネリックの使用を法定化する必要があるのですか。
 生活困窮者法について聞きます。
 同法は、二〇一五年四月に施行されました。法の基本理念が新たに設けられ、対象は、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者に加え、就労の状況、心身の状況、地域社会との関連性その他の事情によりと明記した趣旨を伺います。
 断らない相談支援の必要性が部会報告でも強調される一方で、自治体間に大きな格差があります。必要な人員をどのように確保していくのか、お答えください。
 生活困窮者が生活を立て直す上でも、住宅の確保が絶対に必要です。
 一月末、札幌の施設で火災が発生し、被保護者十一人含め、多くの死亡者を出しました。私は、札幌の現場に立ち、建物の構造上、一気に火が拡大したこと、懸命な消火、救助活動にもかかわらず、助け出せなかった無念さも聞きました。他の支援団体の方々は、スプリンクラーを設置したいのはやまやまだが、金銭的にとても無理だと訴えていました。
 この法人は長くホームレス支援などに取り組んでおり、本来は無料低額宿泊所に位置づけられるものではありませんか。国はどう調査し、援助してきたのか、伺います。今回の改定でこうした宿泊施設についてどうするつもりなのか、お答えください。
 生活困窮者の支援のために、市役所の窓口が連携することは重要です。それでも必要な人には確実に生活保護につなげていくべきです。生活困窮者支援の相談窓口から保護に結びついた実績はどのくらいあるか、伺います。
 困窮者支援の窓口があるからといって、必要とする人が保護を受けられないことがあってはならないと思いますが、大臣の見解を伺います。
 最後に、今ほど国そして国会に対する信頼が揺らいでいるときはありません。公文書改ざんやデータ捏造、教育現場への不当関与、年金情報など、次々と問題になるさなか、憲法改正を与党が議論しているとは本当に驚きです。今やるべきは、国民の信頼を取り戻すこと、憲法二十五条を始め、憲法の精神が政治と社会に生かされ、国民が主権者であることを実感できるように努力することです。
 日本共産党もその立場で全力を尽くすことを表明し、質問とします。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高橋千鶴子議員にお答えをいたします。
 生活保護を受ける権利についてお尋ねがありました。
 生活保護制度は、全ての国民に対して無差別平等に国がその最低限度の生活を保障する最後のセーフティーネットとしての制度です。
 引き続き、保護を必要とする方には確実に保護を適用しつつ、今回の生活保護法の改正等を通じて、生活保護制度における自立支援の強化と適正な運営の確保を図ってまいります。
 生活保護基準の見直しについてお尋ねがありました。
 平成二十五年からの生活保護基準の見直しに関しては、二十九都道府県で裁判が提起されていると承知しています。
 しかしながら、生活保護基準については、健康で文化的な最低限度の生活を保障する観点から適正な水準となるよう定期的に検証し、見直しを行っていく必要があると考えております。
 その上で、今回の見直しでは、専門的かつ科学的見地からの検証を行い、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに、一般低所得世帯の消費の実態と生活扶助基準額との乖離を是正するため、必要な見直しを行うものです。
 高齢者世帯の生活扶助基準についてお尋ねがありました。
 今回の見直しにおいては、高齢者世帯も含めて、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに、一般低所得世帯の消費実態と基準額との乖離を是正するため、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じるものであります。
 今後とも、専門的かつ科学的に検証を行った結果に基づき、最低限度の生活を保障する適切な生活保護基準となるよう、次回の検証に向けて、検証手法も含めて検討を行ってまいります。
 生活困窮者支援制度の人員確保についてお尋ねがありました。
 生活困窮者自立支援制度による相談支援がしっかりと機能するためには、さまざまな課題に関する相談に対して包括的に対応できる相談員を配置することが重要であると考えております。
 このため、本法案において、都道府県による市町村の相談員に対する研修の実施等に関する事業を法定化した上で、その費用に対する補助の仕組みを設けることとしています。
 また、相談員の配置を含む相談支援の体制づくりについては、その支援実績を財政支援に反映させるなど、自治体に対して支援を行ってまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣加藤勝信君登壇〕
○国務大臣(加藤勝信君) 高橋千鶴子議員から、十一問質問をいただきました。
 過去の基準見直しの影響についてお尋ねがありました。
 生活保護基準については、平成十六年以降、定期的に検証を行うこととしており、これまで、平成十九年、平成二十四年に検証を行い、最低限度の生活を保障する水準となるよう見直しを行ってきました。
 平成二十五年八月、二十六年四月及び二十七年四月に三段階で実施した生活保護基準の見直しについては、見直しの前後に当たる平成二十四年度と二十七年度の生活扶助基準額をもとに見直しの影響を推計したところ、平成二十六年四月の消費税率の引上げに対応するために行ったプラス二・九%の改定の影響を含め、基準額が増額となった世帯が二七%、基準額の減額が二%未満だった世帯が三六%、基準額の減額が二から五%だった世帯が二五%、基準額の減額が五%以上だった世帯が一二%となっております。
 また、平成二十七年に行った冬季加算の見直しの前後で、冬季の光熱費の支出割合に低下が見られるものの、その料金の下落や季節要因の影響も考えられ、冬季加算の見直しによる家計への影響を評価するまでには至らなかった旨、審議会報告書に記載をされております。
 平成二十七年七月に行った住宅扶助の見直しの影響については、住宅扶助の限度額が減額となった約六十一万世帯のうち、実際に転居がなされた世帯は約二万世帯となっております。
 平成二十五年の期末一時扶助の見直しの影響については、十二月のみの給付であるため、その影響を切り出して評価することは困難ですが、年間を通じた家計の状況を見る限り、大きな影響は確認できておりません。
 生活扶助基準の見直しに伴う他制度への影響についてお尋ねがありました。
 前回の生活扶助基準の見直しによる他制度への影響に関しては、国の制度については、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、できる限りその影響が及ばないように対応がなされたものと承知をしております。
 また、個人住民税の非課税限度額やこれを参照している制度については、前回の生活扶助基準見直しに伴い非課税限度額は変更されておりません。
 それ以外の地方自治体が独自に実施する事業については、国の取組の趣旨を理解していただいた上で、各地方自治体において適切に判断し、対応いただいたものと考えております。
 生活保護基準の見直しの影響と当事者の声についてお尋ねがありました。
 生活保護受給世帯の家計の状況に関する調査を実施しており、その調査結果を活用して、生活扶助基準の見直しが家計に与える影響について検証しました。
 この点に関しては、生活保護基準部会の報告書において、生活保護受給世帯と一般世帯における平成二十四年度から平成二十六年度にかけての各支出費目の比較については、支出割合が生活保護受給世帯と一般世帯との間では異なるものの、経年の支出割合の推移は大きな変化が見られず、生活扶助基準の見直しによる家計への影響を評価するまでには至らなかったとされております。
 その上で、全国消費実態調査等のデータを用いて専門的かつ科学的な見地から行った検証結果を踏まえ、今回、生活保護基準の見直しを行うものであります。
 また、生活保護受給世帯の生活実態及び意識に関する調査を実施しているほか、生活保護を受給されている方やその関係者から要望書等をいただいているなど、さまざまな機会を通じて、直接当事者や関係者の方から御意見等をいただいているところでございます。
 生活扶助基準の見直しについてお尋ねがありました。
 生活保護基準の見直しについては、昭和五十八年まで、一般国民の消費水準との格差縮小を目指す格差縮小方式を採用しており、昭和五十八年の検証では、一般勤労者世帯と生活保護勤労世帯の消費支出の比率が六割であることを確認いたしております。
 しかし、それ以降は、一般国民の消費水準との均衡を図る観点から、生活扶助基準の水準を調整する水準均衡方式を採用しており、今回の見直しにおいても、この考え方に基づき検証を行っております。
 なお、今回、生活保護基準部会の報告書に掲載した数値は、夫婦子一人世帯や高齢単身世帯など個別の世帯類型ごとに一般世帯の消費支出と生活扶助基準額とを比較していることに対し、昭和五十八年当時は、一般勤労者世帯の一人当たり消費支出と被保護勤労者世帯の一人当たり消費支出を比較しており、考え方が異なるものであります。
 児童養育加算の考え方についてお尋ねがありました。
 児童養育加算については、現行では児童手当と同額の加算を行っていますが、費用の必要性や設定根拠が不明確であるという指摘があったことを踏まえ、今回の見直しによって、生活保護制度において保障すべき、子供の健全育成のために必要な社会文化的な活動に係る費用として位置づけることといたしました。
 その際、一般低所得世帯との均衡という考え方ではなく、子供の貧困対策の観点から、中位所得層の標準的な家庭と同程度の学校外活動費用が賄えるよう、書籍の購入費用や補習教育の月謝額などの費用として月額一万円を支給することといたしました。
 あわせて、学校外活動の費用については高校生にも必要と考えられることから、支給対象をこれまでの中学生までから高校生までに拡大することとしております。
 生活保護費を受給しながら大学等に就学することについてお尋ねがありました。
 生活保護費を受給しながら大学等に就学することについては、高校卒業後就職する方や、生活保護を受給されていない方とのバランスを考慮して、慎重に検討すべき課題と認識をしております。
 一方、生活保護世帯の子供の大学等への進学を支援するため、本法案において進学準備のための一時金の給付制度を創設する、平成三十年度予算で自宅から大学等に進学する場合の住宅扶助費の減額を取りやめるなど、取組を進めることにしております。
 さらに、どんなに貧しい家庭に育っても、意欲さえあれば大学等に進学できる社会へと改革するため、昨年十二月に取りまとめた新しい経済政策パッケージにおいて、生活保護世帯を含めた所得が低い家庭の子供たち、真に支援の必要な子供たちの高等教育の無償化を実現することとされていると承知をしており、文部科学省と連携して、生活保護世帯の子供の大学等への進学支援に取り組んでまいります。
 生活保護受給者への後発品の使用の原則化についてお尋ねがありました。
 後発医薬品については、医療全体においてその使用を促進しており、生活保護においても、平成二十五年の生活保護法の改正で法律上の定めを設けること等により、その使用促進に取り組んでおります。
 しかしながら、医療扶助における後発医薬品の使用割合の伸び率が鈍化傾向にあり、地方自治体からも、運用ではなく制度的対応として、後発医薬品の原則化が必要との要望が出されております。
 このため、今般の改正法案では、後発医薬品の使用を更に進めるため、医師又は歯科医師が医学的見地に基づき後発医薬品を使用することができると認める場合に、原則として後発医薬品を給付することとしたものであります。
 生活困窮者自立支援法の基本理念や生活困窮者の定義の見直しについてお尋ねがありました。
 今回の改正案に先立ち御議論いただいた社会保障審議会の報告書では、生活困窮者自立支援制度について、多様な関係者の間で共有を一層図るため、法令において生活困窮者の定義や目指すべき理念を明確化すべきとされました。
 これを受けて、今回の改正案では、基本理念として、生活困窮者の尊厳の保持や生活困窮者の状況に応じた包括的、早期的な支援、地域における関係機関等との緊密な連携を明記するとともに、生活困窮者の定義について、生活困窮に至る背景事情として、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情を明示し、関係者間で共有を図り、適切かつ効果的な支援の展開につなげていくこととしたものであります。
 無料低額宿泊所についてお尋ねがありました。
 生活保護受給者が居住する施設の防火安全体制については、従来から、福祉事務所による居住環境等の確認と消防への協力等について、地方自治体に対し依頼をしてまいりましたが、今回の札幌市の火災を受けて、今月、新たに、地方自治体の福祉部局、消防部局及び建築部局が連携して施設に助言する等の取組を依頼いたしました。
 また、生計困難者が多数居住しているが無料低額宿泊所には該当しないと判断されている施設があることは承知をしており、今般、無料低額宿泊所に対する規制の強化と良質な事業所への日常生活上の支援の委託を行うこととあわせて、届出が必要な事業所について、居住期間の長短を問わないこととする等の観点も含め、今後、関係者の意見を聞きながら、判断基準の明確化を図ることを検討してまいります。
 生活困窮者支援の相談窓口から生活保護に結びついた実績についてお尋ねがありました。
 平成二十七年度と二十八年度の二年間において、生活困窮者自立支援制度の相談窓口に新規に相談に来られた方は約四十五万人となっており、そのうち推計で約五万人の方が生活保護の福祉事務所の窓口につながっております。
 生活保護を必要とする人が保護を受けられないことがあってはならないとの御意見に対する見解についてお尋ねがありました。
 生活保護が必要な方については、生活保護が適切に受けられるようにすることが重要であり、これまでも、生活困窮者支援の相談窓口に来られた方の中で、要保護状態と見込まれる方や、支援途中の要保護状態となった方については、福祉事務所につなぐよう周知をしております。
 さらに、本法案において、要保護者となるおそれが高いと判断する段階で、生活保護制度に関する情報提供等の措置を講ずる旨を規定しており、必要な方には確実に保護を実施するという生活保護制度の基本的な考え方をより実効的なものとしてまいります。
 以上です。(拍手)
    〔宮本徹君登壇〕
○宮本徹君 高橋千鶴子議員より、政府による生活保護基準の引下げと野党提出法案の効果についてお尋ねがありました。
 生活保護は、憲法二十五条に明記された国民の生存権を保障する最後のセーフティーネットです。ところが、安倍内閣は、生活保護基準を見直し、生活扶助費を最大五%、平均で一・八%削減することを決定しました。これにより、生活保護を受けている全世帯の七割で、また生活保護を受けている子育て家庭の四割以上で、それぞれ生活扶助が減額されることになります。
 前回、二〇一三年の、最大一〇%、平均六・五%の削減に続く連続削減となります。
 現在の生活扶助基準でも、憲法が保障する健康で文化的な生活の水準とはとても言えません。さらなる生活保護基準の引下げは、貧困に苦しむ家庭の生活に深刻な影響を与え、憲法二十五条を踏みにじるものになると言わざるを得ません。
 そもそも、我が国の生活保護の捕捉率は極めて低いという問題があります。また、この間、安倍内閣のもとで、所得の最も少ない一〇%の層の実質所得は下がり続けています。こうしたもとで、低所得者世帯との均衡に着目して生活保護基準を改定する水準均衡方式は、際限のない生活保護基準の引下げにつながり、極めて大きな問題があります。
 そこで、本法案では、法律の公布後一年以内に、生活保護基準の改定方法等のあり方を見直し、生活保護基準の改定等の必要な措置を講ずることとし、この措置が講ぜられるまでの間、現行の基準に比して要保護者に不利な内容の基準を定めてはならないこととしています。つまり、生活保護基準の引下げはできないこととなります。(拍手)

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