国会質問

質問日:2014年 2月 25日 第186国会 東日本大震災復興特別委員会

仮設店舗移転に支援

仮設店舗移転に支援 / 衆院復興特 高橋氏質問に回答

 日本共産党の高橋ちづ子議員は25日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、被災地の仮設店舗事業者から懸念の声があがっている本設店舗への移転にかかわる負担に対する支援策について質問しました。
 中小企業庁の横田俊之次長は仮設店舗の解体撤去に対し2014年度予算案で費用を支援すると答弁。また、仮設店舗から移動して本設する中小企業に対しては「グループ補助金による支援などを行っている」と説明しました。
 さらに高橋氏は、復興公営住宅の入居にあたり住民税の滞納がないことを条件にしている自治体があり、被災者から不安の声があがっていると指摘。坂井学国交政務官は「公営住宅法に定める入居者資格以外の条件はつけないことが望ましい。自治体の判断に委ねる」と答えました。
 また、高橋氏は、民間アパートなどを借り上げた「みなし仮設」を、復興公営住宅とみなして借り上げ・買い上げすることも制度上は可能だと質問。根本匠復興相は「いろんな政策判断があるかと思う。各市町村の住宅政策が基本になる」と述べ、自治体の判断次第との考えを示しました。
(しんぶん赤旗 2014年2月26日付より)

 

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。昨日の予算委員会に続いて、根本復興大臣に質問をしたいと思います。
 一月に陸前高田市に行ったときに、被災者の皆さんが言っていたのは、仮設住宅があいているところがあって、Uターンしてくる息子さんを住まわせられないか、これを問い合わせしたときに、仮設の集約の予定があるからとかいろいろ言って最初は断られた。でも、その後、大槌などの要望もあり、岩手県からも要望が出たということで、県が基準を一定決めればという形で対応したというふうなことを聞いております。
 具体的にどのようにされたのか、伺いたいと思います。

○根本国務大臣 仮設住宅の空き住戸の活用、これについては、岩手県大槌町などからの被災者に限らず、Uターン希望者や新規就労者などへの一時的な仮設住宅の空き住戸の活用に関する要望、これをいただいておりました。
 そして、私も、これを検討するようにということを指示して、復興庁を中心に、仮設住宅は災害救助法、これは内閣府が所管していますから、内閣府と調整を進めて、仮設住宅については、これは行政財産になりますから、地方自治法の目的外使用許可ということを運用することによって対応が可能であるということに整理をいたしました。
 ただ、私も、あいているから活用する、これは、なるほど、必要だなとは思いましたが、災害救助法の仮設住宅は被災者向けにつくっておりますので、そこは法律の体系上は直接やるのは難しい。ですから、地方自治法で工夫をさせていただきました。
 一方で、いろいろな意見があるものだなと改めて思いましたが、仮設住宅については、集約、撤去を早く進めることが重要なんですよ、こういう意見も市町村によってはありました。あるいは、仮設住宅にお住まいの住民のお気持ちにも十分配慮をする必要がある、こういう意見もありました。
 ですから、これは、自治体によって置かれている状況が異なりますから、その意味では、具体的な運用については市町村と県で、それぞれの現場での判断を可能とするようにした、こういうことであります。

○高橋(千)委員 それぞれの県でということですので、最初は、通知のような形で出されたのかなと思ったら、そうではないわけですよね。だけれども、今のお答えは、岩手県だけではなく、福島であろうと宮城であろうとそれは対応するということでよろしいですね。

○根本国務大臣 これはなかなか考えたところなんですが。
 ちょっと突っ込んで言うと、一つの制度論として、通知にすると、こういう体系でやりなさい、こういうことになってしまうものですから、余り一律に方針を、全体の一つのシステムとしてつくるということにするのか、市町村によってそれぞれの判断、状況も異なりますから、ベースとして市町村の主体的な判断を重んじるのかということで、こういう対応が可能であるという形での運用の考え方、これでそういうことに対しては我々は応えるということにしたということであります。

○高橋(千)委員 これは本当に悩ましい問題で、仮設住宅、それは長く住まない方が絶対いいですよ、劣悪な環境ですからね。
 でも、今、復興公営住宅、頑張っているけれども、まだ半分まで着工できていない、五百数十という事態なわけですから。そういう中で、せっかく家族を呼び戻して、ここに、当時は被災してはいなかったけれども、息子さんなどが帰ってきて一緒にこの町で住もうと言っているわけですから、それは本当に前向きに受けとめるべきだと思うんですね。その上で、やはり、早く仮設住宅から出られるような環境をつくっていく。これは同時進行でやっていかなければならないわけです。
 それで、仮設住宅の集約があるからとか、住民の気持ちがあるからということもちょっと説明を受けました。だけれども、逆に言うと、住民の皆さんが、周りの人がどんどん抜けていく中で、逆に新しい家族がふえる、隣の人の家族がふえるとかいうことを、そんなに、いやいや不公平だとかいうものだろうかと言うんですね。私はそう思うんです。それはきょうは議論はしませんけれども。
 いずれにしても、では、集約は必要なのかとか、どれだけあいているのかというような実態をつかんではいないと聞いております。今、もう三年目になりますから、環境の問題も含めて、やはり仮設住宅の実態調査ということは必要なんじゃないかなと思っています。どうですか。

○谷副大臣 今、正確には承知しておりませんけれども、委員御承知のとおり、仮設住宅は、県営、県が設置するということで、県の方でも市町村の協力を得ながらそれなりに実態は把握しているかと思いますが、我々の方も、しっかりその辺は、御指摘のとおり、把握してまいりたいと思います。

○高橋(千)委員 よろしくお願いしたいと思います。
 それで、きょうは国土交通省にも質問したいと思うんですが、復興公営住宅について、これも自治体のいろいろな基準を設けている中で、家賃のこととかいろいろ不安を持っているわけなんですね。
 そのときに、滞納問題。ある自治体においては、市税を滞納していないことを入居の条件としている、そういうことをしているところがあります。そうじゃないところの方が多いと思うんですけれども、これは、特に公営住宅の条件としては決めていないということをまず確認したいと思います。

○坂井大臣政務官 今のお尋ねの件でございますけれども、災害公営住宅につきましては、被災市街地復興特別措置法等によりまして、その収入の多寡にかかわらず、現に住宅に困窮していることが明らかであれば災害公営住宅に入居することが法律上は可能となっております。
 他方、御承知のように、公営住宅制度は自治事務でございます。例えば、法律上の入居者資格とは別に、今御指摘がありましたような市町村税の滞納がないことのように、地域の実情を踏まえた各地方公共団体の判断で独自の入居者資格を付することも制度上は可能となっております。
 国土交通省といたしましては、災害発生時には、公営住宅法に定める入居者資格以外の条件は付加しないことが好ましいと考えておりますけれども、納税義務に対応するような要件については一概に否定することもできず、最終的に地方公共団体の判断に委ねるものと考えております。

○高橋(千)委員 ちょっと回りくどいというか、わかりにくかったと思うんですけれども、条件ではないということが答弁だったかなと思っているんです。
 特に、今回は被災者ですから、ようやっと公営住宅に入れる、新しい生活の一歩を踏み込むというときに、いやいや、家賃が払えないからもう仮設住宅にずっといたいとか、そういう声が出てくるということ自体が非常に残念に思うわけなんですね。そのときに、さらにハードルを掲げて、滞納があればだめよということは、最低でも、なければいいなと思っております。しかし、これは決めてはいないということを確認して、自治体の方でまた頑張りたいなと思っています。
 もう一問伺いたいと思うんですけれども、公営住宅のみなしということも制度としてありますよねということを確認したいと思うんです。
 アパートなどを借りていた場合、それを借り上げとか、あるいは買い上げという形で公営住宅にみなすということは当然あったと思いますが、いかがでしょうか。

○坂井大臣政務官 お尋ねの点に関しましては、地方公共団体が条例に定める整備基準がございますが、これに合致をしているということであれば、一般論としては可能だということでございます。
 しかし、実際問題といたしまして、災害公営住宅への入居を希望する被災者をアンケート等により把握いたしながら、直接建設をしたり、買い取ったり、また借り上げ等の整備手法で、今いろいろと準備、必要戸数を確保いたしております。また、抽せん等の公平公正な選考方法で入居者を決定する、こういう方針であるということも認識をいたしております。
 こういった中におきますと、実際問題といたしますと、個々のみなし仮設住宅をそのまま災害公営住宅として家賃補助を行うということは今想定しておらず、同時に、公平性という観点からなじまないのではないかということも考えているところでございます。

○高橋(千)委員 今の、一般論としては可能である、ただ、いろいろな条件があるというお答えだったと思うんです。
 実は、根本大臣、この質問は、私、以前、大臣に対して質問したことがあったと思います。公営住宅をみなし公営住宅として、今アパートを借り上げている人たちに対応できないかと。
 これは何でそういう質問をしたかというと、思い出していただきたいんですけれども、要するに、みなし仮設住宅という形で借り上げに入っていた方たちが、期限が来ましたよとか、家主さんから条件をつけられて退去を迫られる、そういうことがあったわけですよね。
 ですから、誰でも彼でもという話ではないんです。ここで本当に定着をしていて、条件があれば住み続けたいという方たちが、だったら、そのまま公営住宅という形で家賃補助をすればコスト的にも非常に逆にいいことではないかということで、一般論として借り上げとか買い上げという概念があるわけですから、今の起こっている事態に対して、条件があれば、みなし公営住宅ということで認めてもよろしいのではないか。いかがですか。

○根本国務大臣 今、坂井政務官から答弁がありました。
 そこはなかなか、いろいろな政策判断があろうかと思います。基本はやはり、公営住宅政策は、それぞれの自治体がどの程度市民のために公営住宅として供給するかという、その計画と、実際の供給をどう対応していくかということなんだろうと思います。
 民間の賃貸住宅を借りて公営住宅にするという道も開かれているのではないか、これは私もうろ覚えだから確たることは申し上げませんが、やはりそれぞれの市町村の住宅行政、そこが基本になると思います。

○高橋(千)委員 それぞれの自治体で判断ができるように、これは国としても、それはありなんだということをメッセージとして出していくことが必要なんだ。だから、頭から、今せっかくアパートに入ったんだったら家賃補助しますよと言えと言っているわけじゃないんですよ。だって、追い出されるかもしれないと言っているときに、条件があるんだったらそれは認めましょうということを言っているだけですので、ぜひそこは前向きに発信していただければいいなと思っています。
 それで、さっきから、地元の自治体の公営住宅の考え方ということをおっしゃっていました。それで、ぜひ考えていただきたいと思うのは、やはり、避難先で公営住宅をつくらなければならない、それは福島では現実に起こっている問題ですよね。だけれども、津波の被災地でも若干起こっている問題であります。
 だけれども、被災者というのはやはりいずれは少しずつ減っていって、それで一般の公営住宅になっていくときが来ると思うんですね。そのときに、被災者のための公営住宅だから、それを避難した先でつくるのは、あるいは受け入れるのはだめなんだと言ってしまうと、にっちもさっちもいかなくなっちゃう。つまり、受け入れた自治体も、自分たちのストックとして、公営住宅をいずれ整備したいよというときに、あってもいいじゃないか。
 そういう考え方をきちんと整理してあげないと、やはり受け入れる自治体もつらい。そうじゃないと、一つずつ数えていって、勘定が合わないと戸数はつくれない、つまり、余計につくらないということになっちゃうわけなんです。そこは当然整理していいんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょう。

○根本国務大臣 これも、大きく言えば、それぞれの市町村、場合によっては県ということもあるかもしれません、その住宅政策の考え方、それはやり方、手法はいろいろあると思いますが、それぞれの市町村の公営住宅政策なんだろうと思います。
 例えば、典型的な例で言えば、福島県では、長期避難者のための復興公営住宅、これを、避難元の自治体と受け入れ自治体と協議組織をつくって、そして、双方で全体のまちづくりの視点も入れながら協議をしてつくっております。
 例えば、私の知っている例でも、ある村が、要は、県営か村営かという話がありますね、例えば村営の長期避難者向けの公営住宅をつくりたい。そして、将来は、長期避難している皆様がそこから移転した場合、これは恐らく、若い人たちの定住を促進しようという観点から、それを若い人向けの公営住宅として使いたいので村営住宅として整備するという判断をしている市町村もあります。
 それは、その村の人口減少対策あるいは地域の活性化、そういう複合的な目的で長期避難者向けの災害公営住宅を活用している例だと思いますが、それは市町村によって、どういう住宅政策をとるのかということとも関連してくることだろうと思います。

○高橋(千)委員 よろしいと思います。やはり、八十とか、一定の高齢になって、五年先の復興を待てないから避難した先で公営住宅に入りたいんだという要望だってあります。だけれども、それだったら復興の妨げになるんじゃないかという議論も逆にあるんですよ。
 そうじゃないだろうと。やはり被災者が主役なんだから、被災者がもうこの五年先はなかなか考えられないと言っているんだから、そこに応えてあげて、ただし、その先について、若い人たちも、被災者ではない、これからの世代も入っていける、そういう公営住宅に変えていけばいいんだからということで、今大臣が言ったようなことを、私はぜひ、あっていいんじゃないかなということで提案をさせていただきました。
 きのう、予算委員会で一言言いたかったんですけれども、仙台の仮設住宅の自治会長さんが、本当に我慢も限界だ、早くついの住みかが欲しい、被災者の心の復興を最優先にやってほしい、そう訴えている。心の復興ということをやはり大事にして、被災者が望んでいる立場で進めていただきたいということを要望したいと思います。
 あと、最後に一点。きょうは経産省からも来ていただいておりますが、仮設店舗の本設移転への援助というのがいよいよ目前に迫っているかなと思っているんです。解体撤去についての費用の支援、あるいは新たな本設に向けてのグループ補助の仕組みなどについて、ぜひお願いをしたいと思いますが、どうぞ。

○秋葉委員長 横田次長、質疑時間が終了しておりますので、簡潔にお願いします。

○横田政府参考人 お答え申し上げます。
 中小企業庁といたしましては、これまで、商業者につきましては、二百八十二の仮設店舗を中小機構で用意しておりまして、約千二百の事業者が営業を行っております。
 こうした中で、地権者の御要請によって、この仮設施設を解体撤去してほしいという御要望があります。地元からの御要請を踏まえまして、来年度予算の中に中小機構がこの解体撤去を行うという予算を計上しております。
 なお、仮設から御移動されて本復旧をされるような中小企業者に対しましては、中小企業グループ補助金による支援などを行っておるところでございます。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。また、続きをやりたいと思います。
 終わります。

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