国会質問

質問日:2016年 11月 29日 第192国会 本会議

塩崎恭久厚生労働大臣不信任決議案に対する賛成討論

塩崎厚労相不信任決議案
高橋議員が賛成討論/衆院本会議

 日本共産党の高橋千鶴子議員は29日の衆院本会議で、「年金カット法案」の成立を強行しようとしている塩崎恭久厚労相への不信任決議案に賛成の討論を行いました。
 高橋氏は、強行採決だなんて野党の演出だと塩崎氏が言い放ったことに対し、「数の力の前に野党が必死の抗議をすることを『演出』という大臣は絶対に許せるものではない」と強調。不信任は当然と述べました。
 「年金カット法案」に賛成3割、反対6割という世論調査を示し、国民の理解が得られていないと指摘。公的年金は老後の支えであるにもかかわらず、マクロ経済スライドに賃金スライド制度を加えて「100年安心どころか、ずっと年金は下がり続ける」と述べ、「高齢者が我慢すれば将来世代の年金が増えるかのような説明は断じて許せません」と批判しました。
 高橋氏は、国民年金の平均は月約5万円、厚生年金でも月9万~10万円だとして「そこから数百円、数千円と減っていくことは、命に直結する大問題」と指摘。「それを痛みに思わないばかりか、国民の年金保険料積立金を、株運用で5兆円、10兆円と損が出ようが、長期運用だから問題ない、と開き直る姿勢こそが厚労大臣に最もふさわしくない」と断じました。

(しんぶん赤旗2016年11月30日付より)

 

――議事録――

○高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました塩崎厚労大臣の不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
 まず、与党の数の力による採決強行に、満身の怒りを込めて抗議をするものです。
 忘れてならないのは、この間、閣僚などによる国会軽視の不用意な発言が相次いだことです。
 山本農水大臣は、十月十八日の佐藤議運委員長のパーティーでの発言など、二度も謝罪をしました。また、萩生田官房副長官は、あろうことか、強行採決を田舎のプロレスに例えました。そして、安倍総理自身が、厚労委員会の質疑において、年金カットという野党の指摘にいら立ちを隠さず、私の述べたことを全く御理解いただいていないようでは、これでは何時間やったって同じじゃないですかと言い放ちました。
 このような発言が出るということ自体が、安倍政権の国会軽視とおごりをあらわしているのではないでしょうか。
 二十五日の参考人質疑を、当日、開始直前に議決したことは、異例中の異例と丹羽委員長も認めました。年金法案審議は五回中四回、今国会を通しての委員会では九回中七回も、理事会合意もなく委員長職権で開会したあげく、わずか十九時間の審議で強行採決を行ったのです。
 実は、塩崎大臣は、山本農水大臣の問題発言があった佐藤議運委員長のパーティーに出席していました。十一月十八日、民進党の柚木議員の質問に対し、みずからの発言を悪びれることもなく明かしています。よく強行採決だなんて演出をしようとする野党ですが、我々は全くそういうつもりもないし、そんなことをやっているつもりはないが、いろいろな演出をしてくるというような発言をしたと思いますというものです。
 正直、驚きました。数の力の前に野党が必死の抗議をすることを演出だなどと言ってのける大臣は、絶対に許せるものではなく、不信任は当然であります。
 塩崎大臣は、昨年の七月十四日、安保関連法案の衆議院採決の前日、記者団に問われてこう答えました。いろいろな世論調査などを見てみると、説明が十分だという理解はまだ進んでいないというふうに思いますので、これは与党として提案をしている限りは、そして、私たち内閣の一員としても、国民に対する説明責任は引き続き果たしていくべきだというふうに思っていますとおっしゃったのであります。
 翻って、年金法案について、共同通信社の調査では、賛成は三三・八%、反対は五八%で、日経新聞では、賛成は二九%にすぎず、反対が五七%です。これで国民の理解が得られたと言えるでしょうか。
 年金法案採決については、採決当日、大臣は、特に新しい論点が出てきている感じはいたしませんが、国民の皆様方によく理解していただくように努力していきたいと記者団に答えました。参考人の皆様に対しても極めて失礼であり、大臣自身の昨年の発言と比べても矛盾するではありませんか。
 塩崎大臣、実はあなたはこれまでもさまざまな問題がありました。
 昨年四月、経営者団体が主催する社長朝食会に出席し、いわゆる残業代ゼロ法案の対象となる高度プロフェッショナル労働者について、最初は年収一千七十五万円と上限を高くし、小さく産んで大きく育てると発言しました。いずれは引き下げていく考えであることを示唆し、ぐっと我慢していただいて、とりあえず通すこととお願いをしていたのです。
 さらに、労働者派遣法改正について、十月一日施行予定だったみなし雇用制度の適用を免れるため、改正案を一月前の九月一日施行としました。この法案を通さなければ訴訟が乱発、大量の派遣労働者が失業といったおどしまがいの文書を厚労省が流布していたことが発覚しました。
 また、百二十五万件に上る年金情報流出問題では、厚労省のセキュリティー対策のずさんさが露呈し、大臣給与返上にまで至りました。振り返れば、どうして塩崎大臣はこれまで辞任を免れていたのか、不思議でなりません。
 公的年金は老後の支えです。四十年間会社勤めをしてやっと老後は楽になると思っていたのに、十数万円という少なさに絶望する人、年金受給年齢が先送りされ、やむなく少ない年金を受け取っている人、八十歳過ぎても働かざるを得ない人など、年金の動向は最大の関心事であります。
 今回、マクロ経済スライドを確実に発動させ、物価が上がっても賃金が下がれば賃金に合わせるという賃金スライド制度との合わせわざによって、百年安心どころか、ずっと年金は下がり続けるのです。
 そもそも、政府の試算どおり、物価、賃金がずっと右肩上がりということが現実的ではありませんが、仮にそうだったとしても、現行制度より、この法案で将来の年金水準をどのくらい改善するのかという質問に対して、マクロ経済スライドの調整を一年前倒しで終了し、〇・三%の改善ができるというものでした。一年前倒しというのは、三十年間が二十九年間になるというだけです。それを将来年金確保などと称して、高齢者が少し我慢すれば将来世代の年金がふえるかのような説明は、断じて許せません。
 国民年金の平均は月約五万円、厚生年金でも、最も多い層は月九万から十万円程度です。そこから数百円、数千円と減っていくことは、命に直結する大問題ではありませんか。それを痛みに思わないばかりか、国民の年金保険料積立金を、株運用で五兆円、十兆円と損が出ようが、長期運用だから問題ないと開き直る姿勢こそが、厚労大臣に最もふさわしくないと言うべきです。
○議長(大島理森君) 高橋君、決められた時間が過ぎておりますよ。
○高橋千鶴子君(続) あすで会期切れ、法案はきっぱり廃案にすることを申し述べて、私の賛成討論を終わります。(拍手)

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