国会質問

質問日:2007年 4月 18日 第166国会 厚生労働委員会

パート労働法改定案に対する反対討論

 内閣提出のパート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)の改訂法案が18日、衆院厚生労働委員会で自民、公明党の賛成で可決しました。日本共産党は政府案に反対し、パート労働者などの「均等待遇」を法案に明記する修正案を提出しました。修正案は社民党が賛成しましたが否決されました。
 日本共産党の修正案は(1)パートの多くが有期雇用であるため、法の対象に有期労働者を加える、(2)すべてのパート・有期労働者の「均等待遇」を明記し、差別的取り扱いを禁止する、(3)通常の労働者の募集・採用で、現に同種の業務についているパート・有期労働者の優先的雇い入れの努力義務を課す、(4)厚労相の勧告に従わない企業の公表など事業主への規制を強化する--という内容。日本共産党は2003年と04年にも「均等待遇」を柱としたパート法改正案を参院で提出しています。
 政府案について、日本共産党の高橋千鶴子議員は反対討論でも、「均衡処遇」とするだけで賃金格差や男女差別を禁止する「均等処遇」を明文化していないと指摘。差別禁止の対象となるのはごく一握りのパートだけで、逆にパートを区分して待遇に違いを設けることにより、新たな格差・差別を持ち込み、格差の固定化が生まれると批判しました。パートの7割を占める有期労働者が継続的に安い労働力として使われており、有期労働者の権利保護の規定がないとただしました。

(2007年4月19日(木)「しんぶん赤旗」より)

 

――議事録――

○高橋委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出のパート労働法一部改正案に対して、反対の討論をします。
 反対の第一の理由は、本改正案は二〇〇三年の指針改正で示された均衡処遇を引き継いだものであり、賃金格差や男女差別を廃止する均等待遇を明文化していないことです。
 今日、パート労働者は全国に千二百万人、雇用労働者の二二%を占めています。ところが、正社員との賃金格差は大きく、厚労省の調査でも、男性パートの時給は千六十九円、男性正社員の五二%しかありません。女性の場合は九百四十二円で、男性正社員の四六%にしかなりません。しかも、パート労働者から正社員へ移行する道は厳しく、若者世代が結婚や出産も二の足を踏まざるを得ない実態にあります。この格差是正は社会的に急務であり、パート労働者の均等待遇の実現が強く求められるものです。
 反対の第二の理由は、本法案が均衡待遇の方向を押しつけることで、パート労働者の間に新たな格差、差別を持ち込み、それによって格差の固定化が生まれる懸念が強いからです。
 法案では、パート労働者全体を、通常の労働者と同視すべきパート労働者、職務内容同一パート労働者、パート労働者に区分しました。そして、通常の労働者と差別してはならないとする通常の労働者と同視すべきパート労働者は、職務の内容が同じで、人材活用の仕組みが全期間を通じて同じで、期間の定めのない場合という三つに限定して定めるとしました。ところが、この労働者は、厚労大臣の答弁でも全体の四から五%にしかなりません。
 さらに、この区分で大多数を占めるパート労働者は、職務内容、成果、意欲、経験等を勘案して、事業主の裁量で処遇するとしました。言いかえれば、これらの労働者は通常の労働者と同じように処遇しなくてもいいということであり、均衡待遇の名のもとに、パート労働者の中に格差を持ち込み、その固定化を図ることになります。均等待遇を求めるパート労働者の期待とはほど遠いものと言えます。
 反対の第三の理由は、有期労働者の権利保護の規定がないことです。
 パート労働者の七割は有期労働者です。この有期労働者を継続的な業務に細切れ的に従事させ、安い労働力として使用するという雇用調整が放置されていることは重大です。有期労働者の権利を守るための規定が必要であります。
 以上を述べて、討論とします。

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