国会質問

質問日:2010年 11月 17日 第176国会 厚生労働委員会

障害者自立支援法一部改正案に対する反対討論

「私たち抜きに私たちのことを決めないで」―障害者の叫びをよそに、障害の重い人ほど負担が重くなる障害者自立支援法を「延命」することにつながる法案が17日の衆院厚生労働委員会で審議抜きで採決・可決されました。日本共産党は反対しました。

 賛成したのは、民主、自民、公明、みんなの各党。社民党は反対しました。

 同法案は新法ができるまでの“つなぎ法案”だとしていますが、難病に対する支援が抜けているなど、自民党政権が出した一部修正案をほぼ丸のみした内容で、時限立法にもなっていません。前回の通常国会で衆院では民主、自民、公明などの賛成多数で可決。参院の委員会でも可決されましたが、障害者らの批判が高まる中、廃案になっていました。

 日本共産党の高橋ちづ子議員は、採決に先立つ意見表明を行い、法案改正にあたっては「私たち抜きに私たちのことを決めないで」という障害者の思い、原点に立ち返るべきだと強調。違憲訴訟団との基本合意や障がい者制度改革推進会議の議論を尊重するべきであると述べ、法案提出の断念を求めました。

(2010年11月18日(木)「しんぶん赤旗」より転載)

 

――― 議事録 ――――

○高橋(千)委員 私は、ただいま議題となりました障害者自立支援法一部改正案に反対の意見を述べたいと思います。

 なぜ今、同案が国会にまた提出されたのか、本当に残念でなりません。同案は通常国会で衆参両委員会で可決まで通っているのだから、もう一度通してもよいのだと提案者の皆さんは主張されているのかもしれません。しかし、私はそうではないと思います。衆参の委員会質疑を怒りに震えながら傍聴していた皆さん、全国から短期間で反対の要請を行った当事者団体の意見が反映されたからこそ廃案に至ったと私は受けとめております。今こそ、私たち抜きに私たちのことを決めないでという原則に立ち返っていただきたいと思うのです。

 二〇一三年の障害者自立支援法廃止、障害者総合福祉法や差別禁止法など、新たな法律策定を目指して精力的に議論を進めている障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会は、六月七日、四つの当面する課題を同推進会議に提出しました。一つは、利用者負担の見直し、二つは、法の対象となる障害の範囲の見直し、三つは、地域での自立した暮らしのための支援の充実、四つは、新法作成準備のための予算措置というものであります。

 障害者団体の皆さんは、当面の措置をぜひやってほしい、ただし、それはあくまで予算措置や政省令等の見直しで解決できると訴えてきたはずであります。同案は、つまみ食い的に諸団体の要望を一部取り入れているものの、それだけに、要望が入ったところ、入らないところがさまざまに生まれ、あるいは、この法案が将来の新法を縛るのではないかという不安を広げているのです。

 六月十一日、障がい者制度改革推進会議構成員一同として、内閣総理大臣・障がい者制度改革推進本部長菅直人氏あてに次のような要望書が出されました。

  障がい者制度改革推進会議のもとに設置された総合福祉部会において、「障害者総合福祉法(仮称)の実施(制定)以前に早急に対応を要する課題」について、四月の同部会立ち上げ以降、本日まで議論が進められてきました。

  しかし、そうした議論の最中にもかかわらず障害者自立支援法の一部改正が関係者への情報提供なく進められたことに対して、同部会構成員一同から強い遺憾の意の表明とともに、推進会議及び同部会の議論が尊重されるよう要望する旨の意見の提示がありました。

  推進会議構成員一同はこれと意見を同じくし、推進会議の議論が尊重されるよう要望するものです。

 まさにこの意見を尊重することを強く求めたいと思います。

 最後に、前国会のわずかに許された質疑を通じても明らかになったとおり、障害者自立支援法の枠組みはそのまま維持して、一定の改善を図ろうとする旧与党と、廃止を掲げ、一月の基本合意を結んで制度改革推進会議を立ち上げた民主党が本来一致できるはずはないのであって、旧与党の枠組みを広げながら生まれる新しい法律が、期待した内容とは大きく違うものにならざるを得ない、このことを強く指摘したいと思います。

 本法案の提出は断念し、一月の基本合意と推進会議の議論を尊重するように心から訴えて、反対討論といたします。

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