国会質問

質問日:2012年 7月 25日 第180国会 厚生労働委員会

労働契約法改定案に対する反対討論

 パートや契約社員などの有期労働に関する労働契約法改定案が衆院厚生労働委員会で25日、民主、自民、公明、生活、みんな各党の賛成多数で可決されました。非正規労働者の雇用と生活を左右する重要法案にもかかわらず、わずか3時間余の質疑で強行されました。
 日本共産党は、労働者の使い捨てを許さないために期間の定めのない労働契約を原則とし、有期雇用契約の入り口と出口での規制強化などを盛り込んだ修正案を提案して、原案に反対。社民党は、原案と修正案に反対しました。
 採決に先立つ討論で日本共産党の高橋ちづ子議員は「人間らしい働き方の実現を願う労働者の期待を踏みにじるもの」と批判。全労働者の4人に1人が有期労働者で、そのうち74%が年収200万円以下だとのべ、当事者の声も聞かず、ろくな審議もない採決強行は認められないと批判しました。
 高橋氏は、有期労働を臨時的・一時的業務に限定するなどの「入り口規制」もなく、「人件費抑制という企業の都合で正規雇用の代替とされている現状を改善できない」と指摘。契約期間が5年を超えると無期雇用に転換させる仕組みも「従前と同一の労働条件」としているため処遇改善につながらず、クーリング期間(空白期間)をはさめば再契約が可能であり、「無期雇用転換制度を機能させずに有期労働契約を利用し続けられることになる」と強調しました。
 均等待遇原則についても実効性に欠けると指摘しました。  国家戦略会議フロンティア部会で雇用契約は「有期が基本」と打ち出していることにもふれて、不安定な雇用を広げることは許されないと批判しました。
(しんぶん赤旗 2012年7月26日より)

※労働契約法改定案の委員会質疑はこちら!

※日本共産党の修正提案はこちら!

 

――― 議事録 ――――

○高橋(千)委員 ただいま議題となりました労働契約法の一部を改正する法律案に対し、日本共産党を代表し、反対の立場から討論します。
 有期契約労働者は、推計で一千二百万人、今や全労働者の四人に一人が有期という状態です。
 二〇〇八年秋のリーマン・ショック以降、派遣切り、非正規切りの嵐が吹き荒れるもとで、短期の雇用契約を繰り返したあげく雇いどめされたり、何年働いても昇級も昇格もなく低賃金のまま、その七四%が年収二百万円以下など、有期契約労働者の不安定な働かされ方が大きな社会問題となっています。
 こうした有期契約労働者の不安定な雇用を改善するため国はどのような対策を講じるのか、時間をかけてしっかり議論することこそ求められています。ところが、これほど多くの国民が影響を受ける法案を、わずか三時間二十分の審議で、当事者の声も聞かずに採決を強行するなど、断じて認められません。
 法案は、有期労働契約の締結事由に関する規制、いわゆる入り口規制の導入を見送りました。これでは、基幹的、日常的に存在する業務であるにもかかわらず、多くの有期契約労働者が人件費抑制のためという企業の都合で正規雇用の代替とされている現状を改善することはできません。
 五年を超えて有期労働契約が反復更新された場合に無期雇用に転換させる仕組みが盛り込まれました。しかし、従前と同一の労働条件としたために処遇改善につながらず、有期労働者と正社員の間に新たな階層を生み出すことになります。その一方で、有期労働契約の更新の間に一定の空白期間があれば契約期間を通算しないクーリング期間を設定しました。クーリング期間を挟めば、繰り返し有期労働契約を結んでも、無期雇用への転換が求められる五年の通算期間を意図的に避けることが可能であり、事実上、無期雇用転換制度を機能させずに有期労働契約を利用し続けられることになります。
 さらに、切実に求められていた均等待遇原則については、不合理と認められる中身が曖昧であるばかりか、職務の内容や配置の変更の範囲等を考慮との規定によって、対象となる労働者が極めて狭い範囲にとどめられる懸念が大きく、実効性に欠けると言わざるを得ません。
 述べてきたように、人間らしい働き方の実現を願う労働者の期待を踏みにじるばかりか、雇用契約は有期が基本という国家戦略会議フロンティア部会の方向性に足並みをそろえるような本法案は、断じて認められません。
 以上、反対討論といたします。

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