国会質問

質問日:2014年 5月 9日 第186国会 厚生労働委員会

医療・介護総合確保法案

専門サービス切り捨て / 医療・介護総合法案 高橋議員が批判

 日本共産党の高橋ちづ子議員は9日の衆院厚生労働委員会で、医療・介護総合法案によって「要支援者が希望する専門的サービスを受けられなくなる」と批判しました。
 総合法案は要支援者への訪問介護と通所介護を介護保険サービスから外して市町村の事業に移し、ボランティアなどを活用して安上がりにすることをねらうもの。「専門的なサービスが必要な人は引き続き受けられる」との厚労省側の弁解に対し、高橋氏は「利用者が希望すればかなうのか」と追及しました。
 原勝則老健局長は「利用者の同意をえる」としつつも「市町村のケアマネジメントでふさわしいサービス利用につなげる」と答えました。田村憲久厚労相は専門的サービスが必要な例として「(生活に支障がある度合いを示す)日常生活自立度がII以上」をあげ「要支援の中で7~8%だ」と発言。専門的サービスを受けられるのはごく少数であることを事実上認めました。
 高橋氏は「利用者がサービスを決められるわけではないということだ」と指摘。ヘルパーの生活援助は利用者の変化に気づき重症化を防ぐなどの専門的役割を果たしており「単なる家事代行ではない」と述べ、サービスしめだしを批判しました。
 さらに高橋氏が「既存の事業所の中にプロと無資格者、ボランティアを混在させていくのか」とただしたのに対し、原氏は「専門職とそうでない方が混在することは可能」と認めました。高橋氏は「サービスの単価が下がって既存の事業所が淘汰(とうた)され、支え手がいなくなる。専門的なサービスは介護保険でちゃんとみるべきだ」と強調しました。
(しんぶん赤旗 2014年5月10日付より)

 

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 冒頭、朝の理事会で、来週十四日の総理入りと採決の提起がされました。このことに強く抗議をしたいと思います。
 十九本の法案と言われているんですが、私はまだ二本の一部くらいしかやれていません。朝からの議論を聞いていても、続きを聞きたい、自分自身も質問したい、こういう思いばかりであります。とてもじゃないが、採決などという環境ではないということを強く抗議したいと思います。
 また、今の井坂委員の事故調についての質疑も非常に重要な提起でございまして、私、最初の質問のときに委員長に要望しましたけれども、まだ理事会で協議がされておりません。
 委員長に改めて伺いたいと思いますが、事故調の問題は、切り分けて集中的に審議をして、採決も分ける、こういうふうに努力をするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○後藤委員長 理事会で検討いたします。

○高橋(千)委員 重ねてお願いをしたいと思います。
 本当は、事故調だけじゃなく、保助看法とか、それぞれ私はやるべきだと思っています。でも、少なくともこの問題は、本当に議論する時間がない、ない中で決まっちゃったということはやはりやるべきではないと重ねて指摘をしたいと思います。
 きょうは、前回の、連休前なのでちょっと時間がありますけれども、続きをやりたいと思います。
 まず、資料の一番後ろのところに、現行の介護給付と介護予防給付、それから地域支援事業の中身、それから財源構成がどうなっているかということの図と、見直し後どうなるのかという図が描いてあります。財源構成がここに整理をされているので、この後も使えるかなと思っています。下の方のは、二号保険料が入っていないということが大きな違いなのかなと思うんですけれども、今までは二次予防、一次予防と呼ばれていたものが、新しい介護予防・日常生活支援総合事業にまとめられ、かつ、訪問介護と通所介護が保険給付から保険外の事業に移行されました。
 ここの部分のイメージ図が一枚目の資料であります。
 それで、ここには、要支援者と、要支援でもない介護予防・生活支援サービス事業対象者というものがあります。さらに、でもない一般高齢者という三つのカテゴリーがあるわけですけれども、どこにも介護認定というものが書いてありません。要支援者は介護認定を受けなくてもいいんでしょうか。

○原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。
 資料が少し不十分で、ちょっと誤解を与えている点があれば大変申しわけないと思いますが、総合事業のうち、訪問型サービスや通所型サービスは、要支援者や、チェックリストにより必要性が認められる介護予防・生活支援サービス事業対象者が利用できるものであります。
 したがいまして、当然、要支援者は、要支援認定を受けて初めて要支援者となるわけでございますので、ちょっと図に書いていないことについてはおわびを申し上げたいと思います。
 また、チェックリストで日常生活サービス事業を受けている方でも、いつも申し上げておりますけれども、希望があれば要支援認定申請は可能であるということでございます。

○高橋(千)委員 はっきりおっしゃっていただいたので、よかったと思います。
 前回、私はこういう質問をしたわけじゃないんですよね。大臣がいつも、専門的なサービスが必要な人は受けられると言うから、では、どういう人が受けられるんですか、どう分けるんですかと聞いたのに、いきなり、希望すれば認定が受けられるんですという、私、一言も聞いていないのにと思った。そこに非常にみそがあるのかなと思って、要するに、認定を受けなくてもいいようにする、あるいは受けない世界に誘導していくという心が隠されているのかなということをやはり言わなければならないわけですね。これは、続きを後でやりますけれども。
 そこで、次は、前回問題となった、専門的なサービスが必要な人は引き続き受けられるという問題について、その専門的なサービスとは何か、簡潔におっしゃってください。これまでの答弁を整理すると、既存の介護事業所、いわゆるプロが行うサービスのことをいうのか。一言で。

○原(勝)政府参考人 私どもとしては、プロとかプロでないとかという言い方は使っておりませんけれども、私どもが考えます専門的なサービス、あるいは資料に書いてあります専門的なサービスという意味は、既存の指定介護事業所におきまして、運営基準に基づいて、国家資格である介護福祉士や初任者研修を受けた訪問介護員等が提供するサービスというふうに理解をしております。

○高橋(千)委員 そうなんです。実は、この資料に専門的なサービスさえも書いていないということなんですよね。おっしゃったけれども、ここに書いていないんですよね。そういうこと自体が、書いていないことを何度も何度も答弁しているわけです。既存の事業所が提供するものである、ただし、プロとは言っていないということを確認いたしました。
 では、それを受けられるのは誰なのかということです。そこは大きく書いているんですね。市町村、地域包括支援センターがケアマネジメントをすると言っています。
 では、本人が、プロのヘルパーさんにお願いしたい、これまで受けていた事業所へお願いしたい、そう希望した場合、かなえられますか。

○原(勝)政府参考人 お答えを申し上げます。
 事業移行後も、これまでと同様、地域包括支援センター等がケアマネジメントを実施する仕組みとしておりまして、利用者の意向や心身の状態像、置かれている環境等を踏まえまして、専門的なサービスを必要とする人には専門的なサービスの提供につなげていくということでございます。
 一方、今議論になっていますのは、要支援者あるいはそこに至らない二次予防者等々でございますけれども、これらの方々のほとんどは、排せつや食事摂取等の身の回りの動作、いわゆるADLは自立しているわけでございますけれども、買い物などの生活行為、IADLの一部を行いにくくなっている方々であり、身体介護というよりも、生活支援サービスや、あるいはサロン等の社会参加の場の提供等が求められているという方が多いのではないかと考えております。
 それで、市町村の地域包括センターのケアマネジメントを行う専門職、こういう方々が専門的視点からサービスの検討や利用者への説明を行い、その上で、利用者の同意を得た上でサービス利用につなげていくということでございますので、サービスの利用としてはそういうふうになろうかと考えております。

○高橋(千)委員 いろいろおっしゃいましたけれども、結局、本人の意向がかなえられるという意味ではないのだ、希望する人が受けられるという意味とはイコールではないということですね。

○原(勝)政府参考人 軽度者の方については、先ほど言いましたような要介護者とはちょっと状態が違っている、ADLは大丈夫だけれどもIADLが少し足りないとかいったような状況でございますので、市町村のケアマネジメント、専門職が専門的な視点からサービスの検討を行い、利用者へも十分説明をして、その上で、利用者の同意を得た上でその方にふさわしいサービス利用につなげていきたいということでございます。

○高橋(千)委員 その方にふさわしいサービスを決めるのは本人ではないということだと思うんですね。本人が、本当に既存の事業所にお世話になって、それ自体が、皆さんはそういう身の回りの世話なら誰でもできるだろうと言っているかもしれないけれども、それが大事なことなんだと言っている、あるいはこれまでお世話をしてきた人が言っているということを、そうではないんだと言っている。そういう中身だと思うんですね。
 一つの答弁に対して三つも四つも反論したいものですから時間がだんだんなくなってくるわけですが、順々にいきますけれども、介護予防・生活支援サービス事業対象者について、チェックリストで判断するとこの表にもあるんですよね。それは何ですかと聞いたら、このまま使うかどうかは検討するということですけれども、資料の二枚目にあるチェックリスト、これは、現在、二次予防の対象者、要介護ではない第一号被保険者と非該当者を対象として自己申告でやっているものですよね。これからは、自分が書くんじゃなくて、市町村が対面でこのチェックリストをチェックして判断をすることになると聞いております。
 そこで、そのチェックリストをやる目的は、専門的なサービスが必要な人を見分けるためか、それとも必要じゃない人を除外するためか。どっちですか。

○原(勝)政府参考人 今後は、要支援認定はやはりいろいろ時間がかかりますので、このチェックリストというものを活用しまして、その方の状態像というものをまず簡易に把握したいということでございます。
 ただ、議員もおっしゃいましたように、現在は、その方に郵送等をして御本人に書いてもらうというようなやり方でございますけれども、今後は、市町村や地域包括支援センターがチェックリストを対面で用いるという対面式、よく御本人のお話も聞きながら、その方の状態像を把握したいというふうに考えております。
 その上で、このチェックリストが、専門的なサービスが必要な人を見分けるためなのか、それとも必要でない人を除外するためかというような御趣旨だと思いますけれども、これはあくまでも、チェックリストは、要支援認定とともに、その方にふさわしいサービスを判断するために使うものであるというふうに考えております。
 したがいまして、チェックリストでやってみて、やはりこの方はかなり重いので要介護認定をした方がいいという場合には、当然、要介護認定申請の方に誘導していくという場合もあろうかと考えております。

○高橋(千)委員 最初におっしゃいました、介護認定が時間がかかるので簡易にできる方法と。だから、最初からそこにしか結びつかない人がいるということをおっしゃっているんだと思うんですね。
 そうすると、もともと要支援の人と、新規にサービスを受けたい人の扱いが違うということですよね。どういうふうに違うのか。

○原(勝)政府参考人 おっしゃっている意味がわかりませんが、もちろん、御本人が最初から要介護認定申請をぜひ受けたいと言って申し出られれば、それは当然、その方の御意向というのを尊重して申請をしていただく。
 ただ、今後、市町村の窓口で、御本人のいろいろな、申請のときにも御相談があるわけでございますから、その御相談を聞く中で、この方はむしろ生活支援サービスみたいなものをまず提供してやっていった方が迅速なサービス提供につながるんじゃないか、あるいは、状態像にも合っているんじゃないかというような判断を市町村の窓口が、担当者がすれば、そういうものもございますよということを御案内するということかと思います。

○高橋(千)委員 質問の趣旨がわからないとおっしゃいましたけれども、わかってそういうふうに答弁しているんだと思うんです。何度でもやりとりしているでしょうが。いろいろな団体からも聞かれているでしょう。ヒアリングの中で皆さんが答えていることなんですよ。
 つまり、今まで要支援で認定を受けてサービスを受けている人は、大概同じサービスを受けたいと思いますよね。だから、とりあえずは経過的にやるけれども、新しい人は、それはわからないわけですよ。今のチェックリストを受けて認定を受けたと思っているかもしれないじゃないですか。そういうことを狙っているんだと。
 だから、最初の人にちゃんと、サービスというものは違うんだよ、認定というのがあるんだよ、そういうことまで言って、やらなきゃだめじゃないですか。あるいは、チェックリストをやるけれども、認定というものもちゃんとやるんですよ、そういうふうに言わなければだめなんですよ。
 そういうことも含めて、大臣に通告をしておりますけれども、要支援の中でも、通所とか訪問介護しか使わない人は認定でなくてもよい、そういうことさえも厚労省の官僚は言っているわけなんですよね。結局これは、いろいろ言っても、水際作戦になりませんかということです。大臣、お願いします。

○赤石大臣政務官 高橋委員にお答えいたします。
 委員御指摘の、事業の見直しの後も予防給付に残される訪問看護等のサービスを受けないようなケースは、認定を受けない場合でも、基本的な、先ほど説明がありましたチェックリストを活用してサービスできるようにしていきたいと考えております。
 一方、現行制度と同様、高齢者が希望すれば認定を申請できる仕組みであり、また、事業により提供されるサービスを受け始めた後に改めて認定の申請をすることも可能であります。
 また、今回の見直しでは、要支援者など軽度の高齢者については、多様な生活上の困り事に関しては、自分の力を最大限生かしていただきながら支援を受けられるよう、先ほどのチェックリストを活用したサービス利用の流れもつくりつつ、支援につなげていきたいと考えております。
 あわせて、高齢者が主体的に参加する体操教室などの介護予防につながる取り組みの強化を通じて、健康を維持し続ける高齢者や、生活機能が改善して要支援から自立する高齢者をふやすなど、認定に至らない高齢者の増加を実現していきたい、このように考えております。

○高橋(千)委員 受けない場合と政務官おっしゃいましたけれども、今行われているチェックリストのところでも説明しているんですね。つまり、認定を受けたけれども非該当だった人に、チェックリストによって一定のサービスが受けられるじゃないか、あるいは、何でもないけれども、チェックリストによってサービスが受けられる、二次予防が受けられる、そういう仕組みで要するに救っていくというんですか、漏れた人を救っていくというのならいいんだけれども、今やろうとしているのは逆なんですよね。
 行かないように先にやっちゃうということがあってはならないということを重ねて指摘し、多分、今質問すればそうではないと言うでしょうから、今私が何度も言っているのはそういう意味なんだということを確認したいと思うんです。
 それで、局長にもう一問聞きますけれども、これは違うとおっしゃってくださればいいんですよ。違うとおっしゃってくださればいいです。
 さっきの基本チェックリスト、二十五項目ありますけれども、二十一から二十五の五項目のうち、二十一番からという意味ですよ、つまり、毎日の生活に充実感がないとか、これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなったとか、みんなそう思うんですけれども、そういうことのうち二つ以上つけた人については、うつとか閉じこもりとか認知機能の低下に考慮するべきであるというふうにマニュアルには書いてあるわけですね。
 現行の二次予防において、これらの人は、訪問型介護予防事業として、保健師などが居宅を訪問し、必要な相談や指導を行うとされています。すごく大事なことなんですね。だけれども、まさか、専門的なサービスを受ける人をこういう人たちに限定するという意味ではないですよね。違うと言ってくださればよろしいです。

○原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。
 今、議員が配付されていますのは、基本チェックリスト、現在の総合事業の二次予防対象者に対して使っている基本チェックリストでございます。
 現在の総合事業では、何というんでしょうか、介護給付の対象になっているような、要介護者の対象になっているような訪問介護だとか通所介護、こういったものよりもう少し簡易な通所型サービスあるいは訪問型サービスというものを総合事業で展開しておりますので、そのための選別の基準として使っているわけでございます。
 基本的には、そういう、今これを使っている対象者については、このチェックリストの基準というものが基本になってくるだろうと思いますけれども、さらに私どもとしては、そこにも至らないような、例えば住民主体の体操教室だとかサロンだとか、いろいろなことを考えておりますので、そういう人たちについては、では、どういうふうなところで対象にしていくのか、これから、基準といいますか、そういったものについては検討していきたいと考えております。

○高橋(千)委員 何で聞いたことに答えないんですか。
 私、何でこれを質問したかというと、きのうやりとりしたときにそういう説明があったからなんですよ、認知症の対策とか。そういう人たちしか、今言ったような人たちしか専門的なサービスが受けられないという意味ですかと。違いますと言ってくださいと言っているんです。

○原(勝)政府参考人 具体的なことはこれからよく検討しなきゃいけませんが、このチェックリストは、現在の介護予防・日常生活総合事業の二次予防対象者に対して提供している訪問型サービス並びに通所型サービス、こういったようなサービスに対する適否を判断するためのチェックリストでございますので、そこのところについては、基本的には同様の考え方を維持したいと思っております。
 ただ、これからサービスの基準も広がってまいりますので、その辺については、これからもう少し具体的な基準というものは考えていきたいと考えております。

○高橋(千)委員 聞いていることと全然かみ合っていないんですね。
 専門的なサービスとは、既存の事業所がやるサービスだという答弁がありました。誰が受けられるのかというのは、ケアマネジメントでやると。その専門的なサービスの中身というのは何かというのを私は今聞いているんです。チェックリストで言われているような閉じこもりとかうつとか認知症に対する専門的な支援、それだけと言っているんじゃないですよねという単純な質問です。

○原(勝)政府参考人 きのうどういう説明をしたのかあれでございますけれども、きのう担当者が説明を申し上げていましたのは、この基本チェックリストに基づきまして、市町村や地域包括支援センターにおきまして、ケアマネジメントをしっかり行った上で判断をするということを申し上げたということでございます。(高橋(千)委員「中身を聞いている。サービスの中身」と呼ぶ)
 ですから、ケアマネジメントの結果、議員がおっしゃっておられる専門的サービスですか、現在行われているような専門的サービスがふさわしい方には当然そのサービスになりますし、もう少し簡易なもののサービスがふさわしいということであればそちらにつながるということでございまして、あくまでも、地域包括支援センター等のケアマネジメントに基づいて、このチェックリストに基づいて判断をさせていただきたいということを申し上げているわけでございます。

○高橋(千)委員 今のも全く答えになっていなくて、困っちゃうんですよね。中身を聞いているわけですが。
 それで、大臣に通告してあります生活援助について。
 これは、さっき私、中身、中身と言っているんですけれども、三枚目の資料には、例えば訪問介護でいうと、「既存の訪問介護事業所による身体介護・生活援助の訪問介護」は、横に行って、「専門的なサービスを必要とする人には専門的サービスの提供」と書いているわけですよね。だから、そうですと言ってくれればいいんですよ。
 そこで、生活援助は単なる家事代行ではないと私は思っています。その意義と、専門的なサービスであるということを確認させてください、大臣。

○田村国務大臣 今委員がおっしゃられた現在の予防給付の訪問介護は、生活援助、身体介護、これについては介護福祉士等が、訪問介護員が行うということでございますから、言うなれば専門性のある方が行っておるということであります。
 今般の新しい地域支援事業の中においては、今ほど来話がございました、必要な方に関しては、当然のごとく専門性のある方がこの生活支援の中においても対応するわけでございますので、今委員がおっしゃられた生活援助に関しましても専門的なことはやられるということになると思います。ただし、その状態像を見て、そうではないという方に関しては、そうではない方々が対応することもあり得るということであります。

○高橋(千)委員 そうではない方がということをおっしゃったと思います。
 改めて、私は本当に何回もこの問題は議論をしてきた、何年も前から議論してきたんですけれども、やはりヘルパーさんの役割とか生活援助の役割というのを、余りにも単なる家事代行だという扱いが大き過ぎる、そういう認識が多いんだと思うんですね。そういうことがこれまでも随分議論されてきたわけです。
 例えば、ヘルパーさんが異変に気がついて、必要な援助を加えることによって急激な悪化を食いとめた例というのは本当に少なくないわけですね。独居の人で認知症が出てきて、まともに食べていないよね、やせてきたよね、あるいは薬を飲んでいないよね、そういうのを見て、介護認定を改めて受けさせて区分変更させるとか、そういう重症化を防ぐ役割がございます。
 また、午前の部で長妻委員が、大臣も資格を取ったという認知症サポーターの教科書の紹介をしておりましたよね。あれは本当に大事なことだと思うんですね。
 つまり、認知症の方が、お姉さんに申しわけないとか、自分は何もできないことを本当に情けなく思うとおっしゃっている。ポイントは、それは外人は読めないでしょうという話じゃないんですよ。ポイントは、あそこに書いてありましたよね。認知症の人だって、自覚していないというのは誤りだと書いていたじゃないですか。認知症の人だってちゃんと自分を持っている、そこを学びなさいということを多分教科書で学んだと思うんですよ。そういうことをちゃんと見届ける、気づくということがヘルパーさんの役割なんだと。
 だから、ヘルパーさんにお世話になっている方の娘さんは、京都から二時間半かけて月三回通っているんだけれども、自分がもしずっといれば、台所に立たないでと言っちゃうとか、逆にずっといるといらいらしちゃう、だけれども、ヘルパーさんはちゃんと一緒に仕事をして、お母さんの自尊心、誇りを本当に尊重している、そこに驚いたということをおっしゃっている。その特別な役割をやはりちゃんと認めなければならないと思うんです。
 時間がないので、次に大臣に用意していた質問を先に言いますけれども、生活援助を、今後、もう介護の世界から、給付の世界から出してしまう、総合事業に入れてしまうなんということは考えていないですよね。

○田村国務大臣 要介護の話でございますか。(高橋(千)委員「それも含め、生活援助を」と呼ぶ)
 要支援の中においては、財源構成は同じでございますけれども、今般、介護保険の給付からは外したということでございますが、介護保険の中においての要介護者に対する生活援助に関しては、これは介護給付から外すということを考えておるわけではないわけであります。
 今委員言われたけれども、必要な方にはしっかりと専門的な知識のある方が生活援助の中で対応を、ヘルパーさんとしての対応をいただくわけでありまして、これは、要支援者の方々は、先ほども申し上げましたけれども、二次予防事業対象者の方々と重なり合う方々もたくさんおられて、今も総合事業の中でそういう方々は生活支援を受けておるわけであります。それは、専門職じゃない方々にも受けておられるわけでありまして、要支援の中でも日常生活自立度が二の方というのは、そうはいないわけであります。パーセンテージを見られたことがあると思いますけれども、七、八%という状況でございます。
 ですからこそ、必要な方にはそのような専門職の方々が対応いただきますけれども、そうでない方々には、多様なサービスの中において、ヘルパーさんも、有償ボランティアも含めて、いろいろな対応があるということでございます。

○高橋(千)委員 前の宮島老健局長があちこちで書いたりしゃべったりしているのを見ても、地域支援事業ではもう介護給付の生活援助を代替することができるとか、生活援助は定額化にするか地域支援事業に移せばいい、こういうことを言っているんですね。
 だから、私は、何回も言うように、その意味が全然違うでしょう、単なる家事代行ではないんだということをきちんと言わなければならないと思うんですね。
 それで、切り分けることもあるんだとおっしゃいました。二つまとめて局長に聞きますけれども、既存の介護事業所の中に、プロと無資格者とボランティアも登録して、一つの事業所がですよ、市町村から委託を受ける、こういうこともありなのか、また、そうなった場合に、プロの報酬が低きに引きずられることはないのか、プロと無資格者の対価について何らかの基準を示すつもりなのか、伺いたいと思います。

○原(勝)政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の見直しによりまして、事業所も多様なサービス展開が可能となると考えております。例えば、訪問型サービスの場合、既存の介護事業所におけるホームヘルパーによる訪問介護のほかに、総合事業のサービスメニューに資格を持たない方による支援を位置づけ、同じ事業所に委託等をするということも考えられると思います。
 それから、もう一点は報酬の問題でございますけれども、これについては、多様な高齢者のニーズに対応した多様なサービスが展開される中で、その内容等に応じた単価設定を市町村が行うこととなります。
 ケアマネジメントを通じて必要な専門的サービスを提供することとなりますが、その場合、専門的なサービスにふさわしい単価、すなわち、それは専門職が雇えるような単価という意味でございますけれども、そういう場合は、そういう単価を設定することが適当であると考えております。
 国といたしましては、ガイドラインを定めることを通じまして、サービス内容に応じた適切な単価を市町村が設定すること等を支援してまいりたいと考えております。

○高橋(千)委員 今聞いていることは、同じ事業所がプロと無資格者とボランティアを抱えるわけですよ。ふさわしい単価とおっしゃいました。これは、ある程度目安を考えているんでしょう、一対三とか。そういうことでしょう。はっきり答えてください。

○原(勝)政府参考人 多様な主体による多様なサービスでございますので、これは市町村によっていろいろなことが考えられると思います。
 ですから、具体的に人員配置基準を我々が何対何とかということではなくて、その事業所の中に専門職の方とそうでない方がいて、例えば、専門的なサービスと生活支援サービスのようなものを複数その事業者が提供することは可能であるとさっき申し上げましたけれども、そういうふうに混在する場合におきましては、支援を担う者等が受けている研修の程度や経験年数等に応じまして、また、雇用されている者か、あるいはボランティアを活用しているのかなどに応じまして、その担うサービスの内容も異なってくると考えられます。このような場合も、市町村がそのサービスの内容に応じて単価を適切に決めることを想定しているわけでございます。

○高橋(千)委員 本当に非常に重大な中身だと思うんですね。既存の事業所が、資格者と無資格者とボランティアを抱えるんですよ。それで、資格者だけはふさわしい単価と言っているけれども、あとの人はどうするんですか。当然、そこは事業所でならすとかなんとかになるでしょうが。そうしたら、基準を示すんですよ。それで、何かあったら、自治体が決めることですからと、国は責任をとらない。余りにも責任がない話じゃないですか。
 本当に、このままでは既存の介護事業所が淘汰されていきますよ。支え手がなくなりますよ。とんでもない、こんな安い仕事はやっていられない。今だって慢性的な人手不足でしょう。下手をすれば、今の介護事業所がボランティアをやらなきゃいけなくなっちゃいますよ、五百円でももらえるならまだいいとか。そういう世界になってしまうんです。
 そもそも、今だって、やっていることはほとんどサービス残業だと指摘されていますよ。さっきの交通費の問題だってそうじゃないですか。ヘルパーさんが戻ってきて、帰ってきてからいろいろな書類を書いたりとか、あるいは人員配置をやったりとか、全部サービス残業だ、もともとボランティアをやっているのと同じなんだと言っています。
 大臣、本当にそういうことを踏まえていただいて、現場の苦労に甘えてはだめなんだということを指摘しなければならない。専門的なサービスが必要であればそれは介護保険の中でちゃんと見て、その上で地域の自主性に支援をしていく、上乗せしていく、その方向にするべきだということを指摘して、終わります。

 

――資料――

【資料1】新しい介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)

【資料2】基本チェックリスト

【資料3】予防給付の見直しと生活支援サービスの充実

【資料4】介護予防・地域支え合い事業における一般財源化された事業について(厚労省老健局振興課介護サービス振興係地域支援事業担当 事務連絡)

【資料5】新しい地域支援事業の全体像

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