国会質問

質問日:2016年 3月 1日 第190国会 予算委員会

消費税と社会保障

生存権脅かす社会保障改悪
衆院予算委 高橋氏、政策転換求める

 日本共産党の高橋千鶴子議員は1日の衆院予算委員会で質問に立ち、安倍政権がねらう社会保障制度の改悪計画を取り上げ、社会保障の充実で国民の懐を温める政策への転換を求めました。
 高橋氏は、消費税増税分5%のうち「社会保障の充実」に充てられるのは1%にすぎず、増税分を「全額社会保障に使う」との言い分は「成り立たない」と指摘。社会保険料の負担率も申告所得200万円を山に、所得が高くなるほど負担率が低くなる逆進性を指摘(図)し、低所得者や中小企業に重い負担を是正すべきだと追及しました。
 高橋氏は財務省の改革「工程表」で、「一般病床の居住費(水道光熱費)の患者負担化」「65歳~74歳の介護保険利用者負担を原則2割負担」「年金支給開始年齢のさらなる引き上げ」などの大改悪が狙われている実態を明らかにしました。
 物価・賃金上昇よりも年金支給額の伸びを低く抑える「マクロ経済スライド」について、「デフレ」などで引き下げられなかった分を翌年度以降にまとめて引き下げる法案に言及。塩崎恭久厚労相が「調整を先送りしない」と正当化すると、高橋氏は「年金積立金の運用で損失を出しても誰も責任をとらず、年金受給者には確実に減らす仕組みだ。今でさえ暮らしていけないという声が上がっているのに身勝手だ」と批判しました。
 高橋氏は、安倍政権のもとで成立した「社会保障改革プログラム法」で、「政府は…自助・自立のための環境整備等の推進を図る」とし、「自助努力」を社会保障の基本にしていると指摘。「憲法25条で定められた健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国が保障する義務第二項を放棄したに等しい」と追及すると、首相は「自助を基本とするのが社会保障だ」と居直りました。
 塩崎厚労相は時給1000円未満の労働者は、厚労省の調査で一般常用3600万人中804万人と答弁。高橋氏は、経済財政諮問会議が最低賃金引き上げの経済効果に言及していることにふれ、「国民の懐をあたためながら財政再建と経済再建に向かうべきだ」と求めました。
(しんぶん赤旗2016年3月2日付より)

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 初めに、きょう、予算委員会は三時間の質疑で、締めくくり総括質疑だということで議論されておりますけれども、私たちは、まだまだ審議はするべきだ、きょう採決することには反対だ、このことを最初に述べておきたい、このように思います。
 さて、来年四月からの消費税一〇%への増税について、そもそもアベノミクスが評価できるのか否かが大きな争点となりました。率直に言って、企業が世界で一番活動しやすい国を目指している総理と我々では、目線が違うために議論がかみ合わないのかなと思って聞いておりました。
 しかし一方、一億総活躍社会の実現を目指し、そのための新三本の矢として、介護離職ゼロや、八年後ではありますが最低賃金千円、希望出生率実現など、こうしたことを打ち出しているということは、大企業や大資産家がひとり勝ちの社会では成長もとまる、格差が広がり、ゆがみが出てきたということをお認めになっているからではないでしょうか、総理。

○安倍内閣総理大臣 私どもが今進めている政策については、まさに成長と分配の好循環をつくっていくというものでございます。
 我々の政策によって企業は最高の収益を上げているわけでございますが、それがさらに賃上げという形となる、そして設備投資という形になっていく、あるいは下請企業等の取引条件の改善とつながっていくことによって、さらに消費が喚起されていく中において経済の好循環を生み、また国は、それによって得た果実を希望出生率一・八の実現あるいはまた介護離職ゼロの実現等のための子育て支援あるいは社会保障費に振り向けていくことによって、安定した社会基盤の上にしっかりとさらに成長していくことができる、そしてそれで得た果実をまたそうした社会基盤のために使っていくという、成長と分配の好循環を目指していきたい、このように思っている次第でございます。

○高橋(千)委員 年収二百万未満のワーキングプアが千百三十九万人、二四%。貯蓄なし世帯が三割を超えて、生活保護世帯も百六十二万世帯にもなりました。
 一方で、百万ドル以上の金融資産を持つ方は二百四十五万人。二〇一二年十二月から二〇一五年七月までの株価上昇によって、上位十人の株主だけで二兆三千六百六十七億円も資産をふやしています。やはり大きく、成長と循環と言いますけれども、とても循環とはいっていない、格差が広がってきた、ゆがみが出ている、このこと自体はお認めになっていただけるでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 格差が拡大しているかどうかについては一概に申し上げることができないわけでありますが、格差に関する代表的指標であるジニ係数について例示として申し上げますと、我が国の場合、税や社会保障による再分配後の所得の格差はおおむね横ばいで推移しているものと承知をしております。
 そしてまた、他方、相対的貧困率については、二〇一二年、民主党政権までのデータでございまして、第二次安倍内閣以降における状況を示すものではございませんが、厚生労働省の国民生活基礎調査及び総務省の全国消費実態調査のどちらで見ても、長期的な傾向としてはおおむね緩やかに上昇しているものと承知をしております。

○高橋(千)委員 この間ずっと、どの数字をとるかで伸びている伸びていないという議論を見てきたから、あえてこういう議論をさせていただきました。総理自身が最低賃金を上げなきゃいけないとか言っているその背景には、やはり同じ、前進しているという、その評価は違うかもしれないけれども一定認めるところがあるんだろう、そう思って議論を始めたわけです。その点をなかなか、また数字を持ってきてお認めにならなかったことは、とても残念だなと思っております。ただ、この後の議論でもう一回そこを踏まえて答えていただきたいなと思うんですが。
 先に麻生大臣に伺います。
 消費税増税は、軽減税率をもってしても負担増であるとか、あるいは所得の低い人ほど負担の重い逆進性があるということがこの間も指摘をされてきたし、お認めになってきたと思うんです。その中で、総理も大臣も、増収分は全額社会保障に使われるからとお答えいただきました。ただ、全額社会保障といっても、はっきりさせておきたいのは、社会保障の充実に使われるのは増税分の一%にすぎません。そうですよね。

○麻生国務大臣 御存じのように、税制抜本改革法によります改正後の消費税法及び地方税法によりまして、消費税の五%から一〇%への引き上げによります増収分、いわゆる通称十四兆円と言われておりますが、それを全額社会保障の充実、安定化、いわゆる年金、医療、介護、子育て等々に充てるということとされておりますのは御存じのとおりです。
 具体的に、今一%と言われました約二兆八千億円程度のものを子育て、医療、介護、年金の分野ごとにメニューを示した社会保障の充実に充てるということになりまして、残りの四%相当分、十一兆二千億程度を、基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げます分に約三兆二千億、または後の世代への負担というもののツケ回しの軽減に七兆三千億程度を充てるなどの、社会保障の安定化に充てる枠組みとなっておりますのは御存じのとおりです。
 したがいまして、社会保障制度を持続可能なものにしていかななりませんので、そういった意味では、安心してこういった制度を利用できるようにしていくためにも必要な制度だと私どもは考えております。

○高橋(千)委員 答えだけでよかったんです。
 資料の一枚目に書いてありますけれども、結局いろいろおっしゃるけれども、充実、これは私は中身にはちょっと意見があるんですけれども、一%の部分である二兆八千億円。それ以外、四%は社会保障の安定化。資料でも分けてありますけれども、ただ、その最大のものは七兆三千億円、後代へのツケ回しの軽減。これは、消費税なかりせば赤字がもっとふえていたんだろうという理由で、やるべき予算をつけかえている。黙っていても当然予算をつけなきゃいけない部分を消費税財源につけかえただけであって、消費税は全額社会保障に使うからいいんだという理由は私は全く成り立たないと。このことを指摘したい。
 昨年一月の経団連ビジョンの中でも、現行三二%の法人実効税率を二〇二一年度には二五%に引き下げる一方、消費税を一九%に引き上げるよう提案をしています。こんな虫のいい話があるでしょうか。消費税で税収がたとえふえても、法人税減税で引っ込むわけです。これでは、どこまでいっても充実も安定もできないではありませんか。
 パネルをちょっと見ていただきたいと思うんですね。申告所得に対する税と社会保険料の負担率。
 これを見ますと、社会保険料の負担率は最も逆進性が高いです。これに所得税の負担率を私たちはよく示しますけれども、一億円の所得の人までは、大体境になって、応能負担なんですよね。だけれども、一億円を超えるとぐんと下がってしまう。ところが、社会保険料負担率は、所得二百万円の方の一六・七%が山で、あとはがくんと下がるんです。このパネルのトップは百億円以上の方なんですが、十一人いらっしゃいます。ところが、余りに所得が多過ぎて、負担率がゼロしか表示できないんです。ゼロ円という意味ではなくて、〇・〇〇何とかということなんですよね。
 こうした現状は、厚労大臣、お認めになりますよね。今やるべきは、庶民と中小企業に余りに重い社会保険料負担を軽減して逆進性を是正するべきではないでしょうか。

○塩崎国務大臣 社会保障制度、我が国では社会保険を基本としておりますけれども、所得のない方とかあるいは所得の低い方も、社会保険から排除して生活保護などの扶助制度で対応するのではなくて、保険料の軽減あるいは免除の仕組みを設けて、できるだけ社会保険制度の中でカバーするようにしているのが我が国の制度であるわけであります。
 そして、低所得者についても、社会保険制度に加入することで年金、医療、介護などの社会保険方式による給付あるいはサービスを受け取ることができるということになっておりまして、基礎年金あるいは国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険についても、費用の半額は税金で見ているということで混合のスタイルになっているわけであります。社会保険制度に加入することで、所得がなくて、あるいは低い、税金を負担していない方でも社会保険の給付を受けることができるわけでありまして、社会保険料の負担については、給付を伴うということと、そして税の負担、つまり累進の税でも負担をする仕組みにしているということを考えなければいけないんだろうと思います。
 社会保険料自体についても、例えば医療や介護では、負担能力に応じて負担をいただく仕組みをとった上で低所得者にはさらなる保険料の軽減などを行うきめ細かな対応を行っているわけでありまして、八%への消費税の引き上げのときにも所得の低い方については既に二十六年度から国民健康保険料の軽減の拡大はしておりますが、二十七年度から介護保険料の軽減の拡充を行っておりますし、これを通じて、特に所得の低い方についても社会保障・税一体改革の中において、社会保険料について負担能力に応じた負担となるように特段の配慮を行っているところでございます。

○高橋(千)委員 低所得者でも加入することで給付がある、それはいいんですよ。だけれども、だからといって、低所得者の負担が極端に逆進性になっているということが問題でしょうということを言っているのであって、最後に一定検討していますというお答えだけでよかったのではないかと思いますね。これは引き続き、もっと思い切って軽減をするようにしていかなければならない、こう思います。
 政府の財政制度審議会の建議では、二〇二〇年度までの経済・財政再生計画を着実に実現するために、来年度予算が目安から逸脱するようなことは断じてあってはならないと述べた上で、特に社会保障関係費については目安が設定されているが、三年間の目安であるからといって歳出の伸びの抑制を先送りすることがあってはならないと言明して、高齢化などに伴う伸びを、いわゆる自然増分を五千億円弱におさめるように求めている。まさに社会保障の狙い撃ちなんですね。
 それが資料の四枚目に示された財務省の改革工程表であります。これは一部抜粋させていただきました。実際は四十四項目あって大変細かいので、悪いけれども、わかりやすいところだけ抜粋させていただきました。
 一つ一つやる時間はありませんが、一般病床の居住費、水光熱費の患者負担ですとか、六十五歳から七十四歳の介護保険の利用者負担を原則二割負担に、倍にするということですよね、そして年金支給開始年齢のさらなる引き上げ。
 先ほど来、一億総活躍で、定年を延長することとか高齢者も働くことの議論がありました。それはいいですよ、働きたい人が働くことはいいですよ。だけれども、誰もがそうだとは言えないのに支給年齢を引き上げる、さらに先送り、こうしたメニューがずらずらとある、これはひどいのではないでしょうか。
 具体に質問いたします。資料の五、二十六日付の東京新聞に書いてあります。「年金抑制強化 十八年度から」
 厚労大臣、簡潔にお願いしたいと思うんですが、物価などの伸びよりも年金給付を低く抑えるマクロ経済スライドの仕組みが実際はデフレ時には発動しないために、一度発動したのは今年度、昨年四月から一回きりであります。来年は、実質賃金が下がったので発動しないそうです。これではいかぬ、毎年下げられるようにということで、デフレでも下げようということが議論されてきたわけですよね。でも、今回それはしないかわりに、下げられなかった分を翌年回しにして、確実に下げていこうと考えている。
 これを簡潔に御説明ください。

○塩崎国務大臣 翌年にというお話でございますが、それは正確な話ではないと思います。
 平成十六年改正でこのマクロ経済スライドを、現役世代の負担が過重なものにならないように、将来の保険料の上限を固定して、そしてその範囲内で年金の給付水準を調整するという仕組みを入れたわけでありますが、一方、マクロ経済スライドの導入後も、デフレによって賃金、物価が上昇しない中で、給付水準の調整が行われない状態が続いてまいりました。
 このことから、これをできる限り先送りしないという観点から、マクロ経済スライドのあり方について社会保障・税一体改革のときから課題として議論してきたわけでありますけれども、マクロ経済スライドについては、現在の高齢世代の生活にも配慮して、年金の名目額がマイナスとならないようにする現行の枠組みを維持しながら、経済状況によってマクロ経済スライドの調整が完全に実施できなかったとしても、その未調整分を直近の景気上昇局面で調整する方向で検討しておりまして、すぐ翌年に必ずやるんだというような話では決してないわけで、これによって将来世代の給付水準を確保していくという考えでございます。

○高橋(千)委員 そうですね。翌年がやはり余り上がらなかったら、上がった分だけ減らして、またその残りを積み上げていって、どんどん減らしていく。だから、ずっと、よほどのことがない限り年金はそのままになる、据え置きになる。つまり、このマクロ経済スライドの率を、来年度は〇・七%と聞いていますが、それより上回る実質賃金でなければ結局年金は上がっていかない、こういうことだと思うんですね。
 私は、国民の老後の支えである年金保険料積立金を、GPIFが株の運用で七兆円とか九兆円とかの損失を出しても、長い目で見ればとんとんだから大丈夫と開き直り誰も責任をとらないのに、年金受給者に対しては、ほんのわずかでも減らせなかった分は来年あるいは再来年まとめてというぐあいに確実に減らす仕組み、しかも、とんとんどころか今でさえ暮らせない、こういう声が上がっているときに、余りにも身勝手だと思います。これ以上の年金削減は絶対やめるべきです。
 昨年の予算委員会での私の質問に対しても塩崎大臣は、年金削減がずっとされるじゃないかと言ったら、いやいや、公的年金だけで暮らせるものじゃないと答弁をされました。
 四十年間せっせと納めてきて、やっと年金をもらえると思ったら足りないけれども、それは自己責任よ、個人年金や金融商品を活用して何とかしなさいと言っているのが今の政府なんです。これは理念の上でも、もはや社会保障は自分と家族による自助努力が基本と変質されております。
 パネルを見ていただきたいと思います。お手元の資料は六です。
 上は、二〇一二年、民主党政権時に三党合意で成立をした社会保障制度改革推進法の基本的な考え方、「社会保障制度改革は、次に掲げる事項を基本として行われるものとする。」「自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう」云々。これも大分私は不満がありましたけれども、でも、自助、共助、公助となっていた。
 それが、翌年、安倍政権になって、この社会保障制度改革推進法の四条の規定に基づいてつくったこれからの改革の全体像を明らかにするのが、プログラム法というこの下にあるものなんですね。ここには、「政府は、住民相互の助け合いの重要性を認識し、自助・自立のための環境整備等の推進を図るものとする。」と。自助しかなくなっちゃったんです。
 総理、この理念は、憲法二十五条、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、これを国が保障するという二項、この義務を放棄したに等しいのではありませんか。

○安倍内閣総理大臣 我が国の社会保障は、従来から、みずから働いてみずからの生活を支え健康を維持する自助を基本とし、社会連帯の精神に基づき共同でリスクに備える共助、そして自助、共助で対応できない場合の必要な社会保障を行う公助を適切に組み合わせる考え方に立って制度を構築してまいりました。
 御指摘の社会保障改革のプログラム法では、この考え方を改めて確認し、政府は自助、自立のための環境整備等の推進を図るとしたものでありまして、我が国の社会保障の理念を変更したとの指摘は全く実は当たらないわけであります。
 社会保障と税の一体改革においては、むしろ、消費税率の引き上げにより安定的な財源を確保した上で、年金制度を安定的なものとするための基礎年金の国庫負担割合二分の一への引き上げ、所得の低い方への国民健康保険料や介護保険料の軽減の拡充、難病対策の充実など、幅広い分野で社会保障の機能強化と充実を図っているわけでありまして、このような取り組みを通じて、所得の低い方々にもきめ細かく配慮を行いながら、引き続き、憲法二十五条に基づき、国が社会保障の向上、増進に努める責務をしっかりと果たしていく考えであります。

○高橋(千)委員 この条文のどこを読んでも、総理が言うような、改めて確認した自助、共助、公助、これは全く担保されていないと思います。
 先ほど話題になった子ども手当のときもそうだったんです。自民党が野党だった、これを修正したときに、子供は家族が育てるものとわざわざ書き込ませた。まずそういうところに思想が貫かれているんですよ。
 本当に困った人にはセーフティーネットと言います。しかし、そのネットが余りに小さく、その網の目は余りに大きくなってしまって、どんどん取りこぼされています。例えばさっき紹介した財務省の工程表には、就労意欲がないなら生活保護を停止するといった法改正をこの次にやれと書いています。最後のネットさえ断ち切ってしまうような改悪を迫っているんだ、どこに共助があり公助があるんだ、これを重ねて指摘しておきます。断じてあってはなりません。
 そこで、最後に提案をいたします。
 本来、賃金が上がり雇用者がふえれば、年金財政は改善されていきます。パート労働者に厚生年金加入を拡大することも必要ですが、もともとの賃金が安く、加入期間も短いので、到底暮らせる年金にはなりません。働いてもなお低賃金で、生活保護を受給している人も多いです。ここを上げていくべきです。最低賃金千円を目指すべきです。
 例えば時給千円未満の労働者がおよそどのくらいいて、最低賃金を底上げすることにより経済効果がもたらされ、財政効果も大きいと思いますが、いかがでしょうか。

○塩崎国務大臣 平成二十六年の賃金構造基本統計調査の特別集計によりますと、平成二十六年六月時点で、時給換算をした賃金が千円未満の常用労働者数は約八百四万人でございまして、常用労働者全体の二五・九%に当たっております。
 最低賃金は地域の実情を考慮した上で都道府県ごとに決定しているわけでありますけれども、全国千円以上に引き上げた場合、中小企業を中心として、労働コストの増加によって経営が圧迫され、かえって雇用が失われるおそれもあるわけでございまして、賃金増加による経済波及効果や年金受給額、生活保護受給者への影響などについては一概に言えないのではないかと思います。
 最低賃金につきましては、年率三%程度を目途としまして、名目成長率にも配慮して引き上げ、これによって全国加重平均が千円となることを目指すこととしております。最低賃金の引き上げにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 また、生活保護に至る前の段階にある生活困窮者への相談、就労支援などの包括的な支援、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大などにもしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

○高橋(千)委員 例えば、労働総研の調査では、二兆七千八百億円の経済効果があるという指摘があります。昨年の経済財政諮問会議でも、総理の指示で、最低賃金を二十円、これは桁がちょっと残念ですけれども、上げたらどうか、経済効果があるねという試算をしていますね。
 こういう立場で、懐を暖めて経済再建と財政再建に向かう、やはりこの道をやるべきだということを指摘して、質問を終わります。

 

――資料――

【資料1】消費税5%引上げによる社会保障制度の安定財源確保(厚労省)

【資料2】特例公債等の対象となる社会保障給付費の公費負担の推移(財務省)

【資料3】申告所得に対する税・社会保険料負担率

【資料4】今後の社会保障「改革」の工程表

【資料5】「年金抑制強化 18年度から」(東京新聞2016年2月26日)

【資料6】社会保障制度改革推進法、社会保障プログラム法

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