国会質問

質問日:2013年 11月 7日 第185国会 災害対策特別委員会

南海トラフ・首都直下地震防災対策―参考人質疑

――議事録――

○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 本日は、本当に遅い時間になりましたけれども、お忙しい中、三名の皆さん、こうして委員会においでをいただきまして、いずれも貴重な御意見をいただきましたこと、心からお礼を申し上げたいと思います。
 早速質問に入ります。
 最初に、林先生に、大変わがままですが、簡潔に一言でお答えいただければ大変ありがたいなと思うんですが、先ほど最初のプレゼンの中で一言おっしゃっていました、首都直下地震の被害想定を今見直ししているということで、そのポイントをぜひ教えていただきたい。

○林参考人 最近の研究が進んでまいりまして、実は、大きな地震を引き起こす原因のフィリピン海プレートの潜り込みというのが想像以上に浅いということもわかりましたが、その根拠になりますのが、東京で、今、三百ほど地震計を面的に配置してございます。ちょうど今、関東平野がCTスキャンにずっとかかっているように見ていただけたらと思います。
 その中で、やはり地震というのは百年かけて起こるようなところがございますので、微小地震が今固まって起こっているところに将来大きな地震が起こる可能性が高いというようなことを考え合わせますと、今までのような東京湾北部に地震が起こるというのはなかなか考えにくくなった。もうちょっと浅いところで起こるかもしれませんけれども、規模は小さいのではないかというようなことで、先ほどちょっとお示ししたような新しい想定に変わっていくだろうと。
 それから、また関東大震災が今世紀にも起こるのではないかというような懸念もございましたが、それもいろいろ調べてまいりますと、やはり二十二世紀ではないかというような答えになりまして、前ほどに、お化けなどと言ったら怒られますね、大きな被害というよりは、もうちょっと現実的なものになるのではないかというような方向性が出ようかというふうに思っております。

○高橋(千)委員 ありがとうございました。さっき一言、浅いという表現をされたので、どういうことかなと思いまして、ちょっと聞かせていただきました。
 確かに、最初にあの被害想定を出されたときに、それを実際私たちがどう受けとめたらいいんだということが非常にあったわけですよね。ですから、浅くていいんだという話とかではなくて、やはり現実的な対応を積み重ねていこうという提起だと思いますので、ぜひ今後にも生かしていきたいなと思っております。
 そこで、次に、西川区長に伺いたいと思うんです。
 私も、木密の対策について大変興味を持って聞いておりました。空き家対策については、やはり法改正を求められていると思います。これは東北の被災地でも本当に権利問題が重大な問題になっていますし、また、秋田などの、要するに豪雪地帯の空き家問題というのは非常に大きな問題になっていますので、これは本当に委員会としても取り組んでいきたいなと思っています。住宅ローンですとか公営住宅ですとか、いろいろな選択肢を出されているということも非常に参考になりました。
 そこで、中央防災会議で、多分これから見直しがあるんだと思うんですが、二〇〇六年に発表されたときに、死者数を十年間で半減するんだとか、十年間で耐震化を九〇%、あるいは不燃地域を四割にしていくんだ、そういう目標を持って提起したわけです。
 荒川地区というのは木密地域が六割ということで、東京の中でも特別高い。そういう中で、このテンポ感というのはどうなのか。それに対して、やるべきことはどんなことなのか、具体的にハードも含めて少し伺いたいと思います。

○西川参考人 ありがとうございます。
 東京都が、木造密集地域を解消する十年プロジェクトというのを石原慎太郎知事時代に起こしましたが、予算がたったの十億円しかつかなかったんです。このたびの新知事、猪瀬直樹知事になられてから百八十七億にそれはふえたのでございますが、手を挙げた区が十区ぐらいしかございませんで、そのうち、本区が一番先に認定を受けてやっておるんですが、やはり、率直に申しまして、権利関係が非常に複雑であるということがその足かせになっておりまして、これを解消して火が出ないようにする、これが命を救う大もとである。御老人の皆さんに、共同住宅に越してもらえないかと言っても、のんきで今二人で暮らしているのがいいとか、いろいろあるんです。
 今我々は、火事を出さない暮らし方というのを、僣越でありますが、そういう戸別訪問を各戸させていただいて、てんぷらは油で揚げないで、何とか既製のものをレンジで温めたり、または、最近、何かオランダの会社の売れ筋商品があるということを聞いたり、そういうものをたくさん買って貸し出せないかとか、そんなことをやっていますし、さっきも申しましたが、区の財政調整基金というのが、本区二十万七千人の人口でございまして、二百八十億ぐらいしかありませんけれども、それを貯金するかわりに、住宅ローンをリージョナルバンクである信金から少しでも安くしてもらえないかとか、いろいろな工夫をやっています。
 長くなってごめんなさい、もうこれでやめますが、本当にぜひ法律で御援助いただきたいと真剣に思っています。

○高橋(千)委員 ありがとうございます。
 非常にきめ細かい対策をされているということで、大変感心させられました。法律の中で、財政については援助としか書いていないんですけれども、少し生かしていきたいなというふうに伺いました。
 それで、やはり、東日本大震災で、私、東北ですので、震災が起こってから今取り組んでいる問題、つまり高台移転ですとかいろいろな問題に、起こる前から取り組んでいく、いろいろなことを今提起されているのかなというふうに思って、皆さんの御意見を伺いました。
 それで、大西町長に最後に伺いますけれども、大変感銘を受けました。ありがとうございます。
 想定が余りにも大きかったという大変なショックから立ち直って、一人も死なさないんだという決意がやはり町を動かしているのかなと思っています。
 発表からたった五十日間で隣町に人口流出が非常にあった、震災前過疎という表現を町長さんはされていますけれども、そういうことの中から、避難カルテとか、さっきお話しされた圧倒的なコミュニケーションという形で今町づくりをされているんだなと思って聞いていたんですけれども、まさに住民の意識というのはどのように変化をしているんでしょうか。やはりこの町で一緒に頑張って、それこそ近助力を発揮して頑張っていこうとしているとか、そういうことをぜひ教えていただければと。

○大西参考人 住民の意識の変化について申し上げたいと思います。
 多分に肌感覚のところもございまして、住民の意識の変化を適切に捉えられているのかどうなのか、少しまだ検証が必要かとも思ってございます。
 まず、冒頭、意見陳述でも申し上げましたように、非常に蔓延しておりましたのは諦めの声、これは圧倒的に減少いたしました。これは、一つは、圧倒的なボリュームのコミュニケーションの中で、みんなが一つの目標に向かって、つまり犠牲にならない、こういった課題を共有しながら、全町挙げて取り組んできた結果、意識の変化が起こったのであろう、そのように考えるところでもございます。
 それからもう一つは、自分たちにとりましても大変心強いニュースもございまして、黒潮町には六十一地区ございまして、そのうちの四十地区が浸水するという想定になってございます。この四十地区の中に、今回の想定で、津波が到達するまでの時間内に津波区域外に逃げられる、つまり、近所に高台があって避難場所が確保できている、そういった地区は三十九。
 実は、一地区、まだ計画にも避難場所の確定ができていない、そういった地区がございます。こういった地区は何をされているか。夜間の避難訓練をやっていただいたり、行政主導でない住民主導の避難訓練をやっていただいたり、こういったことになってございます。つまり、諦めなかったのは実は行政だけではなくて、もともと住民の皆さんも潜在意識の中ではしっかりと意思をお持ちであった、今振り返るとそのようなことかなと自分では思っています。
 また、現在、意識の変化ということを、実はいろいろな切り口から検証していく必要があろうかと思っています。どういう施策がどこにきいているのか、そういった、PDCAを回すためにはどうしてもこの意識の変化というのが大変重要なファクターになってまいります。
 そういった中で、例えば今後のワークショップの参加率でありますとか年齢層でありますとか、こういった細かいデータは全てカルテの方で抽出できるようになってございますので、一巡回りまして四千六百世帯分が上がってきたときに、まずその検証を行い、そして次年度、更新の段階でさらにその検証を行い、そういったことで意識の変化はしっかりと捉えていきたいと思います。

○高橋(千)委員 大変貴重な御意見、ありがとうございました。参考になりました。
 終わります。

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