国会質問

質問日:2015年 1月 30日 第189国会 予算委員会

福島原発事故被災者の住まい確保

住宅確保「生きる土台」
高橋議員、原発避難者の声代弁/復興相 「希望地への入居可」

(写真)パネルを示して質問する高橋千鶴子議員=30日、衆院予算委

(写真)パネルを示して質問する高橋千鶴子議員=30日、衆院予算委

  日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は30日、衆院予算委員会で質問し、福島第1原発事故避難者の住まいについて「生きる土台である住まいの確保は希望がかなえられるように」と求めました。避難者の声をもとにした具体的な提案に、関係閣僚から「制度上可能」と前向きな答弁もありました。

 高橋氏が取り上げたのは、(1)福島県浪江町など帰還困難区域の住民(2)避難解除された川内村、田村市の住民(3)福島県から全都道府県に避難する住民―らの苦境です。
 質問で高橋氏は、福島市や桑折町の仮設住宅で浪江町民から直接聞き取った声を紹介。「仮設に住んでみろ。1人だと4畳半一間だぞ」と訴えた女性は南相馬市内の復興公営住宅を希望したものの、受け付けもされていないといいます。
 原発被災者向けの復興公営住宅は、県の計画で2016年までに4890戸。ところが現在までに完成したのは5%の261戸にすぎません。
 「帰還の見通しが立たない方たちが、希望する公営住宅に入れないことは絶対ないと言っていただきたい」
 高橋氏がこう迫ると、竹下亘復興相は「すべてが第1希望に入居するのは難しい面もあるが、おおむね希望する地域への入居は可能になると考えている」と答えました。
 次に高橋氏が紹介したのは、「まったく次の住まいが決まっていない」という、郡山市内の仮設住宅に避難する川内村民の訴えです。村は避難解除されましたが病院もなく、生活の足すら整わないため、仮設住宅の期間延長が切実な要望です。
 高橋氏は、「見通しを持てるまで期間を延長すべきだ」と要求。県外への避難者が多く入居している「みなし仮設」(民間アパートなどの借り上げ)についても期間延長を求めました。
 山谷えり子防災担当相は、「福島県からの延長協議を受けた際には、被災自治体等の状況を確認し適切に対応したい」と答弁しました。
 高橋氏は「みなし仮設」について、仮設住宅としての入居期間終了後も低家賃で住み続けられるように、希望に応じて「借り上げ公営住宅」とすることを提案。太田昭宏国土交通相は、「制度的に可能だ。地方公共団体が実情に合わせて判断してほしい」と前向きな姿勢を示しました。
 高橋氏は、県外避難者の復興公営住宅への入居が県内に戻った場合に限られる現状を踏まえ、「(みなし仮設の公営住宅化で)県外の方にも、さまざまな可能性が見えてくる」と指摘しました。
(しんぶん赤旗2015年1月31日付より)

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 早速質問させていただきます。
 東京電力福島第一、第二原発で、今月十九、二十日と相次いで死亡事故が起きました。とりわけ、第一原発は、十五日にも、作業事故をなくすための安全総決起大会を開いていたんですけれども、そのさなかに作業員が左手の指を骨折する事故を起こしております。その直後の死亡事故でもあるわけです。第一原発の労災事故は、前年より二倍の六十四件も発生しており、極めて深刻だと言わなければなりません。
 一方、高濃度汚染水については、東電は、年度内の処理完了は断念したと報告しました。収束作業自体が初めての経験であり、作業員は既に三千人規模から七千人もとなっているわけですが、むしろ経験不足の中でトラブルが続くという悪循環に陥っているのではないでしょうか。
 改めて総理に伺います。
 原発事故は到底収束したとは言えません。総理の認識を伺います。

○安倍内閣総理大臣 福島第一原発につきましては、汚染水対策を含め、廃炉、賠償、汚染など、課題は山積をしておりまして、今なお厳しい避難生活を強いられている被災者の方々のことを思うと、収束という言葉を使う状況にはないと考えております。
 今般、死亡事故がございました。死亡事故を含む労働災害が東京電力の原発で連続して発生したことは極めて遺憾でありまして、亡くなられた方の御冥福を心よりお祈りいたします。
 政府としても、再発防止策の徹底を図り、安全確保を大前提としつつ、着実かつ迅速に廃炉・汚染水対策を進めるよう、東京電力を指導していく考えでございます。

○高橋(千)委員 今なお厳しいとお答えになりましたけれども、しかし、収束に対する認識については、被災者の気持ちを考えればという、これは従前の答弁と同じなんです。今の事態を見れば到底言えない、そのことをきちんと認める、そのことがまず出発点だということを重ねて言わなければならないと思うんです。
 しかも、そうであっても、厳しいとおっしゃいました。また、労災のこともお認めになりました。だからこそ、原発の事故の収束に集中すべきなんです。ほかのこと、再稼働など、今、とても言うべきではないし、あってはならない、このことを言いたいと思います。
 事故は収束をしていません。昨年十月の県知事選挙で与党から推され当選した福島県の内堀知事は、福島県の全基廃炉、十基ですね、これを要請しています。改めて、政府としても全基廃炉を決断すべきではありませんか。

○宮沢国務大臣 昨年、内堀知事が当選されまして、すぐに東京に来られて、私もお目にかかりました。そのとき、直接、福島県内の東電の全基廃炉ということを御要望いただきました。
 ただ、第二原発につきましては、これは事業者である東電が廃炉等々についての判断を行うものでありまして、今後、東電が、地元のいろいろな御意見も参考にしつつ、新規制基準への対応等々を考えながら考えられることだと思っております。

○高橋(千)委員 もう一度総理に伺いたいと思うんですが、被災者の気持ちを考えたら収束という言葉は使えないと総理はおっしゃったと思うんです。だからこそ、全基廃炉、それはもう福島の声なんですね。今回の知事選挙でも、皆さんが公約をいたしました。そうした中で、自民党さんも推した中で、こうした声が来ているわけではないですか。それに応えるべきなんです。
 そもそも総理は、二〇一三年の八月十九日、東電に視察をされた中で、福島第一原発五号機、六号機の廃炉を事業者に要請しております。そしてその後、東電は十二月十八日に発表しているわけですね。ですから、政府が要請したことに応えて事業者が廃炉をする、なぜその立場が第二原発に対してはとれないのか。おかしくありませんか。

○安倍内閣総理大臣 福島県から福島第二原発の廃炉を要望する声があることは、我々も承知をしております。
 今委員が御指摘をされました福島第一原発五号機、六号機は、事故を起こした一号機から四号機の近傍にあって、タンクの増設など、そのスペースを活用することで廃炉の加速化に資するものである、こう考えたわけでありまして、このため、事故処理に集中する現場体制を構築する観点から廃炉の要請を行ったところでございまして、事故を起こした発電所から遠く離れた福島第二原発は、これは状況が違うわけでございます。
 福島第二原発につきましては、ただいま宮沢大臣から答弁をさせていただきましたように、今後のエネルギー政策の状況や新規制基準への対応、地元のさまざまな御意見等も総合的に勘案しながら、事業者が判断を行うものであると考えております。

○高橋(千)委員 ですから、要請を行ったと今総理自身がおっしゃったわけです。なので、まず総理がその立場に立てばできるんだということを確認させていただきたいと思います。
 それからもう一つ、事故の収束に集中するために近傍の五、六号機を使っているんだ、廃炉を決定したんだとおっしゃいました。これは確かに、東電のプレスリリース、十二月十八日の中に、非常用電源が利用可能で、冷温停止を達成した、つまり安定している、けれども、事故の収束のために五号機、六号機を廃炉にして使うんだということを説明しているんですね。今総理がおっしゃったこと。同じように、今第二原発だって、作業員がそこに詰めて、また、指導部がそこに詰めて、使っているじゃないですか。そんな、すごく遠い話をしちゃいけませんよ。
 ですから、言っていることは全く答えにはなっていないんだ、可能だということを改めて指摘したいと思います。話を続けたいので、ここは指摘にとどめます。ぜひ声に応えていただきたいと思います。
 間もなく丸四年になります。南相馬から山形県に避難している男性が、今の状況をこのように表現していました。トンネルに入るときは、どんなトンネルでも出口まであと何キロという表示があります、でも、今、自分たちはその表示がないトンネルを走っているようなものだ、こうおっしゃいました。本当に、悔しいですけれども、言い得ていると思います。
 今月十六日、全町民避難の浪江町に行きました。写真は駅前の商店街の様子であります。建物は壊れたままです。信号機は、黄色がずっと点滅している状態です、少し黄色が見えると思いますけれども。つまり、電気は来ているんですが、車が通らないために点滅するという状況になっているんですね。同じ震災でも原発事故でなかったら景色は違っていただろう、そう思わずにはいられませんでした。
 浪江は、沿岸部で津波により壊滅的な被害がありました。避難指示が出たために捜索ができなかった。助けられる命があったはず、そういう思いがあります。また、長引く避難生活で、疲れやストレスから、助かった命も失われている、この現実もあります。
 大震災で亡くなった方はもちろん被災三県だけではありませんが、これはわかりやすく三県の数字をまとめました。
 行方不明者と亡くなった方を合わせますと、被災三県の合計は一万八千五百十人。そして、プラスして、震災関連死、千八百五十一人であります。津波被害があった沿岸部の南相馬、浪江、富岡町、特に多いです。南相馬では、六百三十六人も亡くなって、その上、震災関連死は四百六十七名。浪江町は、死者・行方不明者が百八十二名に対し、関連死は三百四十二名にも上るのです。
 総理、関連死が今なおふえているということを、そしてとりわけ福島では直接死よりも関連死が多い、この現実をどう認識されていらっしゃいますか。

○竹下国務大臣 せっかく命が助かりながら、震災の後、震災に関連してお亡くなりになる方が依然としていらっしゃるということは、本当に、まことに心の痛む出来事であると認識をいたしております。
 復興庁ではこれまでも、関連死につきまして、死者の数、原因の把握等、まずその対策の前提を検討してまいりました。
 その分析結果を見ますと、一つは、避難所、避難所といいましても主としてまだ仮設に行く前の避難所のことが多かったんですが、における生活の肉体あるいは精神的疲労、それから、病院からあるいは特老から避難所、緊急に避難所へ移動途中の肉体的あるいは精神的な疲労といったもの、そして三つ目が、病院の機能停止による初期治療のおくれといったようなことが原因であるということがだんだんにわかってまいりました。
 いまだに仮設住宅等で不便な生活を強いられている方が多いといったようなことを踏まえまして、まず第一には恒久住宅を一日も早くつくって、これは自主再建であろうが災害公営住宅であろうが、恒久住宅をつくってしっかりと移動していただくというのがまず第一でありますが、それに至るまで、被災者の孤立の防止や心身のケアに適切に取り組んでいかなければならない、こう考えておりますし、総理からも、きちっとしたそういった健康・生活支援の総合対策をまとめるようにという御指示もいただき、このほど、五十の対策から成る被災者支援総合対策を策定いたしました。
 その総合対策によりまして、見守りを行う相談員や復興支援員の確保、これにもしっかりと予算配分をいたしておりますし、保健師などといった専門的職種の確保もいたしました。さらに、新たに農業や伝統文化の継承等の活動、こうした生きがい対策といいますか、そういったものもやっておりますし、さまざまなコーディネートもやっております。
 被災者に寄り添った支援に引き続き努めてまいりたい、こう思っております。

○高橋(千)委員 竹下大臣にはきちんと後で具体の質問をいたしますので、どうかここは総理にお答えいただきたいと思うんですね。
 やはり、あの原発事故がなかったらと言い残してみずからの命を絶った人もいた、そういうことをきちんと認めて、だからこそ、今なおふえ続けているということの認識を伺ったのであります。
 総理は、総選挙のスタートを福島県相馬市で切りました。そのときにこんなことをおっしゃいました。我々は政権に復帰をし、福島の復興なくして日本の再生はなしと改めて強調されたそうです。なのに、なぜ原発については一言も触れなかったのですか。県民はそのことに非常に怒りを持っています。県民の声、今の現実と向き合う姿勢があるんでしょうか。総理の言葉で答えてください。

○安倍内閣総理大臣 昨年の総選挙の第一声も、一二年暮れの総選挙のときにも福島から選挙戦をスタートいたしました、また一昨年の夏の参議院選挙のときもそうでしたが、昨年は福島の相馬市の漁港からスタートしたわけでございます。
 駅前ではございませんので、たくさんの方々がというわけではないわけでありますが、それでも、相馬の方、たくさんの方々に、地域の方々に集まっていただいたわけでございますが、皆さんの不安、そしてまた何とかしていきたいという気持ちや思いや希望が伝わってきたところでございます。まさに息遣いを感じることができた、こう思っているところでございますが、そこで、福島の復興なくして日本の再生はない、この思いは不変であるということを伝えたところでございます。
 相馬市には発災直後に支援物資を持って訪問したという縁もあるわけでございますが、総理就任後も、漁港で水産物等を実際に食べさせていただいたところでございます。
 地元の皆様が強く望むのは、漁港は再建が進んでいるわけでございますし、また試験操業等が再開をしているわけでございますが、せっかくとったものが風評被害でなかなか売れない、また値段も思うような値がつかないという状況の中で、風評被害を払拭してもらいたい、こういう思いがあるわけでございまして、我々も、こうした思いに応えていきたい、風評被害を払拭するためにしっかりとやっていきたい。
 そしてまた、なりわいの支援におきましても、物流面で常磐道の開通に対する期待は大変高いものがございますので、こうした期待にもちゃんと応えていく。
 住まいとなりわい、これは復興の基本であろう、そうした思いから、第一声については、こうしたことに重点を置いてお話をさせていただいたところでございます。
 ただ、時間の関係がございますので、長々と、これは選挙の第一声の演説でございますから、全てを説明するというわけにはいきませんから、それは、今御指摘のあった廃炉等々については、これは着実に進めていくということについては選挙公約で明記をしているわけでございますので、やっていくことは当然であります。
 加えまして、今申し上げました常磐道の全面開通等々については、これは新たに決めたことでございますので、特記してお話をさせていただいた、こういうことでございます。

○高橋(千)委員 総理、ちょっと今の答弁、衝撃を受けました。長々とって、それは演説は短い方がいいですけれども、このことは避けて通れないでしょう。福島の皆さんは絶えずそのことが頭にあるわけですよ。相馬市は被災地じゃないんですか。相馬の漁協、皆さんが今一番困っているのは、単なる風評被害じゃないですよ。汚染水を放出するから困っているんじゃないですか。
 まして、常磐道が通りました、それは被災者の皆さんは喜ぶと思いますよ。私は南相馬の方たちに聞いています。直接通れる道路が早く開通してほしい、それを喜んでいます。だけれども、それをこれから埋め尽くすのは、中間貯蔵に運ぶ廃棄物のトラックです。一日二千台通るんですよ。そういう現実をみんな知っているんです。それを避けて、長々とって、その枠に入れちゃいけないんですよ。
 だから、福島のことは脇に置いているんじゃないか、それが県民の怒りの源なんです。そのことにちゃんと応えてほしい、そのことを重ねて指摘したいと思います。
 きょうは具体の話を一歩でも前に進めたいのでお話ししますが、後でもう一度総理にお願いをしたいと思います。
 仮設の暮らしも四年目です。無人の浪江町に行った翌日、福島市内と隣の桑折町の仮設住宅で、浪江からの避難者と懇談をいたしました。ある女性が、本当に仮設に住んでみろ、一人だと四畳半一間で、これで四年間、そう訴えた方がいました。それでも、この方たちは、公営住宅に入れるか、まだわからないんです。実は南相馬に希望したそうです。だけれども、受け付けがされていないんですね。
 復興公営住宅は、自分の町ではないところにお願いをするという大変さがありますので、これは市町村も県も本当に苦労されています。二次、三次と拡充してきたことも承知をしております。
 その上で、伺います。
 竹下大臣、原発被災者向け復興公営住宅は、福島県の計画で、二〇一六年度まで四千八百九十戸です。うち入居に至ったのはどれくらいでしょうか。その上で、帰還の見通しが立たない方たちが希望する公営住宅に入れない、そんなことは絶対ないと言っていただけますか。

○竹下国務大臣 原発の避難者向けの復興公営住宅でございますが、昨年九月の福島市飯野地区を皮切りに、現在、二百六十一戸が完成をし、順次入居が始まっているところでございます。ただ、残念ながら、先ほどお話しになりました南相馬はまだ完成をいたしておりません。
 この復興住宅の整備計画の策定に当たりましては、福島県や地元市町村と共同で住民意向調査を実施いたしまして、入居の希望先や入居をする家族構成等々、避難者の希望を丁寧に把握した上で、県及び地方自治体の合意のもとに整備を今進めているところでございます。
 できるだけ多くの皆さん方に希望をされるところに入居していただくことが一番大事であるとは思いますが、復興公営住宅の入居に当たりましては、公平性の観点から、全て公募、抽せんにより入居者を確定いたしております。これからもこの方法をとらざるを得ないのではないか、こう思っております。
 住宅の立地場所、入居の時期、そしてそのエリアに対する希望者が多数であるかどうかといったような関係もございまして、全ての避難者が第一希望の住宅へ入居することは難しい面も正直言ってございますが、意向調査のニーズをもとに整備を進めておりますので、おおむね希望する地域への入居は可能になるものと考えております。
 今後とも、安心して暮らしていただけるように、地元の意向に沿った整備を進めていこうと考えております。

○高橋(千)委員 おおむねということで、第一とはいかないという、さまざまな事情があるのは承知しています。その上で、ぜひとお願いをしていますので、よろしくお願いしたいと思います。
 一方で、先週は、郡山市内の仮設住宅に川内村から避難されている方たちと懇談をしました。こちらの方たちは、全く次の住まいが決まっておりません。なぜか。それは、この地図を見ていただければおわかりですけれども、村はもう避難指示が解除されているからです。
 最初は、この点線、半径二十キロ、三十キロで一律に線を引かれて避難されましたよね。その方たちも、昨年、田村市の一部、川内村の一部残っていたところも解除となりました。そうするともう、帰還していようがいまいが、一年で賠償も打ち切られました。しかし、そういう中で、高齢者でもあり、病院もない、通う足もないから村には戻れない、そう言っている方たちなんです。
 その方たちが切実に言われたのは、仮設住宅の入居期間を延長してほしい。もちろん、それは、さっき言ったように、仮設に満足しているわけじゃないんです。でも、今行くところがないという人たちが見通しを持てるまでに、まずそれをつながなきゃいけませんから、延長していただきたい。
 それから、県外に行っている方、例えば米沢だけでも一千人を超す方たちがいらっしゃいます。その方たちは大概民間のところに、みなし仮設という形で入っています。そういう方たちも同じように延長していただきたいと強く要望しています。
 これに答えていただけますか。今度は山谷大臣。

○山谷国務大臣 災害救助法に基づく応急仮設住宅の提供期間は原則二年でございますけれども、東日本大震災で設置したものについては、特定非常災害特別措置法に基づき、一年を超えない期間ごとに延長を行うことが可能であります。
 現在、福島県内においては、被災者がいない五町村を除き、平成二十八年三月までの延長を行っているところであります。
 さらなる期間延長については、今後、福島県において、災害公営住宅等の恒久的な住宅の整備状況等、被災自治体における復興状況を総合的に勘案しながら判断していくものと承知しておりますけれども、国としては、福島県からの延長協議を受けた際には、被災自治体の状況等をしっかりと確認し、適切に対応してまいりたいと思います。状況を丁寧に確認しながら、被災者の心、暮らしに寄り添いながら考えていきたいと思います。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 一年、その先の話はなかなか言いづらいというのがあったかと思いますが、県と協議をして、状況を踏まえてとおっしゃっていただきましたので、ここは本当に、まさかつなぐところがなくなるということはないと信じておりますが、よろしくお願いをしたい、このように思います。
 田村市も川内村も、私は、帰還された方、また帰れない方、両方と会っております。共通しているのは、どちらも、同じ町で賠償に差がある、そのことに非常につらい思いをされています。
 また、帰った人も、やむなく帰ったという事情もあります。つまり、最初から仮設に入っていなかったとか、そういう事情もあって帰ったんだけれども、やはり病院がなくて困っている、そういう方。解除が早かったんじゃないかということもありました。また、田村市ですが、いち早く帰って営農を始めたけれども、後に続く人がいない、しかも、最初だからこそ何の支援もない、そう訴えられたこともありました。
 これは、本当に何か、帰る帰らない、指示、自主避難、そんなことがいろいろありますけれども、しかし共通しているものがあるなということを強く思ったんですね。それは、引き裂かれたのは一つの同じ家族ということです。住民同士が対立しているように見えるときもあります。
 でも、それも、上から線引きしたのも、それを今度は解除して、やむなく避難していた人が今度はまるで勝手に避難しているかのように自主避難者にされてしまった、それも政府の責任ではないか。だって、避難指示されていて避難していたけれども、解除したんだ、だからあなたは自主避難、そういう現状が生まれているんです。だからこそ、生きる土台である住まいの確保については希望がかなえられるようにしていただきたいと思います。
 具体の提案をします。本当にこれは強い要望です。津波被災地からも出ています。四年たったんです。現実に帰ることができないけれども、とりあえずどこかということで借りたアパートが、もう四年たつと、小学生が中学生になったり、進学したり、就職したり、介護が必要になったり、さまざまな事情があります。住みかえをぜひ認めてください。

○竹下国務大臣 全部なかなか認めるわけにはいかない。例えば、今、避難していらっしゃる方で、東京へ今から住みかえたいんだ、こういう方の希望も聞けと言われても、これはなかなか聞くわけにいかない。
 むしろ、今は県外に避難しているけれども福島県に帰りたい、そのために、みなし仮設の移動を認めてくれと言われるようなケースは、最大限検討をさせていただき、できる限り対応させていただきたいというふうに考え、特例的に住みかえを可能にしよう、こう思っていることでありますが、仮設住宅からの転居先というのは、原則的というか基本的に恒久住宅というのが災害復旧の原則でございます。仮設住宅から仮設住宅、あるいは、それがみなしであろうが仮設であろうが、それはなかなか難しい。
 しかし、一人一人の事情に応じて、例えば、仮設住宅で隣にあきが出たということで、勉強部屋が欲しいというお子さんがいる場合に特別にというようなケースはないわけではありませんが、これはもう本当に一人一人個別に対応させていただいておることでございまして、できる限りの配慮をしてはまいりますが、住みかえを全て認めるというわけにはなかなかいかないということも御理解をいただきたいと思います。

○高橋(千)委員 今、できる限りとおっしゃいましたので、ぜひ地元の事情をよく相談していただいて、何でもかんでもなんて言っているわけじゃないんです。だけれども、これが大きな鍵になるということで提案をしています。
 その上で、一つ提案ですけれども、国土交通大臣に伺いますけれども、みなし仮設住宅が今普通にあるわけですから、当然、みなし復興公営住宅という考え方もあるはずだ。阪神・淡路の大震災を踏まえて、借り上げ復興公営住宅という仕組みがございます。ただ、一棟丸ごとという形ではなくて、民間のアパートに少し、何人かの単位で入っている方たちをみなし借り上げ復興公営住宅扱いにしていくことで、結局、公営住宅並みに家賃を低減化させられる。もともと制度があるわけですから、これは可能ですよね。

○太田国務大臣 民間賃貸住宅等を地方公共団体が借り上げる、被災者に災害公営住宅として提供すること、これは制度的に可能です。例えば、現在入居しているみなし仮設住宅について、入居期間の終了後に地方公共団体が再び借り上げて、災害公営住宅として提供することは可能です。
 私も、例えばきのう、先ほど出ました相馬の市長さんとお話を、この件もありまして聞きましたら、四百十戸の災害公営住宅、これを三月までに全部でき上がって、鍵を渡す。第一回目のときに、私、鍵を渡しに行きましたが、そこまで来ている。戸建てのところに住みたいという人がやはり多いという話は聞いておりますが、制度的に、今お話のありましたみなし仮設住宅を、ということについても、これは可能であろうということから、地方公共団体がそれぞれ自分の実情に合わせて判断をしていただければ、このように思います。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 今、可能であるというお答えをいただきました。このことで、県外の方たちもさまざまな可能性が見えてくるのではないか、このように思って、もう一つ質問する予定でしたが、時間の関係で要望にとどめたいと思うんですね。さまざま関係省庁と連携をとり合って、ぜひ竹下大臣、これがうまくいくように、住まいの確保が確実にできるように、地域の皆さんと相談をしてやっていただきたい、このように思います。
 あわせて、今紹介をした阪神・淡路大震災の借り上げ復興公営住宅、先日、山谷大臣にも申し入れをさせていただきましたが、二十年たって、もう期限が切れたから退去ということが起きていて、非常につらい思いをされておりますから、そんなことは、今さらそんなひどい仕打ちはしないということで、ぜひこの点でも御努力をいただきたい。重ねてこれは要望にしたいと思います。
 それで、最後の質問にしたいと思うんですけれども、これは双葉町、大熊町に建設予定の除染土壌などを処理する中間貯蔵施設の地図であります。施設といいながら、極めて広大な範囲であるということがわかるんですね。第一原発、真ん中のところ、ほとんど白いところがそうなんですけれども、第一原発を取り囲むおよそ四キロ四方、ですから十六平方キロメートルの広大な土地であります。処理予定量は二千二百万立方、ですから、先ほど常磐道の話をしましたけれども、十トントラックで、単純に割れば、一日二十四時間、二千台かけて三年間かかる、そういう計算であります。
 ただ、実際には、この敷地の中の方たち、まだ地権者と同意が得られておりませんので、まだ始まっておりません。ですから、本当に仮置き場をちょっと借りて最初の土砂を運ぶのがことしの三月まで、本格搬入は来年の三月ころと言っているわけですね。来年の三月ころから初めての本格搬入が始まるという予定なんです。そうすると、それは来年の三月の集中復興期間がまさに終わる期間と一緒なんです。つまり、これから始まるんです。始まりなんです。そのことはもう本当に重々御存じだと思います。この認識はあるでしょうか。
 総理にもう一度伺います。五年以降も引き続き、しかも集中して取り組むことを、総理、ぜひお約束ください。

○安倍内閣総理大臣 これまでも、安倍内閣としては、住宅再建や心のケアなど、福島の再生では国が前面に立って進めてまいりました。これからも復興に全力で取り組んでまいります。
 しかし、原子力災害による避難地域においては、避難指示の解除が一部の地域では進んでいるものの、まだ復旧が始まったばかりの段階であるのも事実であります。
 平成二十六年度補正予算及び平成二十七年度予算においても、復興の加速化を大きな柱の一つと位置づけまして、重点化をしています。
 今回の補正予算では、除染の推進に必要不可欠な中間貯蔵施設の建設による影響の緩和や福島県全域の復興等に取り組めるよう、総額二千五百億円の交付金を計上したところでございます。
 また、今国会において、福島復興再生特別措置法の改正案を提出し、福島再生加速化交付金の支援メニュー拡充などを行う考えであります。
 住民の帰還促進と地域の再生を加速させていく考えでありまして、平成二十八年度以降についても、福島そして東北の一日も早い再生に向けて、しっかりと取り組んでいく考えであります。

○高橋(千)委員 よろしくお願いします。

 

――資料――
【資料1】浪江町駅前商店街の写真

【資料2】東日本大震災被災3県の死者・行方不明者数と震災関連死の死者数

【資料3】避難指示区域の概念図と各区域の人口及び世帯数

【資料4】中間貯蔵施設の配置図

――YouTube動画――

住宅確保「生きる土台」 避難者の声代弁

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