国会質問

質問日:2006年 6月 14日 第164国会 厚生労働委員会

男女雇用機会均等法等改定案に対する賛成討論

――議事録――

○高橋委員 私は、日本共産党を代表して、男女雇用機会均等法改正案並びに日本共産党も含む四党共同修正案について、両案に賛成、原案には意見を付して賛成する立場から討論を行います。
 政府提出の改正案は、妊娠、出産等を理由とする不利益取り扱いの禁止、性差別禁止規定の範囲の拡大など、性別を理由とする女性労働者の不利益な取り扱いを是正させる上で幾つかの必要な規定が盛り込まれており、全体として、現状を改善するものであり、賛成したいと思います。
 ところが、本改正案には幾つかの課題が残されております。
 間接差別の禁止規定を置いたものの、原則禁止ではなく、何を間接差別とするかについては、男女雇用機会均等政策研究会報告で例示された七項目のうち、わずか三項目しか入っておりません。これでは、間接差別が狭く規定され、限定されている以外の間接差別を容認することになりかねません。
 また、間接差別に伴う賃金格差の是正については対象となりませんでした。
 仕事と家庭の調和の理念についても、九七年の改定で目的から削除されたままです。仕事と家庭の調和は男女平等にとって不可欠の前提であります。本改正案が男女双方に対する差別的取り扱いの禁止とする趣旨からいっても、取り入れるべきでありました。
 そして、格差是正のためのポジティブアクションの企業への義務づけは努力義務にさえなっておりません。
 このように、改正案は幾つかの前進面を持ちながらも、この間、多くの女性や国民が求めてきた改善充実の方向が十分盛り込まれたものとなっていないことは、極めて残念であります。
 この点で、四党共同修正案は、仕事と生活の調和、募集、採用時の性別による差別的取り扱いの禁止、間接差別の対象に賃金を加え、限定列挙をやめることなど、本改正案の問題点を解決する方向を示すものとなっております。
 本修正案への賛同を委員各位にお願いいたしまして、私の賛成討論といたします。(拍手)

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